ブリヂストン ブラジルGP決勝レースの模様
Tyre Work (C)Redbull Racing
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2008年F1世界選手権 ブラジルGP 決勝
サンパウロで開催されたシーズン最終戦ブラジルGPは、手に汗握るレースを5位でフィニッシュしたルイス・ハミルトン(ボーダフォン・マクラーレン・メルセデス)が、2008年FIA F1世界チャンピオンに輝いた。
レース優勝者のフィリペ・マッサ(スクーデリア・フェラーリ・マルボロ)がチャンピオンシップを勝ち取るかと思われたが、フィニッシュ・ラインを目前に5位にポジションを取り戻したハミルトンの手にタイトルは渡った。
マッサは2位のフェルナンド・アロンソ(INGルノーF1チーム)を13秒引き離してのレース優勝、3位のキミ・ライコネン(スクーデリア・フェラーリ・マルボロ)はさらに3秒遅れた。4位はセバスチャン・ベッテル(スクーデリア・トロロッソ)、5位はハミルトン、ティモ・グロック(パナソニック・トヨタ・レーシング)が6位完走。
ヘイッキ・コヴァライネン(ボーダフォン・マクラーレン・メルセデス)が7位、ヤルノ・トゥルーリ(パナソニック・トヨタ・レーシング)が8位でポイントを獲得した。
ドライバーズ・チャンピオンシップは98ポイントのハミルトンが97ポイントのマッサに勝利。
75ポイントのライコネンはロバート・クビサ(BMWザウバーF1チーム)と同ポイントだが、優勝回数の多いライコネンが3位を獲得した。
172ポイントのスクーデリア・フェラーリ・マルボロがコンストラクターズ・チャンピオンシップに優勝、151ポイントのボーダフォン・マクラーレン・メルセデスが2位。
BMWザウバーF1チームは135ポイントで3位。
今日のレースはスリリングなシーズンの素晴らしい最後を飾った。
スタートの予定時間直前に突如雨が降り、10分スタートが遅延されることになった。
ドライバー全員がブリヂストンのウェットタイヤでスタートを切ったが、雨は長くは続かず、その後すぐにピットインしてブリヂストンのドライタイヤに交換することになった。
レースの最後10分で再び雨が降り始め、選手は続々とピットに戻ってウェットタイヤに交換するという慌ただしい様相を呈した。
グロックはウェットへの交換の最後のピットインをせず、ドライタイヤで走り続けることを選択したが、4位を守り抜くことができずにチェッカーフラッグまであと僅かのコーナーを残しながらベッテルとハミルトンに抜かれ、これによってハミルトンはチャンピオンシップ優勝を掴んだ。
レースの最速ラップタイムは36周目でミディアム・コンパウンドを装着してマッサが記録した1分13秒736。
11月17日-19日に開催されるバルセロナのテストでは、2009年度仕様の2種類のスリックタイヤと2008年度のグルーブタイヤの1種類が使われる予定。
次のグランプリは21週間後の3月27-29日に開催されるオーストラリアGP。
安川ひろし(ブリヂストン/モータースポーツ推進室長)
「素晴らしいレース優勝を果たしたフィリペ・マッサ選手とフェラーリ、そしてドライバーズ・チャンピオンシップ優勝を果たしたルイス・ハミルトン選手とマクラーレン・メルセデスにお祝いを申し上げます。
素晴らしいシーズンを締めくくる最高のレースでした。
今日のレースのほどエキサイティングなレースはあまり観たことがありません。
ブリヂストンは今年グランプリ出場200戦目を祝いました。
われわれブリヂストンが初めてドライバーズ及びコンストラクターズ世界選手権優勝を祝ったのは、ミカ・ハッキネン選手とマクラーレン・メルセデスが勝利した10年前の事です。
従って、今日、ルイス・ハミルトン選手がブリヂストン・タイヤでドライバーズ・タイトルを勝ち取る様子を見ることができたのは、われわれにとっては名誉なことでした。
ルイスはカート時代、GP2シリーズ、F1へとキャリアのほとんどをブリヂストン・タイヤで戦って来ました。
また、フェラーリが我々ブリヂストンのタイヤで8回目のコンストラクターズ・チャンピオンシップ優勝を果たしたこともきわめて重要な出来事です。
今シーズンは我々ブリヂストンがF1の公式タイヤサプライヤーとなった初年度です。
全チーム、世界中のオーガナイザー、FIA、そしてF1に携わるスタッフを含む世界中のブリヂストン関係者の皆さんに感謝いたします」
浜島裕英 (株)ブリヂストン MS・MCタイヤ開発本部長
「2008年度ドライバーズ・チャンピオンシップ優勝を果たしたルイス・ハミルトン選手、おめでとうございます。
また、ホームグランプリで優勝を果たしたフェリペ・マッサ選手、コンストラクターズ・チャンピオンシップ優勝を果たしたフェラーリにもお祝いを申し上げます。
今日は非常にエキサイティングなレースで、数々の素晴らしいバトルが展開されたことに、とても感謝しております。
天気が明暗を分けたレースで、選手にとってはタイヤ選択が難しかったと思います。
全員がウェットタイヤでスタートし、第2スティントでドライタイヤを選択しました。
このようなコンディションでもレースのペースはとても良く、最後の雨が更にレースを興味深いものにしてくれました。
今シーズンを振り返り、ブリヂストンの果たした役割にとても満足しています。
年間を通して非常に僅差の戦いにすることができましたし、タイヤの問題もありませんでした。
ブリヂストンのスタッフ、ドライバー、及びチームの皆さん全員に感謝します。
2009年シーズン、そしてブリヂストンのスリックタイヤのカムバックを我々は楽しみにしています」
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