トヨタ ブラジルGP決勝レースの模様
F1第18戦ブラジルGP決勝 T.グロック6位入賞
J.トゥルーリ8位入賞 コンストラクターズポイント5位
天候:雨により開始は10分遅延、その後ドライコンディション、終盤に雨
気温:24-27℃、路面温度:24-30℃
コンストラクターズポイント : 56ポイント(5位)
ドライバーズタイトルポイント : ヤルノ・トゥルーリ ポイント31(9位)、ティモ・グロック 25ポイント(10位)
2008年F1世界選手権の最終戦となる第18戦ブラジルGPの決勝レースがインテルラゴス(サーキット名:アウトドローモ・ホセ・カルロス・パーチェ)で行われた。
スタート直前に強い雨が降り、レース開始は10分遅れることになった。
その後、雨は止み、晴れ間がのぞいたが、ウェットコンディションでレースは始まった。ヤルノ・トゥルーリは2番手を走行していたが、ドライタイヤに履き替えた後に、順位を落とすこととなった。
一方のティモ・グロックは、順位を上げた。
その後、大きな波乱は起きないままレースは順調に進んでいった。
レース終了間際に再び雨が降り出し、ウェットタイヤに交換するチームが多い中、ドライタイヤのままで走行したティモ・グロックは一時4位まで順位を上げたが、最後の周回で順位を落とし最終的に6位でチェッカーを受けた。
同じくタイヤ交換をしなかったヤルノ・トゥルーリは8位でフィニッシュし、2台ともにポイントを獲得した。
チームは、コンストラクターズポイント5位で2008年のシーズンを締めくくった。
Timo Glock (C)Panasonic Toyota Racing
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ティモ・グロック : カー・ナンバー12 シャシー:TF108/07
決勝:6位(トップと44.368秒差)
予選ラップタイム:10番手 1分14秒230(第3セッションでトップと1.862秒差)
グリッド:10番手
「レース終盤で激しい雨が降り出したときに、ドライタイヤのまま走行したけれど、最後の周回で順位を維持することができなかった。
できる限りの力を出して頑張ったけれど、コース上にクルマをとどめておくのが困難で、最後の最後で順位を落としてしまった。
今週末の序盤はバランスに手こずっていたから、トップ6は悪くないけれど、あと少しで4位に手が届くところだったから残念だよ。
トヨタに入って初めてのシーズンが終わり、全体的な結果には満足している。
シーズン序盤は決して楽ではなかったけれど、われわれはクルマをどんどん改善していったし、1年を通して自分自身も進歩することができた。
特にホッケンハイム以来、自分にとって状況は良くなっていった。
目標だった20ポイントを獲得し、表彰台にも上がれたのは、良い成果だったと思っている。
来年はさらに前進するために、今まで以上に一生懸命頑張っていくよ」
ヤルノ・トゥルーリ:カー・ナンバー11 シャシー:TF108/05
決勝:8位(トップと1分8.463秒差)
予選ラップタイム:2番手 1分12秒737(第3セッションでトップと0.369秒差)
グリッド:2番手
「波乱万丈なレースだったよ。
良いスタートが切れて、1周目はフェリペ・マッサの後を追って良い走行ができた。
路面が乾き始めて、ドライタイヤに履き替えた。
そして不運にも、私よりも遅いフィジケラの後ろで身動きが取れなくなってしまったんだ。
彼を追い抜けるトップスピードはなかったので、何周にも渡りかなりの時間をロスしてしまった。
その後、彼から離れてからは、最も速いドライバーのうちのひとりになった。
かなりペースを回復して、前を走るドライバー達とのギャップを詰めていったんだけれど、追いつくには十分ではなかった。
レース終盤で雨が降り出したときにドライタイヤのままレースを続けることを選択して、最終的にポイントを獲得できた。
2番手でスタートしたけれど、それを生かすことができなかったよ。
けれど、全体を通して、素晴らしい選手権を戦えることができて満足している。
今は、来年に向けてさらに大きな進歩を遂げることを目指すよ。
最後に、リチャード・クレーガンと共に歩んだ5年間は素晴らしいものだったこと、また彼の新しいキャリアを心から応援していることを述べておきたい」
新居章年:技術コーディネーション担当ディレクター
「ウェット、ドライ、最後にもう一度ウェットと変わりやすく、気まぐれな天候だったが、ヤルノもティモも最後まで全力で走ってくれティモ6位、ヤルノ8位と二人揃ってのポイント獲得で今シーズンを締めくくることができ、二人のドライバーとそれを支えたチーム全員にお礼を言いたい。
二人揃ってベスト5のレースファステストラップを出したことを見ても、車は十分に速かったといえる。
ドライレースだったらもっと上位でフィニッシュできたのではとの思いは残るが、レース終了直前の雨のなか、最後までドライタイヤで果敢に攻めのレースをしたことは、チームの自信にもなり、来シーズンにつながるものと思う。
最後に応援してくださったファンの皆様にお礼を申し上げるとともに、来シーズンはもっと強くなれるよう、努力を積み重ねていきたい」
山科忠:TMG会長 兼 チーム代表
「今日はいろいろなことがあった1日だったが、両方のクルマがポイントを獲得してシーズンを終えることができたのは良いことだ。
ティモはとても良い走りをし、彼の戦略は不安定な天候の中で功を奏した。
レース終盤で、彼はドライタイヤのまま走行したが、4位を維持することは残念ながらできなかった。
昨日の素晴らしい予選結果から、ヤルノには大きな期待を抱いていたが、天候が彼に味方をしなかった。
最初のピットストップで問題が生じ、彼は少々時間をロスしてしまい、その結果、順位を落としてしまった。
厳しいコンディションの中、彼はポイントを獲得するために良くやってくれた。
ダブルポイントを獲得して、シーズンを終えることができて良かった。
われわれの進歩には満足しているが、目標はもっと高いところにあるので、さらなる進歩を遂げていきたい。
今われわれは、2009年にはさらに前進できるという自信をもって、冬に向かうことができる」
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