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2008年9月

2008/09/30

シンガポールGPトヨタの抗議、却下へ

シンガポールGPでトヨタ・チームから提出されていた抗議について、同グランプリの審査委員会がこれを却下したことが明らかとなった。
Sebastian Vettel (C)Scuderia Toro Rosso
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これは、決勝レース中に行われた給油作業の際、ピットアウトしようとした同チームのティモ・グロックの前をトロ・ロッソのセバスチャン・ベッテルが進路を阻む形で妨害したというもの。

しかし同グランプリのレーススチュワードは関係者からの聴取に加えビデオを検証した結果、そうした妨害行為はなかったと認定したもの。
この結果、このレースでのグロック4位(5ポイント)、ベッテルの5位(4ポイント)が確定することとなった。
なお現在トヨタとトロ・ロッソとは、コンストラクターズ・ランキングで共に5位を争う立場にある。

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ライコネン、タイトル争いからの脱落認める

シンガポールGP決勝レース終盤、自らのドライブミスでポイント獲得のチャンスを逸したフェラーリ・チームのキミ・ライコネン(28歳:フィンランド)は、事実上今シーズンのタイトル獲得から脱落したことを認めた。
Kimi Raikkonen (C)Ferrari S.p.A
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「数字の上からは僕にもまだチャンピオンのチャンスが残っているとは言うけれど、でも事実上そんな可能性がゼロに等しいことはわかっているよ。
シンガポールで僕自身のポイント獲得がなくなったこと自体は別にショックじゃないけれど、結果的にチームのポイントがなくなってコンストラクターズ・ランキングでライバルに逆転されてしまったことが残念だ。
ただマシンには十分な戦闘力があるので、残りのわずかなレース、全力を尽くしてチームのために頑張りたいと思っている」

シンガポールGPを終えてランキング首位のハミルトン(84ポイント)とは27ポイント差の4位。
残り3レースライコネンが全勝し、ハミルトンがほとんどのレースでノーポイントに終われば逆転はあり得るが、到底現実的ではない。
できることはチームメイトであるマッサのタイトル獲得に力を貸すことか。

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フェラーリ、「ピット事故は完全に人的ミス」

シンガポールGP決勝レース中に起きたフェリッペ・マッサによるピットストップ時のアクシデントについて、同チームのステファーノ・ドメニカリ代表は「事故は完全に人的ミスによるもの」との見解を明らかにした。
Stefano Domenicali (C)Ferrari S.p.A
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フェラーリでは唯一ピットアウト時のドライバーへの合図に電気シグナルを使っていて、今回マッサは「青信号を確認してスタートした」と語っていることから当初はこのシステムの誤りと考えられていた。

実際、その後行われたライコネンのピットストップ時には再びメカニックの手によるロリポップを使用していたのだが、ドメニカリ代表によればマッサの事故の際、シグナルは人の手により動作させていたということだ。

そして給油作業が終わる前に担当のスタッフが青信号のボタンを押してしまったためマッサがスタートしたもので、例えロリポップを使用していたとしても事故は起きたと説明している。

とはいえ、マッサによれば「フェラーリの1-2だってあり得た」というこのレース、まったくのノーポイントでライバル・マクラーレンにコンストラクターズ・ランキングでの牙城を明け渡す痛恨の結果となった。

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アロンソ、シンガポール優勝でルノー残留高まる

ここに来てルノー・チーム残留の道を示唆していたフェルナンド・アロンソ(27歳:スペイン)だが、今回のシンガポールGP制覇・今季初優勝でさらにその可能性が高まったようだ。
Fernando Alonso (C)Renault F1 UK
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レース後のアロンソは、「ここで勝ったからといってそれで来季のことが決まる訳ではない」と、表面上はこの結果が影響することを否定した。

とはいえ、以前から「来季勝てる可能性があるチーム」としていたことを考えると、今回の結果ルノーが一躍その資格のあるところを証明したことになるのは間違いない。
とりわけ、今回の勝利でチーム内の雰囲気が良くなるのは確実で、それこそがアロンソの一番求めているものなのであるのかも知れない。

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2008/09/29

ブリヂストン シンガポールGP決勝レースの模様

中嶋 一貴 (C)Williams F1
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2008年F1世界選手権 シンガポールGP 決勝

マリーナ・ベイ・ストリート・サーキットで開催されたF1初のシンガポールGPは、スーパーソフト・ソフト・ソフトのタイヤ戦略で戦ったフェルナンド・アロンソ(INGルノーF1チーム)がF1初のナイトレースの優勝者となった。

2回のセイフティカー導入を含む多くの出来事が起こった緊張感溢れる61周だったが、アロンソが圧倒的な強さを誇った。
ほとんどのドライバーがソフトでスタートする中、アロンソはブリヂストンのスーパーソフトで15番手グリッドからスタート。
彼がトップを切ってピットインすると、その直後にチームメイトのネルソン・ピケがバリアにクラッシュ。
セイフティカーが導入となり、ピットが再びオープンとなる前にピットインしたドライバーにはペナルティが課せられた。
アロンソは41周目に2回目のピットストップを行い、1位のままレースに戻った。
その後、エイドリアン・スーティル(フォース・インディア)がバリアにクラアッシュして2回目のセイフティカー導入となるが、再スタートでもアロンソがリードを保持、そのままフィニッシュラインを越えて20回目のグランプリ優勝を果たした。

アロンソに2.9秒遅れたAT&Tウィリアムズのニコ・ロズベルグが2位でF1自己ベストのリザルトを達成した。彼もスーパーソフトでスタートしたひとりだが、ピットがクローズの時にピットインしたため、ストップ・ゴー・ペナルティが課せられた。
それにも関わらす2位完走を果たしたのは見事だった。
ドライバーズ・チャンピオンシップをリードするルイス・ハミルトン(ボーダフォン・マクラーレン・メルセデス)はソフト・ソフト・スーパーソフトのタイヤ戦略で3位完走。

ティモ・グロック(パナソニック・トヨタ・レーシング)が4位、スクーデリア・トロロッソのセバスチャン・ベッテルが5位に続いた。
ニック・ハイドフェルド(BMWザウバー)が6位、デイビッド・クルサード(レッドブル・レーシング)が7位。中嶋一貴(AT&Tウィリアムズ)が8位完走を果たし、ウィリアムズは開幕戦オーストラリア以来の2台揃ってのポイント獲得となった。
キミ・ライコネン(スクーデリア・フェラーリ・マルボロ)がソフト・コンパウンドで14周目に今回のレース最速ラップタイムの1分45秒599を記録した。
その後、ライコネンはバリアに衝突し、フィニッシュまであと4周というところでリタイヤとなった。
ポールポジションからスタートした彼のチームメイトのフィリペ・マッサは、1回目のピットストップで燃料ホースがついたままの状態で発進。
この危険行為にペナルティが課せられ、13位という結果に終わった。

現在、ドライバーズ・チャンピオンシップは84ポイントのハミルトンが77ポイントのマッサをリード。64ポイントのクビサは3位のまま。コンストラクターズ・チャンピオンシップは135ポイントのマクラーレン・メルセデスが134ポイントのフェラーリ・マルボロをリード、120ポイントのBMWザウバーF1チームが3位に続く。

浜島裕英 (株)ブリヂストン MS・MCタイヤ開発本部長
「今夜はエキサイティングなレースを観ることができました。
スポットライトの下で行われた今回のレースは意外な結果になりましたが、新しいサーキットの設備も素晴らしく、オーガナイザーも見事に仕事を果たしてくれました。
コース路面は今週末一番の状態だったと思います。
ソフト・コンパウンドが安定した非常に良い性能を発揮してくれました。
今日は、今週の中でスーパーソフトのパフォーマンスが一番良く、摩耗やグレーニングも許容範囲内でした。
今シーズン初優勝を果たしたフェルナンド・アロンソとINGルノーF1チーム、F1での最高成績を達成したニコ・ロズベルグにお祝いを申し上げます。
今日はわれわれブリヂストンにとっても良い日になりました。
F1初のナイトレースを経験することができましたし、日本ではヴァレンティノ・ロッシが茂手木でMotoGPに優勝し、ライダーズ・チャンピオンシップを勝ち取りました。
それに関してもお祝いを申し上げます」

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ホンダ シンガポールGP決勝レースの模様

honda_f1_logo第15戦 シンガポールGP 決勝レース
「バトン9位完走」 9月28日・日曜日(決勝レース)
天候:晴れ 気温:28~30度

第15戦シンガポールGPの決勝レースで、Honda Racing F1 Teamのジェンソン・バトンは9位完走。ルーベンス・バリチェロは序盤、15周目にリタイアに終わった。

Honda Racing F1 Team 決勝レースの展開:
決勝当日も、晴れ。20時の時点で気温は28度と、前日よりはやや低い。
とはいえ過度な湿度もあり、ドライバーにとって厳しいコンディションであることには変わらない。
1周目、12番手スタートのバトンはふたつポジションを落とし14番手。
逆にバリチェロは、18番手スタートからひとつ順位を上げた。
かなりの燃料を積んだJ・トゥルーリ(トヨタ)が9番手に居座り、そこからほぼ10台が数珠繋ぎになっている。

14周目、16番手を走っていたN・ピケJr(ルノー)が、17コーナーで壁に激突。
ドライバーにケガはなかったものの、破片が散乱し、セイフティカーが導入された。
バリチェロは、その直前の絶妙なタイミングで最初のピットインを敢行した。
しかし、コースに復帰後、電気系のトラブルにより、コース上で止まってしまい、そのままリタイアした。一方のバトンは、この時点で、12番手を走っている。

17周目、ピットレーンが開き、バトンを含めた10人近くがピットへ急ぐ。
ところが首位のF・マッサ(フェラーリ)が給油リグが抜けないまま発進してしまい、すぐに停止。
最下位に転落するハプニングが発生した。
19周目にセイフティカーが戻り、レースが再開され、バトンは13番手だ。

さらに首位のN・ロズベルグ(ウィリアムズ)、4番手のR・クビカ(BMWザウバー)に10秒ピット停止のペナルティが課され、後方へと順位が下がる。
折り返し点の31周目には、バトンは10番手を走っている。
背後にはH・コバライネン(マクラーレン)、K・ライコネン(フェラーリ)が迫る。

35周目、バトンが2度目のピットインに向かう。
そしてコバライネンの前、12番手でコース復帰に成功する。

残り11周となった50周目、A・スーティル(フォースインディア)がバリアにぶつかり、2度目のセイフティカーが導入される。バトンは10番手だ。

53周目にセイフティカーが戻り、レース再開。
バトンは中嶋一貴(ウィリアムズ)を、激しく追う。
残り3周の58周目に、5番手を走っていたライコネンがクラッシュ。
バトンは9番手に上がったものの、ポイント獲得に惜しくもあと一歩届かなかった。

Jenson Button (C)Honda Racing
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■ジェンソン・バトン 9位

Q.アクシデントの多いレースだったものの、セイフティカー出動は有利に働かなかったのでは?
A.確かに、セイフティカーのタイミングや運が勝負を決めたレースだった。
残念ながら、僕らには運がなく、2回のセイフティカー導入のタイミングも2ストップ作戦には有利にならなかった。
それに加えて、僕らには戦闘力や速さが足りず、レースを通じてバランスに苦戦していた。
ポイントまであとわずかの9位フィニッシュは悔しい。

■ルーベンス・バリチェロ リタイア(15周目)

Q.これからというところでレースが終わってしまい、悔しいと思うが。
A.18番手からのスタートで、何かが起こってポジションを上げられることを願っていた。
その機会は14周目に訪れ、ピケJr.がクラッシュしたときに、僕のエンジニアが絶妙のタイミングで僕をピットに呼んだ。
セイフティカーが入る直前にピットに入り、いいポジションでコースに戻ることができた。
しかし、そんな時にエンジンが止まってしまった。
僕は燃料をたくさん積んでいて、いい位置につけ、前の集団についていけるだけのペースもあった。
だから、すばらしいレースになった筈だった。
今日は絶好の機会を逃してしまい、とても残念だ。

■ロス・ブロウン Honda Racing F1 Team チームプリンシパル

Q.今日のレースは残念な結果だったのでは?
A.2台のマシンに、別々の戦略をとることにしていた。
その理由の一つは、セイフティカーが入ることを見越してのことだった。
最初にセイフティカーが入ったときは、ルーベンスや、他の1ストップ作戦をとっているドライバーたちにとって、勝負どころだった。
その上、セイフティカーが入ることをピットウォールで予期したわれわれは、イエローフラッグが振られる前に、ルーベンスを給油のためにピットに呼んでいた。
その後のレースで、非常にいいところにつけられるはずだった。
しかし、ルーベンスはピットを出たすぐ後に、電気系のトラブルで止まってしまった。
セイフティカーのタイミングがルーベンスのような戦略を取ったドライバーの役に立つ一方で、ジェンソンのような2ストップ作戦をとっていたドライバーにとっては、これが不利に働いた。
ジェンソンはアドバンテージを得ている1ストッパーの一団とともにピットに入らなければならなかった。
レースの後半になって、ジェンソンはトラフィックのためにポジションを上げることができず、われわれは彼の2回目のピットストップを早めに行うことにした。
これは、レース終盤のピットストップとしては早いタイミングだった。
もう一度セイフティカーが入ることを期待しての賭けだったが、それは遅すぎた。
このことで、ジェンソンは重たいクルマの後ろにつくことになってしまった。

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トヨタ シンガポールGP決勝レースの模様

F1第15戦シンガポールGP決勝 ティモ・グロック4位入賞
ヤルノ・トゥルーリは無念のリタイア

天候:暑く、高湿度、気温:28-30℃、路面温度:30-33℃
コンストラクターズ選手権ポイント:46ポイント(5位)
ドライバーズ選手権ポイント:ヤルノ・トゥルーリ 26ポイント(9位)、
ティモ・グロック 20ポイント(10位)

F1世界選手権第15戦シンガポールGPの決勝レースがマリーナ・ベイ・サーキットで行われた。
史上初のナイト・レースは、ドライコンディションの中、日本時間の21時にスタートした。スタートの後、ティモ・グロックは6番手、ヤルノ・トゥルーリは9番手まで順位を上げた。
そして、レース中盤にはセーフティカーが出る展開となったが、両者揃って順位を上げ、ポイント圏内を走行。
しかしその後、ヤルノ・トゥルーリはクルマのトラブルで無念のリタイアを喫した。
ティモ・グロックは堅実な走りを見せ、最終的に4位に入賞し、貴重なポイントを獲得した。
現在のところ、チームはコンストラクターズ選手権で5位となっている。
2週間後には、いよいよチームのホームである富士スピードウェイで日本GPが開催される。

Timo Glock (C)Panasonic Toyota Racing
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ティモ・グロック:カー・ナンバー12 シャシー:TF108/07
決勝:4位(トップと8.155秒差)
予選ラップタイム:1分46秒328(第3セッションでトップと1.527秒差)
グリッド:7番手

「今日自分が行った仕事に満足している。
何のミスもしなかったし、4位入賞は良い結果だよ。
このようなコンディションの中でのレースはとても厳しかったし、あんなにバンピーな路面では、クルマをドライブするのはあまり快適ではなかった。
明日になったら、今日の影響が自分に出てくるだろうね。
今年始めの目標が、今シーズンの間に20ポイントを獲得することだったから、3レースを残して達成できて非常に満足している。
しかしながら、私はチームがコンストラクターズ選手権で4位を獲得してシーズンを終えるのを手助けするべく戦っており、われわれは今日少し不運だった。
けれど、素晴らしい仕事をしたフェルナンドにお祝いを述べたい。
われわれは富士に向かい、巻き返しを図る」

ヤルノ・トゥルーリ:カー・ナンバー11 シャシー:TF108/05
決勝:リタイア 50周/61周
予選ラップタイム:1分45秒038(第2セッションでトップと1.024秒差)
グリッド:11番手

「レースはかなりうまく行っていた。
私は、ワンストップ戦略だったが、好調なスタートを切ることができた。
セーフティカーの後、私はコース上で最も速いドライバーのひとりだったし、何周かの間はレースをリードしていた。
しかし最終的に、かなり悪い状態で始まった週末は、さらにひどい形で終わってしまったよ。
5位でレースを終えられそうだったときに、油圧系の問題が生じてしまった。
私にとってかなり困難だった週末から思えば、良いポイントにつながるはずだったんだけどね。
かなり失望しているから、今は疲れ果てているよ。
本当に一生懸命戦って、良い仕事をしていても、不運に見舞われてしまったら、何もできないんだ。
今後は、多くの幸運が私に味方すると思っているよ」

新居章年:技術コーディネーション担当ディレクター
「ティモが力強い走りを見せ、荒れたレースにおいて4位入賞してくれた。
市街地レースであり、アクシデントがおきやすいと考え、ティモとヤルノと異なったストラテジーを選んだ。
レース序盤に予想通りセーフティーが出る展開となり、2台揃って入賞、ポイント獲得が見えてきたときに、ヤルノのクルマにトラブルが起こり、ヤルノはリタイアせざるを得なかった。
チームとしても残念だし、粘り強く走っていたヤルノにも申し訳ないことをした。
次はいよいよホームグランプリの富士スピードウエイでの日本GPとなるが、必ず力強いレースをお見せするのでぜひ応援頂きたい」

山科忠:TMG会長 兼 チーム代表
「クルマがバンピーなコンディションにあまり適していないことが判明した、公式練習と予選でのわれわれのパフォーマンスを考えると、チームはとても良い仕事をした。
予想通り出たセーフティカーが、コースにいた間を考慮に入れると、われわれの戦略はかなり称賛に値するものだった。
そして、ヤルノのクルマの問題が起きるまで、われわれは良い状態にいたと思う。
この問題により、多くのポイントが犠牲になってしまった。
両ドライバーは、本当に良いパフォーマンスを見せ、難しいコンディションにもかかわらず、可能な限り一生懸命プッシュしてくれた。
4位獲得はうれいが、両方のクルマをトップ6以内に入れることができたら良かったのにと思う。
われわれはヤルノのクルマの油圧系問題を分析して、それがなぜ起こったのかを発見しなければならない。
正直なところ、何人かのドライバーのレースがセーフティカー規則で台無しにされた。
われわれはこの件に関して激しい議論を何度もしているので、そろそろ状況が改善されるべき時期であると思っている。
今は、もちろん日本グランプリに注目を移している。
富士スピードウェイで良い結果を獲得するために、本当に一生懸命自分達をプッシュしていく」

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W入賞の中嶋一貴、「チームの復活うれしい」

荒れに荒れた困難なシンガポールGP決勝レースで、ニコ・ロズベルグが2位、中嶋一貴も8位と全チームの中嶋一貴で唯一W入賞を果たしたウィリアムズ・チームでは、レース後それぞれ次のように感想を語った。
Wiliams Team Staff (C)Williams F1
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ロズベルグは「僕にとってアップダウンの多い実に激しいレースだった。
戦略の違いから、絶対にトゥルーリは抜かなければならなかったんだけれど、あの時はほんとうに緊張した。
問題のピットインは、チームからの指示ですでにその態勢に入っていたところ、突然セーフティカーが出てピットがクローズドになってしまったんだ。
もう燃料はなかったし、ピットに入らなければここで僕のレースが終わるところだったんだよ。
幸い、ペナルティ(10秒停止)が科せられる前に飛ばしに飛ばして大きなダメージを受けるところはなかった。
2位というのは僕にとってもチームにとっても今年一番の成績だし、ほんとうに素晴らしいレースだった。
フランク(ウィリアムズ代表)は、また『幸運のタータンチェックのズボン』を履かなくちゃならたいだろうね」と、語った。

また中嶋一貴は「チームが調子を取り戻したことが一番うれしいことだ。
もちろんニコの快挙には心からおめでとうを言いたいね。
僕の戦略にとっては逆に不運なところもあって厳しい場面にも遭遇したけれど、結果的には久しぶりにまたポイントを獲得できてうれしく思っている。
この調子を残りのレースでもキープできたらいいね」と、語っている。

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TDPレポート:F1第15戦シンガポールGPで中嶋一貴が8位入賞。ポイントを獲得

Tdplogo

2008年9月29日
トヨタ自動車(株)
モータースポーツ推進室

TDP(トヨタ・ヤング・ドライバーズ・プログラム)レポート 【9月29日号】

F1第15戦シンガポールGPで中嶋一貴が8位入賞。ポイントを獲得

F1世界選手権
 F1世界選手権第15戦シンガポールGPが9月26日(金)から28日(日)に渡って、シンガポール市街地のマリーナ・ベイサーキットで開催された。F1世界選手権には、TDPドライバーの中嶋一貴(AT&Tウィリアムズ)が参戦している。
 今年初開催となったシンガポールGPは、F1史上初のナイトレースとして行われることとなり、注目を集めた。

 26日(金)に公式練習1回目と2回目が行われ、中嶋は1回目12番手、2回目9番手と好調な滑り出しを見せた。中嶋は、27日(土)の公式練習3回目でも12番手につけ、予選に臨んだ。
 ノックアウト方式で行われた予選では、第1セッションを9番手で通過。第2セッションでも素晴らしいアタックで9番手タイムをマークし、自身初となる最終第3セッション進出を決めた。第3セッションでは10番手となり、決勝レースへ挑むこととなった。

 28日(日)の決勝では、スタートで一つポジションを落としたものの、その後も他車とのバトルを展開。熱帯の暑さの中、狭く、一瞬のミスも許されない市街地特設コースで、2度に渡ってセーフティカーが導入された波乱のレースを見事に走り抜き、8位でフィニッシュ。今季5度目のポイント獲得を果たした。

※レース結果ならびにポイントランキングは省略させて頂きました。

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復活優勝のアロンソ、「優勝できるなんて……」

初開催シンガポールGPでみごと初代のウィナーとして歴史に名を残したルノー・チームのフェルナンド・アロンソ(27歳:スペイン)は、「まさか優勝できるなんて……」とその歓びを顕わにした。
Fernando Alonso (C)Renault F1 UK
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「この週末、マシンにはとても手応えを感じていたけれど、前日の公式予選で思わぬトラブルに見舞われてまさか優勝なんていうことが自分の身に起こるなんて思いもしなかったよ。
表彰台に上がるのだって今シーズンはこれが初めてなのに、それも一番高い所なんだからね。
決勝レースでは大きな運にも恵まれたけれど、チームはアグレッシブな戦略で挑んだし、僕も100%頑張った。
このリザルトを実現してくれたすべての人々に感謝したい」

一方、レース序盤に早々と戦列を去ったチームメイトのネルソン・アンジェロ・ピケのほうは「レースではスタート時からタイヤにグレーニング(ささくれ摩耗)が起きてドライブがひどく難しかった。
それでもチームに『プッシュ、プッシュ』と追いたてられてペースを上げたらウォールにヒットしてしまったんだ。
自分のレースにはもちろん失望したけれど、でもチームメイトの結果にはとても喜んでいるよ」と、語っている。

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2008/09/28

アロンソ、波乱のシンガポールGPを制す!

フォース・インディアのフィジケーラはピットスタート。
15周目、ルノーのピケ・ジュニアが激しくウォールにヒット、セーフティカーが導入された。
ホンダのバリチェッロはピットアウト直後にコース上でストップ。
フェラーリのマッサは給油ホースが装着されたままアウト。
ピット出口手前でやっとストップした。

19周目にレース再開。
ロズベルグが暫定トップだが、ピットクローズドの時に給油している。
23周目にレーススチュワードによる裁定。
マッサはピットでの危険な行為、ロズベルグとBMWザウバーのクビサはピットクローズドの際のピットインで、マッサはドライブスルー・ペナルティー、後者は10秒停止ペナルティーが科せられた。
これでトップは未給油のトゥルーリ(トヨタ)とフィジケーラ(フォース・インディア)だが、実質トップはルノーのアロンソということになったが、ロズベルグはアロンソの背後に戻っている。

30周目、レッドブルのウェバーがピットでストップ。
51周目、上位確実だったトヨタのトゥルーリがマシントラブルで痛恨のスローダウン。
マッサがスピンしたのを避けようとしてフォース・インディアのスーティルがバリアにクラッシュ、再びセーフティカー導入へ。
この時点で首位アロンソ、2位ロズベルグ、3位ハミルトン。
53周目でセーフティカー解除でレース再開。

57周目、ライコネンがコースアウト、クラッシュ大破。
これで中嶋一貴がポイント圏内の8位に上がる。
Fernando Alonso (C)Renault F1 UK
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記念すべき初勝利のシンガポールGP、61周のレースで勝利を獲得したのはルノーのアロンソ。
自身通算20勝目、もちろん今季初。
2007年のイタリアGP以来の勝利となった。
2位ウィリアムズのロズベルグ、3位マクラーレンのハミルトン、4位トヨタのグロック。
2-3-4位はすべて歴代のGP2シリーズ・チャンピオンが並んだ。
5位トロ・ロッソのベッテル、6位BMWザウバーのハイドフェルド、7位レッドブルのクルサード、8位ウィリアムズの中嶋一貴でここまでが入賞。
入賞者8人の中で、予選順位より落としたのは唯一ハミルトンだけだった。

9位ホンダのバトン、10位マクラーレンのコバライネン、11位BMWザウバーのクビサ、12位トロ・ロッソのボーデ、13位フェラーリのマッサ、14位フォース・インディアのフィジケーラ、15位フェラーリのライコネンとここまでが完走となった。

コンストラクターズ・ランキング首位のフェラーリは今回ノーポイントでマクラーレンに逆転されることとなった。

シンガポールGP公式予選の結果はこちら

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モトGPのロッシ(ヤマハ)、もてぎでタイトル決める

Valentino Rossi (C)Ferrari S.p.A
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フェラーリでF1マシンのテストを行なったばかりでなく、WRC(世界ラリー選手権)に参戦するなど4輪マシンにも非凡な才能を示すバレンティーノ・ロッシ(29歳:イタリア)が、28日(日)ツィンリンクもてぎで行われた2輪モトGPの第15戦日本GPでヤマハのマシンを駆って勝利、2008年のシリーズ・チャンピオンを決めた。

ロッシのタイトル獲得は3年ぶり6度目、通算70勝目。
マシンはホンダで3回、ヤマハで3回ということになる。
なおメインスポンサーはフェラーリの親会社であるフィアット。
今季はブリヂストンタイヤを装着して戦っている。

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ブリヂストン シンガポールGP公式予選の模様

中嶋 一貴 (C)Williams F1
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2008 FIA Formula One World Championship 第15戦 シンガポールGP [予選]
開催場所: シンガポール 開催日: 9月26日 ~ 9月28日

F1世界選手権 シンガポールGP 予選

F1 初のナイトレースとなるシンガポールGPはブリヂストンのソフト・コンパウンドのポテンザタイヤで2位と0.6秒以上の差をつけたフェリペ・マッサ(スクーデリア・フェラーリ・マルボロ)が全長5.07kmのマリーナ・ベイ・ストリート・サーキットのポールポジションからスタートする。

1分44秒801で余裕のポールポジションを獲得したフロントローのマッサの隣に並ぶのは、チャンピオンシップ争いのライバルであるルイス・ハミルトン(ボーダフォン・マクラーレン・メルセデス)だ。
昨年度チャンピオンのキミ・ライコネン(スクーデリア・フェラーリ・マルボロ)は3位で予選通過、2列目の彼の隣に並ぶのは、BMWザウバーのロバート・クビサ。
ヘイッキ・コヴァライネン(ボーダフォン・マクラーレン・メルセデス)が5番手、ニック・ハイドフェルド(BMWザウバー)が隣の6番手グリッドから日曜日の決勝レースをスタートする。

モンツァ優勝者のセバスチャン・ベッテル(スクーデリア・トロロッソ)は7番手グリッドからのスタート、ティモ・グロック(パナソニック・トヨタ・レーシング)が8番手。
ニコ・ロズベルグと中嶋一貴が9位と10位で予選通過し、初めてAT&Tウィリアムズのドライバーが二人揃ってトップ10からスタートすることになった。

夜のフリー走行では、フェルナンド・アロンソ(INGルノーF1チーム)がスーパーソフト・コンパウンドでこのセッションの最速ラップタイムである1分44秒506を記録、2位のハミルトンとの差は0.6秒を上回った。
マッサがこのセッション3位のタイムを記録した。
今日の最速ラップタイムは、Q2でソフト・コンパウンドを装着してマッサが記録した1分44秒014。

浜島裕英 (株)ブリヂストン MS・MCタイヤ開発本部長
「今日は非常に興味深くエキサイティングで予測のつかない予選セッションでしたが、最終的にはチャンピオンシップのトップを争うライバルふたりがフロントローに並び、チャンピオンシップ・バトルの激しさを物語る結果となりました。
コースのコンディションが良くなるにつれて、燃料が重い状態でも、非常に大きくラップライムが伸びていきました。
燃料が重い時はソフト・タイヤの方が高いパフォーマンスを発揮しました。
コースのグリップが良くなってきたということは、特にリヤタイヤの性能の落ちが早くなりますので、3ストップ戦略を選ぶチームが多くなるのではないかと思います。
明日は、どんな燃料搭載量でドライバーたちがスタートするのかが興味深い点です」

参考データ(フリー走行/予選)
合計走行周回数:606周
1台あたりの平均周回数:30周
最多走行周回数:44周 グロック
最速ラップタイム:1分44秒014 マッサ(予選第2セッション)
コンパウンド:ソフト/スーパーソフト

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ホンダ シンガポールGP公式予選の模様

honda_f1_logo15戦 シンガポールGP 2日目・予選
「シンガポールの予選は、バトン12番手、バリチェロ18番手」
9月27日・土曜日(2日目・予選) 天候:晴れ 気温:29~30度

第15戦シンガポールGPの2日目・予選で、Honda Racing F1 Teamのジェンソン・バトンは12番手、ルーベンス・バリチェロは18番手だった。

Honda Racing F1 Team 2日目の展開:
2日目フリー走行は夕焼けを背景に、午後7時から始まった。
各マシンは次々に1分45秒台へと突入して行く。
初日から好調のバトンは、終盤プライムタイヤを履き、1分45秒台前半のタイムで2番手に。
最終的には6番手で走行を終えた。
初日マシンバランスに苦労したバリチェロも、14番手につけた。

午後10時からの予選は、気温30度、路面温度31度の中、スタートした。
雨の心配はなさそうだ。
Hondaの2台は第1セッションの最初のアタックは、オプションタイヤで臨む。
2セット目には、バトンはプライムタイヤを履き、暫定10番手をマーク。
しかしバリチェロは先行車に行く手を阻まれ、アタックを断念し、3セット目もプライムタイヤを履き、第2セッション進出を賭ける。
しかし、F・アロンソ(ルノー)のスピンでイエローフラッグが振られ、タイム更新ができず、18番手に終わった。
一方のバトンは14番手で、第2セッションへと進む。
開始早々、初日から絶好調だったF・アロンソ(ルノー)が、コース上で止まってしまうトラブルが発生した。
1回目のアタックでバトンは、暫定12番手にとどまる。
そして2度目のアタックでコンマ4秒以上縮めるものの、トップ10に入るにはコンマ2秒及ばず、12番手に終わった。

Jenson Button (C)Honda Racing
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■ジェンソン・バトン
3回目フリー走行 6番手 1分45秒409
予選12番手 1分45秒133

Q.新しいシンガポールの市街地サーキットで、力強い走りができ、喜んでいるのでは?
A.今日の予選パフォーマンスにはとても満足だ。
ここ数戦から、大きな進歩が遂げられた。
最後のアタックは、セクター1でひどいアンダーステアとグリップ不足が影響したが、納得している。
また、Q2で戦うペースを取戻せて良かったと思う。
グリップについては、このレースウィークがスタートしたときに既に直面した問題だったが、これも、今日の予選と明日のレースに向け、準備を整えるためのいい素材になった。

■ルーベンス・バリチェロ
3回目フリー走行 14番手 1分46秒073
予選18番手 1分46秒583

Q.今日の予選ではどのような問題が起こったのか?
A.残念ながら、僕らの予選はうまくいかず、トラフィックのせいでもっと上のグリッドポジションを逃した。
2回目のアタックで、ハイドフェルドにひっかかったことが、ラップに影響してしまった。
その後、最後のアタックでは、僕の前でアロンソがスピンし、イエローフラッグが振られたために、最終セクターでタイムを上げることができなかった。
今日はマシンの感触が良く、ここ最近の予選パフォーマンスに比べて改善することができそうだっただけに、残念だ。

■スティーブ・クラーク Honda Racing F1 Team  レース兼テスト担当 ヘッド・エンジニア

Q.チームはこの週末、戦闘力を発揮しつつあるが、その理由は?
A.シンガポールはダウンフォースが最大になるサーキットで、RA108はこういったサーキットで戦闘力を発揮する。
正しくセットアップするのは難しいが、われわれは夜の間にいくつかの改良を行い、その成果をジェンソンの結果に見ることができた。
ジェンソンの予選は力強く、トップ10を争うだけの力が確かにあった。
ルーベンスにとっては悔しい週末で、Q2に進むだけのペースはあったが、今日は残念ながらトラフィックやアクシデントが重なり、これが、Q1での彼の走りを邪魔した。

Q.明日のレースはどうなりそうか?
A.明日のレースは、非常におもしろくなりそうだ。
まさに市街地サーキットらしく、レースに難しい状況を引き起こすだろう。
これまでになくバンピーな路面は、ブレーキの消耗とあいまって簡単に問題を起こすだろうし、コース上にストップするマシンのせいで、セーフティカーの出動も十分考えられる。
このようなコンディションで61周を走るのは、ドライバーにとって大きな挑戦となり、集中力を保つのは難しい。
われわれは集中し、どんなチャンスも活かすべく準備を整えておく必要がある。
何より、チームもドライバーも、明日、ここシンガポールで行われる史上初のナイトレースを、とても楽しみにしている。

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トヨタ シンガポールGP公式予選の模様

F1第15戦シンガポールGP公式予選
T.グロック8位、J.トゥルーリ11位 明日の決勝でポイント獲得に挑む

天候:暑く、高湿度、気温:29-30℃、路面温度30-31℃
2008年最高グリッド:3位 ヤルノ・トゥルーリ(マレーシア)
2008年最高順位:2位 ティモ・グロック(ハンガリー)

F1第15戦シンガポールGPの公式練習第3回目と予選が、照明に輝くマリーナ・ベイ・サーキットで行われた。
日本時間20時に行われた公式練習第3回目では、ティモ・グロックが15番手、ヤルノ・トゥルーリが16番手で予選へと臨んだ。
日本時間23時に開始された予選第1セッションでは、ティモ・グロックが10番手、ヤルノ・トゥルーリが13番手で、2台共に第2セッションへの進出を決めた。
続く予選第2セッションでは、ティモ・グロックが6番手で第3セッション進出を決めたが、ヤルノ・トゥルーリはタイムを伸ばすことができず、惜しくも11番手となり、最終第3セッション進出を逃した。
予選第3セッションで、ティモ・グロックは8番手のタイムを出し、4列目からのスタートを獲得した。
チームは、史上初のナイトレースとなる明日の決勝で、ポイント獲得を目指す。

Timo Glock (C)Panasonic Toyota Racing
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ティモ・グロック:カー・ナンバー12 シャシー:TF108/07

公式練習3回目:15番手 1分46秒180(トップと1.674秒差) 23周
予選第1セッション:10番手 1分45秒184(トップと0.902秒差)  9周
予選第2セッション:6番手 1分44秒441(トップと0.427秒差)  6周
予選第3セッション:8番手 1分46秒328(トップと1.527秒差)  6周
グリッド:8番手(暫定)

「今日は、自分にできることのすべてを行った。
その結果、8番手を獲得できてハッピーだよ。
第2セッションのタイムは非常に良かった。
それに、われわれは週末の早い段階でいくつかの困難に直面していたから、こんなに競争力が出せたことは思いがけない喜びだったよ。
われわれのクルマはバンピーな路面に合理的に適していなかったから、クルマの安定性をかなり改良したんだ。
だから、予選でトップ10以内に入れて非常に満足だね。
ここのサーキットはグリップレベルがコーナー毎に変化する上に、気象条件が極端だから、予選でパーフェクトなタイムを出すのは本当にチャレンジングだよ。
コックピットの中は非常に熱いんだ!
おそらく、ここのサーキットでオーバーテイクをするのはかなり難しそうだから、われわれは決勝に向けて良いポジションにいる。今日の結果には非常に満足しているよ」

ヤルノ・トゥルーリ:カー・ナンバー11 シャシー:TF108/05

公式練習3回目:16番手 1分46秒221(トップと1.715秒差) 19周
予選第1セッション:13番手 1分45秒642(トップと1.360秒差)  6周
予選第2セッション:11番手 1分45秒038(トップと1.024秒差)  6周
グリッド:11番手(暫定)

「今日の予選は、困難でフラストレーションを感じるセッションだったよ。
私が望むグリップ、すなわちクルマからの感覚を得ることができなかった。
それが第3セッションに進出できなかった理由だよ。
われわれは週末の間ずっと、ここのコースで少し手こずっていたし、路面のバンプは救いにはならなかった。
けれどやはり、予選でトップ10以内に入れなかったのは残念だね。
自分のベストを尽くしたけれど、ラップタイムがただ出せなかった。
明日は、可能な限りハードにプッシュしていくつもりだし、われわれにできることが何か分かるだろう」

パスカル・バセロン:シャシー部門シニア・ゼネラル・マネジャー
「予選は、非常にチャレンジングなものだった。
タイヤに関しては、予選に明確に適したコンパウンドがなかったために、プライムタイヤを使用してセッションを終える前に両方のコンパウンドのタイヤを使用したので、状況は少し予想外だった。
明日のレースに対してのタイヤの決定は、よりはっきりしている。
予選は適切なタイミングで走行を行ってタイムを出すことがすべてなのだが、今日はそれが明確ではなかった。
特に第1セッションでコース上に多くのクルマがいた時だ。
ある時点において、われわれは第1セッション通過を逃すところだったが、最終的にはうまく運び、両方のクルマが第2セッションに進出できた。
ティモは比較的容易に第3セッションに進出するためにとても良い仕事を行った。
8番手グリッドは期待ができるポジションだ。
ヤルノは難しい週末を過ごしており、われわれは、彼が予選でクルマからプラスアルファになるものを見つけられることを願っていた。
彼はそれを行ったのだが、ただトップ10に入ることができなかった。
われわれは決勝で彼の燃料搭載量を自由に選ぶことができるので、11番手グリッドからのスタートは非常に興味深いかもしれない。
明日はいろんなことが起きるレースになるかもしれないだろう」

新居章年:技術コーディネーション担当ディレクター
「昨日の練習走行終了後、ドイツのファクトリーと連携をとり、特殊なコースにあわせたセットアップを進め、予選に臨んだ。
しかし、バンピーな路面を完全に克服するところまで出来ず、狙っていた2台そろってのトップテングリッド確保は、ティモだけにとどまってしまった。
トップテン外と言ってもヤルノは11位であり、レースストラテジーのフレキシブルさを前向きに考えたい。
明日のレースではしっかりポイントを積み上げ、富士のレースに向けて弾みをつけたい」

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バリチェッロ&ハイドフェルドにペナルティ

初開催シンガポールGP特設コースでは当初からピットエントリー部でのコース規制に混乱がみられたが、27日行われた公式予選でその懸念が早くも現実のものとなった。

これは、ホンダのバリチェッロがタイムアタックに向かおうとした際、ピットに向けてスローダウンしていたBMWザウバーのハイドフェルドに引っ掛かってアタックを断念、緊急にコース変更してピットに戻ろうとしてラインをカットしたもの。
Rubens Barrichello (C)Honda Racing
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バリチェッロはこの行為でQ2進出を逃がして上にレーススチュワードから1万ユーロ(約154万円)の罰金を科せられるなど散々な結果に。
一方、この原因を作ったハイドフェルドに対しても、レーススチュワードはバリチェッロの走行を妨害したとして予選グリッド3番降格のペナルティを科すことを明らかにした。

これにより、トロ・ロッソのベッテル、トヨタのグロック、そしてウィリアムズのロズベルグがそれぞれグリッドを一つあげる結果になる。
(残念ながら中嶋一貴には影響なし)

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ポールポジション獲得のマッサ、「今季最高の予選」

初開催のシンガポールGP公式予選でみごと初代のポールシッターに輝いたフェラーリ・チームのフェリッペ・マッサ(27歳:ブラジル)は、「今季最高の予選だった」と自賛した。
Felipe Massa (C)Ferrari S.p.A
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「今日はファンタスティックなクルマでファンタスティックなアタックを決めることができたよ。
そしてこれは多分、僕にとって今シーズン一番いい予選になったことだろうね。
すべてのコーナーで、すべてのブレーキポイントで、僕はクルマの持つ能力を最高に引き出したと確信している。
僕らが軽い燃料だと言うのは勝手だけれど、それは明日わかるよ。
ここはミスをすることができないコースだから、ここで最初のポールシッターになれたというのはとても誇らしいことさ。
明日の決勝レースでは、さらに『シンガポールGP最初のウィナー』になりたいと思っているよ」

今シーズン、マッサは、モナコGPを始めやはり初開催のバレンシア、そしてこのシンガポールと市街地コースでの予選すべてでポールポジションを獲得している。

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中嶋一貴、「初のQ3予選はグレート、でも困難」

今季F1にステップアップして初めて予選Q3に進出、決勝レースを見据えた燃料搭載状態での予選アタックを行なったウィリアムズ・チームの中嶋一貴は、「難しかった」とその感想を語っている。
中嶋 一貴 (C)Williams F1
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「僕にとって今回の予選はグレートな、でも難しいものだったね。
決勝レース用の燃料を積んでアタックするということ自体初めての体験だったし、チャンスはたった一度しかなかったしね。
それでも今週はチームがとてもいいマシンを用意してくれたので、ここまでどのセッションでもクルマはとても競争力があった。
予選は常にトラフィックがあって思うようにならなかったけれど、明日の決勝レースではいいスタートをしてマシンの力を発揮したい」

サム・マイケル/テクニカル・ディレクターは「カズキが今回初めてQ2突破を果たし、チームの2台共が最終ピリオドに進出したことは良かった。
ただ、Q3ではわれわれはもっと戦闘力があると思っていたけれどね。
ここまでマシンにトラブルはまったく出ていないので、明日のレースが楽しみだよ」と、語っている。

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シンガポールGP初代ポールはマッサの手に

Felipe Massa (C)Ferrari S.p.A
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初開催シンガポールGP、その初代ポールシッターに輝いたのはフェラーリのフェリッペ・マッサだった。
予選Q2の時よりわずか0.787秒遅れるだけで、ただ一人1分44秒台に入れてみせた。
マッサのポールポジションは自身通算14回目、今シーズン5回目となる。

2番手にマクラーレンのハミルトン、3番手フェラーリのライコネン、4番手BMWザウバーのクビサ、5番手マクラーレンのコバライネン、6番手BMWザウバーのハイドフェルド、7番手トロ・ロッソのベッテル、8番手トヨタのグロック、9-10番手がウィリアムズのロズベルグと中嶋一貴というグリッドとなった。

中嶋一貴にとって10番グリッドはF1で最高のポジションということになる。

シンガポールGP公式予選の結果はこちら

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2008/09/27

中嶋一貴、予選最終ピリオド進出も果たす

予選Q2でいきなりハプニング。
フリー走行絶好調だったルノーのアロンソが電気系とみられるトラブルで突然ストップ、悔しさを顕わにした。

Q2でトップタイムをマークしたのはフェラーリのマッサ、2番手にマクラーレンのコバライネン、3番手フェラーリのライコネン、4番手トロ・ロッソのベッテル、5番手ウィリアムズのロズベルグ、6番手トヨタのグロック、7番手BMWザウバーのベッテル、9番手ウィリアムズの中嶋一貴、10番手マクラーレンのハミルトンと、この10台がQ3への進出を果たした。

中嶋一貴の予選最終ピリオド進出は初めてのことになる。
ここで脱落したのはトヨタのトゥルーリ、ホンダのバトン、レッドブルのウェバーとクルサード、そしてマシントラブルに泣いたルノーのアロンソということになった。

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中嶋一貴、予選Q1突破

シンガポールGP公式予選がスタート。
Q1をトップで通過したのはここまで目立たなかったフェラーリのライコネン。
2番手にマクラーレンのコバライネン、3番手ハミルトン、4番手フェラーリのマッサ、5番手BMWザウバーのクビサ、6番手にここまで好調だったルノーのアロンソ、7番手トロ・ロッソのベッテル、8-9番手にウィリアムズのロズベルグと中嶋一貴、10番手がトヨタのグロックだった。

トヨタのトゥルーリは13番手、ホンダのバトンが14番手。
ここで脱落したのはルノーのピケ、トロ・ロッソのボーデ、ホンダのバリチェッロ、そしてフォース・インディアのスーティルとフィジケーラの5台。
フリー走行でクラッシュしたフィジケーラはこのセッションでもバリヤにクラッシュした。

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最終プラクティスもアロンソが最速

Fernando Alonso (C)Renault F1 UK
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シンガポールGPのフリー走行3回目セッションが終了、ここでもトップタイムを記録したのはルノーのフェルナンド・アロンソだった。
セッションの最後に1'44.506というベストタイムを記録したアロンソは2番手のハミルトンに0.613秒もの大差をつけた。

2番手ハミルトン、3番手マッサというのは初日のトップ3と同じ顔ぶれだが、ルノーは4番手にもピケ・ジュニアを送り込んでみせた。
そして5番手は再びウィリアムズのロズベルグ。
中嶋一貴のほうは12番手となっている。
6番手には躍進したホンダのバトン、7番手BMWザウバーのクビサ、8番手レッドブルのウェバー、そして9-10番手はトロ・ロッソのベッテルとボーデが入った。

フェラーリのライコネンは残り15分というところでコースアウト、ストップ。
フォース・インディアのフィジケーラはコースアウト、マシンをクラッシュさせている。
レッドブルのクルサードは序盤にスローダウンしてガレージに戻る羽目となり思うような走行ができなかった。

シンガポールGPフリー走行3回目の結果はこちら

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ホンダ シンガポールGPフリー走行の模様

honda_f1_logo第15戦 シンガポールGP 初日フリー走行
「ナイトレース初日は、バトン8番手、バリチェロ18番手」
9月26日・金曜日(初日フリー走行) 天候:晴れ 気温:28~29度

第15戦シンガポールGPの初日フリー走行で、Honda Racing F1 Teamのジェンソン・バトンは8番手、ルーベンス・バリチェロは18番手だった。

Honda Racing F1 Team 初日の展開:
シンガポールでのGPは、今回が初開催。
そしてF1史上初の、ナイトレースでもある。
歴史的な初めてのフリー走行は、現地時間午後7時から始まった。
この週末は連日スコールの予報が出ているものの、路面はこの時点で完全ドライだ。
気温は28度。そして夜が更けるにつれ、路面温度は29度から28度に低下した。

通常のスポーツスタジアムに比べ4倍の明るさという照明の下でレースが行われるが、ほとんど一般道を使う路面は、凹凸が目立つ。
このセッション、バトンは30周を走って10番手。バリチェロは終了14分前に最終コーナーでスピンを喫し、バリアにぶつかってしまい、16番手だった。

2回目のフリー走行は、Honda勢も含め、各マシンはタイヤ比較やセットアップなど行いながら、周回を重ねる。
限界を探りながらの走行で、何台もがコースアウトやスピンを喫している。
バトンは32周を走って8番手と、まずまずの初日。
一方のバリチェロは、タイムが伸びず25周を走行し、18番手だった。

Jenson Button (C)Honda Racing
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■ジェンソン・バトン
1回目フリー走行 10番手 1分47秒277
2回目フリー走行 8番手 1分46秒901

Q.シンガポールでの初日の走行を終えた感想は?
A.今日のテスト走行はすごく奇妙な感じだった!
もっと涼しいコンディションが予想されていたかもしれないが、今まで経験した中でも、最も暑い金曜日の走行で、とても湿度が高かった。
とてもバンピーでマシンがいたるところで跳ねていて、本当に走るのが楽しいサーキットだ。
両セッションとも、マシンの乗り心地とバランスを改善することに時間を費やし、さまざまなテストを行って、大体はポジティブな結果が得られた。
新しいタイヤで行った最後の走行では、アンダーステアがかなり出てマシンのベストを引き出すことはできなかったが、それでも8番手に入っている。
全体としてはいいスタートになったし、もっと良くなると思う。

■ルーベンス・バリチェロ
1回目フリー走行 16番手 1分48秒725
2回目フリー走行 18番手 1分48秒009

Q.新しい市街地サーキットでの走行で、フラストレーションを感じる一日だったが、どのような問題に直面したのか?
A.今日は本当に懸命な作業を行ったが、残念なことにマシンが跳ねて、終始路面に接触したことで、僕らのフリー走行の時間が過ぎてしまった。
2回目のセッションでは、さまざまな解決法を試したが、問題を解決できず、苦しんでいた。
サーキットのレイアウトはとてもいいが、すごくバンピーで、このことで、僕らのマシンに問題が生じた。
ターン5で暗い部分があったものの、照明はとても明るかった。
視認性に問題はないが、雨が降ればさらにトリッキーになるかもしれない。

■スティーブ・クラーク Honda Racing F1 Team  レース兼テスト担当 ヘッド・エンジニア

Q.チームは、スケジュール上、普段と異なる作業時間や暑いコンディションに対し、どのように適応したのか?
A.われわれは、ほぼヨーロッパ時間のままでいることで、スケジュールをできるかぎり通常通りに近づけようと試みた。
時計を見るときには、少し変な感じがした。
暑さと湿度はきついが、状況に慣れるにしたがって良くなっていくだろう。
フリー走行1回目の最後に、ルーベンスのマシンに小さなアクシデントが起きてから、次のセッションまでの間が試練だった。
われわれには通常、2時間半という余裕あるインターバルがあり、いろいろな修正や変更をマシンに施すことができる。
しかし、ここシンガポールでは、スケジュールの都合から、たった1時間の休憩しかなく、必要な変更を行うために、メカニックはかなりの湿度の中、時間との勝負だった。
ルーベンスは2回目のセッション時間を、たった15分失うにとどまった。
今回、すばらしい仕事を成し遂げたチームに感謝したい。

Q.今日一日の走行で学んだことと、予選と決勝に向け、それがどう活かされるか?
A. こういったタイプのトラックでは、ブレーキの消耗と温度が問題になるが、われわれは、走行を通じ、多くの良い仕事ができた。
予選とレースに向け、タイヤやセットアップに関して、もっとはっきりとしたことが知りたかったが、実際は、今と日曜は大きな変化がでてくるので、トラックコンディションの向上に、大きな注意を払わなければならない。
常に感覚を研ぎ澄まし、トラックの変化に対して、迅速に対応していく必要がある。

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トヨタ シンガポールGPフリー走行の模様

F1第15戦シンガポールGP公式練習初日

天候:暑く、セッションを通して晴れ(ドライ)
気温:28-29℃、路面温度:27-30℃

F1世界選手権第15戦シンガポールGPの公式練習第1回目と第2回目が、今回初開催となるシンガポールのマリーナ・ベイ・サーキットで行われ、F1史上初のナイト・レースが幕を開けた。
ドライコンディションでスタートした公式練習第1回目では、ティモ・グロックが13番手、ヤルノ・トゥルーリが19番手のタイムを出した。
公式練習2回目、ティモ・グロックは、順調にコースと夜間走行への順応、タイヤとセットアップの作業を行っていたが、終盤にスピン。
ノーズにダメージを負い、最終的に10番手でセッションを終えた。
一方ヤルノ・トゥルーリはセットアップとタイヤの比較を行い、第2回目は19番手でセッションを終えた。
なおヤルノ・トゥルーリは、第1回目でスピンした後にピット・レーン入り口の白線をまたいだために、ペナルティーを受けることになった。
明日は公式練習3回目と予選が行われる。

Timo Glock (C)Panasonic Toyota Racing
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ティモ・グロック:カー・ナンバー12 シャシー:TF108/07
公式練習1回目:13番手 1分47秒706(トップと2.188秒差) 27周
公式練習2回目:10番手 1分47秒046(トップと1.392秒差) 22周

「今日は自分にとって、両方とも難しいセッションだった。
コースはかなりバンピーだし、今の時点で、クルマはかなり扱いにくい状態だよ。
照明の中でドライビングするのは、普通はない経験だし、コース全体も少し変わってるね。
公式練習第2回目の終わりで、縁石に当てたときにクルマのコントロールを失ってしまい、バリアに接触して、そこでセッションが終わってしまった。
しかし、そのことによるプログラムへの影響はなかった。
全体的に見て、今日は多くの仕事をやり遂げることができたから、その意味では、今日の公式練習はうまくいった。
今までのところ、クルマの仕上がりに全て満足しているわけではないし、まだまだ改善すべき部分がいっぱいある。
だがエンジニアと腰を落ち着けてそれらの作業に取り組むつもりだ。
予選の前までには、進歩を遂げられると確信している。
明日がどうなるかを見据えていくよ」

ヤルノ・トゥルーリ:カー・ナンバー11 シャシー:TF108/05
公式練習1回目:19番手 1分49秒064(トップと3.546秒差) 29周
公式練習2回目:19番手 1分48秒059(トップと2.405秒差) 28周

「われわれは、2つのセッションを通して徐々に向上した。
われわれは、適切なセットアップを見つけようとしており、クルマに対してかなり多くの変更を施した。
ここのコースは本当にバンピーだし、夜のドライビングに少し手こずった。
なぜならば、暗い場所が何箇所かあり、それが通常よりもドライビングを困難にしたからだ。
ここのサーキットは主に90°のコーナーで成り立っているため、正直なところ、ドライバーにとっては特にチャレンジングではないが、ファンにとっては良いスペクタクルになることを願っている。
残念なことに、公式練習第1回目のときに、最後のコーナーでスピンをしてしまった。
そして、できるだけ安全にレース・ラインから移動したかったから、ピット・レーンへと下りることにした。
私は、自分と他のドライバーにとって、最も迅速で最も安全な選択肢を選んだんだ。
結果として私はペナルティーを受けることになった。
それは受け入れるけれど、私は自分と他のドライバーにとって、最も安全なことをしたのだ。
そこが最も速いコーナーのひとつで、そこでクラッシュが起きるのは嫌だったからね」

ディーター・ガス:レース&テスト チーフエンジニア
「この素晴らしい施設を準備した主催者に、お祝いの言葉を述べねばなるまい。
私は、非常にエキサイティングなレースになるだろうと思っている。
F1が夜にレースをするのは史上初であり、おもしろい週末にするためのすべての要素がそこにはある。
全般に、コースはわれわれが予測していたよりもバンピーなため、われわれはそれに対処しなければならないが、この状況はみんなにとって同じだ。
夜にドライビングすることに関して、問題は全くなかった。
ドライバーによると、予想より少し暗いエリアが何箇所かあったが、全般的に問題はないとのことだ。
このような新しい市街地サーキットでは予想されるとおり、今日は一日を通して路面が進化していた。
明らかに、最初はとても汚れていたが、その後、タイヤのゴムが付着していった。
予選の前にしなければならないセットアップの作業がいくつかあるが、今日多くの作業をやり遂げたおかげで、研究するための多くのデータを集めることができた」

新居章年:技術コーディネーション担当ディレクター
「F1史上初めてのナイトレースが始まったが、大きな問題もなく、無事にスタートを切ることができた。
市街地特有なバンピーなサーキットに悩み、タイム的には満足といえないが、それなりにセットアップの方向性は見出すことができた。
また夜間の走行であり、また幸いにも雨が降らなかったため、路面温度もコンスタントでいいデータを取ることができた。
まだ試してみたいこともあるが、予選に向けては十分な手ごたえを得られた。
次に控える日本GPのためにも予選、レースといい結果を是非とも獲得したい」

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「暑いし、路面はバンピー」と、中嶋一貴(ウィリアムズ)

F1史上初の夜間走行となったフリー走行1日目、ウィリアムズ・チームの中嶋一貴はチームメイトのニコ・ロズベルグと共に順調な滑り出しをみせた。
(中嶋一貴:12番手、9番手 ロズベルグ:6番手、5番手)
中嶋 一貴 (C)Williams F1
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マシンを降りた中嶋一貴は「暑いし、コースはとてもバンピーでタフ。
おそらくは僕が体験するF1コースの中でも一番バンピーだと思うな。
今日は午後のセッションでちょっとウォールにヒットしてヒヤリとさせられたけれど、幸いマシンに大きな損傷はなくてほっとしたよ。
まだ路面のグリップが悪いけれど、これは明日・明後日ともっと良くなる筈。
改善すべき点も判明しているので、明日はもっとステップアップする」と、頼もしい言葉を語った。

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日本GPでもナイトレース化の動き

英『BBCスポーツ』は、「日本GPについてもナイトレース化したい」とのバーニー・エクレストン氏の言葉を報じた。
Singapore Nightrace (C)Honda Racing
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FOM(フォーミュラ・ワン・マネージメント)代表のエクレストン氏は、実質的にF1の興業面を取り仕切っていて、今回のシンガポールGPをF1史上初のナイトレースとして実現させただけでなく、以前も日本や中国でのグランプリについて「最低ひとつはナイトレースに」と示唆したことがあり警戒されていた。

その直接の目的はヨーロッパ地域でのテレビ視聴者の便宜を図るためだが、実際にはさらなる商業的なメリットを狙っているのは明らか。
ただ小さな都市国家であるシンガポールならともかく、日本でこれが実施された場合には現地観客の交通手段など計り知れない障害が予想される。

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アロンソ、シンガポールGPフリー2回目最速!

F.Alonso & A.Permane (C)Renault F1 UK
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シンガポールGPフリー走行2回目セッションは、ルノー・チームのフェルナンド・アロンソが最後にハミルトン&マッサを打ち破り、堂々初日トップの座を勝ち取ってみせた。

2回目セッションは、わずか1時間というインターバルのためウェバーのクラッシュによる損傷の回復に間に合わず、予定より2分遅れてスタートした。

終盤、トヨタのグロックがウォールにヒットする場面はあったものの、大きな事件はなく1回目同様ハミルトンvsマッサという図式で進められたが、最後にアロンソがスーパーラップで逆転。
2番手マクラーレンのハミルトン、3番手フェラーリのマッサ、4番手マクラーレンのコバライネン、5番手にウィリアムズのロズベルグ、6番手BMWザウバーのクビサ、7番手フェラーリのライコネン、8番手ホンダのバトン、9番手ウィリアムズの中嶋一貴、そして10番手トヨタのグロックというトップ10となった。

ホンダのバリチェッロは18番手、トヨタのトゥルーリも19番手と苦戦。
またフォース・インディアのフィジケーラにはギヤボックスのトラブルが発生、わずか12ラップの周回に留まった。

シンガポールGPフリー走行2回目の結果はこちら

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トゥルーリ(トヨタ)に警告&罰金科せられる

トヨタ・チームのヤルノ・トゥルーリは、シンガポールGPフリー走行1回目セッションでスピンした際、一部コース逆行、そして規定外のコース走行を行ったとしてレーススチュワードから厳重注意の警告と罰金を科せられた。

罰金は1万ユーロ(約154万円)と、極めて高額なものとなった。

*追記:その後のトヨタ・チームのリリースでは逆走はないことになっています

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2008/09/26

シンガポールGPフリー1回目、ハミルトンvsマッサ

F1史上初、夜間セッションとして行われたシンガポールGPのフリー走行1回目は、現在のチャンピオンシップ争い同様、マクラーレンのルイス・ハミルトンvsフェラーリのマッサという図式のバトルで繰り広げられた。
Singapore Image (C)Williams F1
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セッション序盤、フェラーリ以外の18台がインストレーションラップを終えたところでウォールから水がコースに出てオイル警告旗が出されるハプニング。
その後18コーナーでレッドブルのウェバーが最初にウォールの餌食となりストップ。
さらにホンダのバリチェッロもバリアにヒットする場面が見られた。

結局1番手はハミルトン、2番手マッサ、3番手ライコネン、4番手コバライネンと例により2チーム4強が上位を占めた。
ウィリアムズはロズベルグ6番手、中嶋一貴12番手。
トヨタはグロック13番手、トゥルーリ19番手、ホンダはバトン10番手、バリアにクラッシュ16番手に。

シンガポールGPフリー走行1回目の結果はこちら

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マッサらシンガポール・コーナー縁石形状に注文

初開催となるシンガポールGPのコースを下見したドライバーの中から、コーナー縁石の形状について懸念の声が上がっている。
Felipe Massa (C)Ferrari S.p.A
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その筆頭はフェラーリ・チームのフェリッペ・マッサで、すでに3回も歩いてコースを廻ったというこのブラジル人は、10コーナーのシケイン、そして13コーナーのヘアピンについて、マシンが縁石を越えた際に底部を破壊する可能性があると指摘している。

いまのところこれが公式セッション開始までに修正されるかどうかは不明だが、他にもレッドブルのウェバーやルノーのアロンソらもこの主張に同意しているということだ。

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レッドブル、8日に神宮外苑でカート・イベント

10月12日(日)には再び富士スピードウェイを舞台にF1日本GPが行われるが、これを前にレッドブルとトロ・ロッソが共同で明治神宮外苑を舞台にカート・イベントを開催することがわかった。
Redbull Kart Event Image (C)Redbull Racing
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場所は著名な聖徳記念絵画館前に設けた特設カートコースで、抽選で選ばれた96名の参加が許されるという。
最終的に残った8人で争われる決勝はトロ・ロッソのベッテルとボーデも加わって行われる。
またレッドブルのクルサードも来場し、こちらは決勝進出者8名のほうをサポートするアドバイザーを務めるとのことだ。

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まだくすぶるアロンソのフェラーリ移籍話

フェラーリ・チームがキミ・ライコネンとの契約を延長したことでなくなったとされるフェルナンド・アロンソのフェラーリ移籍話だが、ここに来てもまだくすぶり続けているようだ。
Fernando Alonso (C)Renault F1 UK
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というのは、現在マクラーレン・チームのスポンサーを務めているスペインの大手銀行『サンタンデル』が、2010年シーズンからはフェラーリにスイッチするとの噂が持ち上がっていて、この契約にはアロンソの起用とセットであると憶測されているからだ。
それによればライコネンとの契約は違約金の支払いでキャンセルできるものという。

またいくつかのスペイン・メディアが報じるところによれば、現在同社がマクラーレンに支払っているスポンサー・フィーは年間2千万ユーロ(約31億円)。
一方フェラーリと交渉している額は2千5百万ユーロ(約39億円)まで増額されているという。

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2008/09/25

リチャード・クレーガン、アブダビGP主催会社へ

トヨタ・チームでは、先にチーム・マネージャーだったリチャード・クレーガン(48歳)が11月末で退職することを明らかにしていたが、同氏が来年1月からアブダビGPの主催会社である『ADMM』(アブダビ・モータースポーツ・マネージメント)のマネージャーに就くことがこのほど明らかにされた。
Abu Dhabi Circuit (C)Etihad Airways Abu Dhabi GP Org.
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クレーガン氏はまだオベ・アンダーソン氏がTTE(トヨタ・チーム・ヨーロッパ)でラリーをやっていた時代にメカニックとして入社、その後TMG(トヨタ・モータースポーツGmbH)になる現在まで24年間に渡ってトヨタのモータースポーツを支えてきた人物。

一方アブダビGPは、2009年に全19戦の最終戦として11月15日(日)にアブダビ東部ヤス島を舞台に新規開催を予定。
すでにポールリカール・サーキットの責任者だったフィリッペ・グルジャン氏も『ADMM』への加入が決まっている。

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ライコネンに、チームへの貢献圧力高まる

ベルギーGPの結果が確定したことで、フェラーリ・チーム内にはタイトル獲得に向けドライバーへの圧力が高まりそうだ。
Kimi Raikkonen (C)Ferrari S.p.A
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これは、喧しいことで定評のあるイタリア・メディアがそろって書き立てているもので、「キミ・ライコネンはフェリッペ・マッサのタイトル獲得が実現するよう、残る4つのレースでは自身の勝利よりもチームメイトのポイント獲得に献身すべき」というもの。

現在のポイント・ランキングでは、1位のハミルトン(マクラーレン)に対しマッサが1ポイント差で拮抗しているものの、ノーポイントが続いたライコネンのほうはすでに首位から21ポイントと大きな差を付けられていてランキング4位。
今季のタイトル死守は厳しい状況となっている。

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ベッテルに母国ドイツから名誉

「DMV」(ドイツ・モータースポーツ・アソシエーション)は、2008年の『モータースポーツマン・オブ・ザ・イヤー』受賞者に『スクーデリア・トロ・ロッソ』の新鋭セバスチャン・ベッテル(21歳:ドイツ)を選出したことを明らかにした。
Sebastian Vettel (C)Scuderia Toro Rosso
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早くもミハエル・シューマッハ以来のドイツ人F1世界チャンピオン候補と目されるベッテルは、先に行われたイタリアGPで史上最年少ポールポジション獲得、さらに決勝レースでも史上最年少勝者として歴史にその名を刻む活躍をみせていて、評価はすでにうなぎ登りの状態。
なおベッテルは2001年にも同賞のジュニア部門で表彰を受けている。

授賞式はシーズン終了後の12月6日(土)に、フランクフルトで行われることになっているという。

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アロンソ、「ハミルトンよりマッサに勝って欲しい」

FIA国際控訴審の裁定により、ドライバーズ・タイトルのチャンピオンシップ争いにおけるマクラーレンのルイス・ハミルトン78ポイント、フェラーリのフェリッペ・マッサ77ポイントという熾烈な争いが確定したが、元チャンピオンであるルノー・チームのフェルナンド・アロンソは今後「ハミルトンよりマッサに勝って欲しい」と、語っている。
Fernando Alonso (C)Renault F1 UK
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これはイタリアの『ガゼッタ・デロ・スポルト』紙が報じたもので、それによればこのスペインの英雄は「この時期にきて二人ともほぼ同ポイントというのだから、タイトルの行方を予想するのは難しいね。
強いていえば、今シーズンの戦いを見ているとフェラーリにはトラブルがあるのに対し、ハミルトンのほうが安定していると言えるかも知れない。
でも、僕はマッサに勝って欲しいけれど……ね」と、冗談めかしてはいるもののつい『本音』を明らかにしてしまったようだ。

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2008/09/24

ハミルトン、「失望はない シンガポールに集中」

失望させられるFIA国際控訴審の裁定を受けたマクラーレン・チームのルイス・ハミルトン(23歳:イギリス)は、次のように心境を語っている。
Lewis Hamilton (C)McLaren Group
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「控訴審については、自分の考えをきちんと話したからもうそれでいい。
どういう結果が出ようとも、それは僕にとってもう終わったことだったからね。
期待もしていなかったし、だから失望もしていないさ。
いまはもう今週初めて迎えるシンガポールでの戦いに100%集中しているんだ。
このまったく新しいグランプリで、観客を喜ばせる走りができたらいいね。
コースの上だけがドライバーの仕事場なんだから」

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マクラーレンの主張、FIA「肩透かし」

FIA(国際自動車連盟)の国際控訴審が今回のマクラーレン・チームによる抗議を却下した理由は、「ドライブスルー・ペナルティーに対する抗議は認められない」というルールによる言わば「肩透かし」だったということだ。
Lewis Hamilton (C)McLaren Group
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今回科せられた実際の処分は「レース結果に25秒加算」というものだったが、これは違反とされた行為がレース終了直前だったためドライブスルーに代わるものとして出された処分。
つまり本来、今回のペナルティはドライブスルーだったために抗議はできないという判断だった。
従って国際控訴審はこれが最終決定とし、今後の上訴も認めないという厳しい判断を示した。
もちろん、抗議に掛かったすべての法定費用はマクラーレン側の負担とされた。

控訴審でもフェラーリ側の弁護士と激しいやりとりがあったとされるルイス・ハミルトンにとって、これで跳ね馬とのチャンピオンシップ争いに厳しい状況が確定したことになる。
(目下フェラーリのマッサとはわずか1ポイント差、抗議が認められれば5ポイント差の筈だった)

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FIA、ベルギーGPマクラーレンの抗議却下

23日(火)FIA(国際自動車連盟)は、同日行なった国際控訴審の裁定により、ベルギーGPレース結果に対するマクラーレン・チームの抗議を退けたことを正式発表した。
Lewis Hamilton (C)McLaren Group
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これはベルギーGP決勝レース中、同チームのルイス・ハミルトンがシケインをショートカットした際に不当に順位を上げた行為に対し、本来はドライブスルー・ペナルティーを科すところ、レース終了間際だったためにレース後の審査対象事案とし、最終的にハミルトンのレース結果に25秒を加算する処分としたレーススチュワードによるペナルティについて、マクラーレン・チームから「ハミルトンは直後に順位を戻していて処分は不当」と抗議が出されていたもの。

しかしハミルトンは順位を戻した直後、1コーナーまでに再びライコネンを抜いていて、これが「不当にアドバンテージを得た」と判断されたようだ。

これでベルギーGPのレース結果は確定となるが、マクラーレン側によれば、オーバーテイクの直後にチャーリー・ホワイティング/レースディレクターにレギュレーションに触れないかどうかの確認を取ったということで、それが事実であればハミルトンの無念は十分理解できるものだ。

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2008/09/23

山本左近(ルノー)、キエフでデモラン

この週末、ルノー・チームはウクライナの首都キエフで市街地デモンストレーションランを行なった。
Renault Kiev Demo (C)Renault F1 UK
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ルノー・ウクライナとINGにより企画されたこのイベントには、同チームのテストドライバーである山本左近とロマン・グロージャン(21歳:フランス)が参加。
当日はあいにく雨に見舞われ良好なコンディションとは言えなかったが、このウクライナ初となるのF1スペクタクル・イベントにはなんと6万人もの観客が訪れたということだ。

『R27』のコクピットを降りた山本左近は「こんな街中で、しかも観客とこれだけ近い所でF1マシンを走らせるというのは驚くべき感じ。
観客と一体になったこうしたイベントに参加できたことに感謝している」と、語っている。

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スペイン紙、「アロンソ、ルノー残留」と報じる

来シーズンの去就に注目が集まるフェルナンド・アロンソ(27歳:スペイン)について、地元スペインの『ディアリオAS』紙は「2009年もルノー・チームに残留する」との見通しを報じた。
Renault Trio (C)Renault F1 UK
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アロンソ自身はかねてフェラーリ・チームへの移籍希望を隠していないが、そのフェラーリは先にキミ・ライコネンとの契約延長を発表、これによりフェリッペ・マッサとのドライバー・ラインナップが継続されることが確実となっていた。

一方、BMWザウバーやホンダが獲得に名乗りを挙げているとも伝えられたものの、2009年はレギュレーションが大きく変更され、勢力図に変化も見込まれることから、居心地の良さでは確信が持てるルノーの躍進に賭けたということのようだ。

なお、これについてルノー・チームやアロンソからのコメントはまだない。

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トヨタ シンガポールGP事前ニュース

F1第15戦シンガポールGP プレビュー

パナソニック・トヨタ・レーシングは、今週末にシンガポールの市街地で開催されるF1史上初のナイト・レースで、チームのルーツに戻る。
トヨタは、F1レースに参加する前は、ル・マン24時間耐久レースに挑戦していたために、多くのチームメンバーがナイト・レースに必要な要素を既に経験している。
チームはその知識を活用して、ドライバーのハンドル上にある表示を調整したり、追加照明をガレージに準備するなどの対策を講じるとともに、夜間でも見える特別なピットボートを用意した。

初開催のシンガポールGPは、有名なアンダーソン橋とグランドスタンドの下にあるトンネルを含む、全長5.067kmのマリーナ・ベイ・サーキットで行われる。
新しいサーキットとナイト・レースという二重のチャレンジに備え、チームは適切と思われるセットアップの必要条件を予測するために、コンピューターモデルを使用すると同時に、状況を直接調査するためにエンジニアリングとロジスティックスのスタッフを7月にシンガポールに派遣した。
高ダウンフォースの設定が予想されるため、TF108はモンツァで使用した低ダウンフォースのパッケージとは異なる仕様に戻されることになる。

Jarno Trulli (C)Panasonic Toyota Racing
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ヤルノ・トゥルーリ:カーナンバー11
「われわれがこのサーキットでレースをするのは初めてだし、夜にレースをするのも初めてなので、シンガポールは皆にとって新しいチャレンジになる。
どのようなコースなのか、コンディションがどれくらいチャレンジングなのかが分からないから、非常に面白いレースになるだろうね。
どんな新しいサーキットでも、金曜日の公式練習は、コースを理解することができるから非常に重要だ。
そして、シンガポールでは通常の週末とは違う時間帯にドライビングするので、それは特に当てはまっている。
今回は皆にとってチャレンジになるし、私は楽しみにしている。
素晴らしいグランプリになりそうだよ。それに、シンガポールに訪れたことはあるけど、短時間の訪問だったから、この街を体験するのが待ちきれないよ。
カート・レースで過ごした時間のおかげで、通常、新しいサーキットには非常に早く順応できるし、チームはバレンシアの新しいサーキットで強かったから、今週末に対してはかなり良い感じを持っているよ。
高ダウンフォースのコースはわれわれのクルマにとても合っているし、スパとモンツァの不運な結果の後で、ポイント争いに戻れることを期待している」

ティモ・グロック:カーナンバー12
「ナイト・レースは、ファンが楽しめる、素晴らしいショーだよ。
2005年にアメリカでレースをしていた時に、ラスベガスのナイト・レースに参加したことがあるんだ。
それは、独特な経験だったよ。
特にオーバルコースだったからね。ナイト・レースでは、照明で日中のように見えるようにするから、全般的に言って、夜にドライビングすることは問題ではないけど、通常休息しているときにレースをするのは少し変な感じだね。
バレンシアで1月に行ったデモ走行で、既にTF108を夜にドライブしたけれど、今週末は完全に異なった体験になるだろうね。
シンガポールの開催地はファンタスティックに見えるし、より多くのポイントを獲得できる十分な可能性があると信じているから、このレースを本当に楽しみにしている。
モンツァでは、われわれの戦略にとって良くないタイミングで路面コンディションが変化してしまい、上手く物事が運ばず、コンストラクターズ選手権の4位争いがとても際どい争いになっている。
われわれは、優位に立つために本当に闘志を燃やしている」

パスカル・バセロン:シャシー部門シニア・ゼネラル・マネージャー
「2004年以降、われわれは新しい開催地を何か所か経験しており、ほとんどの場合では、すべてが順調に運んでいる。
新しいコースにチャレンジすることには慣れているので、それに関しては心配していない。
もちろん、われわれはシンガポールのレイアウトを研究しており、ここが高ダウンフォースのサーキットであると結論づける、他コースとの類似点を見つけた。
そのため、われわれは空力セットアップに関して、どう対処すべきか分かっている。
われわれは空力パッケージに1、2か所の調整を行った。
TF108はシンガポールのコースの特性に合うと予測している。
われわれが早い段階から分かっていたことの1つは、ブレーキングの厳しさだ。
もし、変更を行わなければならないとしたら時間がかかるので、これは非常に重要な事だ。
シンガポールではブレーキへの要求が非常に過酷であることは疑いようがなく、ブレーキがかなりの高温となることを予測している。
皆がこのレースを非常に楽しみにしており、われわれには高い望みがある」

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ハミルトン/マクラーレンの抗議、今日審議の場に

ベルギーGPで優勝したルイス・ハミルトン(23歳:イギリス)に対して行われた「レース結果に25秒加算」というペナルティに対し提出された抗議について、FIA(国際自動車連盟)はいよいよ今日23日(火)パリで国際控訴審を開くことになっている。
Lewis Hamilton (C)McLaren Group
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このレースでハミルトンがシケインをショートカットした際、不当に順位を上げて優位に立ったというのが処分の理由だが、これについては他チームのドライバーからも同情の声が聞かれる状況だ。

なおこの控訴審にはハミルトン自ら出廷して意見申し立てを行うことになっているが、こうしたことは極めて異例、さらに今週末の初開催シンガポールGPに向けて他のドライバーが続々と現地入りしていることを考えるとさらに異例なことと言えそうだ。

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『A-1リンク』、いよいよ大規模改修へ

かつてエステルライヒリンクとして、また1997年からは現在の名前になってオーストリアGPの開催を担ってきたA-1リンクが、いよいよ大規模な改修工事に入ることがわかった。
A-1 Ring (C)Williams F1
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これは地元オーストリアの『スポーツネット』が伝えたもので、工事はグランドスタンドやピットなどが完全に作り替えられることになるという。
完成は2010年とされている。

A-1リンクは現在レッドブル・グループを率いるディートリッヒ・マテシス氏が所有していて、2003年以来開催されていないオーストリアGPの復活を目指すものとみられる。

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2008/09/22

ブリヂストン首脳、「シンガポールの新たな挑戦、刺激的」

現在F1にタイヤを独占供給するブリヂストン・モータースポーツの浜島裕英/開発本部長は、今週迎えるシンガポールGPについて次のように意欲をみせた。
Singapore Image (C)Redbull Racing
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「シンガポールのコースについてはもちろんわれわれも未体験。
しかしこれまでシミュレーションしたところでは、とてもチャレンジングな面白いレイアウトだと期待を持っている。
刺激的で楽しい挑戦になることだろうね。
また初めての夜間レースということでいろいろ心配する向きも多いが、われわれはこれまで様々な形でナイトレースというものを体験しているので特に不安は持っていない。
また気温についてても、われわれわれは夜間でも約27度にはなると予想している。
これは他のレースでの日中の気温と何ら変わりはないものだから、したがってタイヤ温度についてもまったく心配はしていない、大丈夫」

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アロンソ、クビサのスピードに高い評価

元2回のF1チャンピオン、フェルナンド・アロンソは、もしかすると来季のチームメイトになる可能性も伝えられるロバート・クビサについて、そのスピードを高く評価していることを独『スピード・ビルト』紙に語っている。
Robert Kubica (C)BMW Sauber F1
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「ドライバーを選ぶのは僕の仕事じゃないけれどね。
それでももし僕がチームオーナーだとしたら、クビサを選ぶと言うよ。
なぜなら、クビサがまだカートで走っていた頃、彼はいつだってハミルトンやロズベルグよりも速かったんだ。
理由はそれで十分だろう」

もしアロンソが噂通り来季『BMWザウバーF1』に移籍した場合、チームメイトの最右翼に挙げられているのがクビサ。
そのクビサはカート時代、イタリア選手権、ドイツ選手権などでいずれもシリーズ・チャンピオンを獲得している。

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シンガポールGPの週末は曇りの予報

Image (C)Redbull Racing
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シンガポール地元気象台の予報によれば、今週行われるシンガポールGPの週末は概ね『曇り』ということだ。

ただし赤道直下に位置する東南アジアの国シンガポールのこと故、日中の最高気温はいずれも30度を超す見通しで、さらには例によりスコールも見込まれることから高温多湿は免れないようだ。

また今回F1史上初優勝となるナイトレースになることから、万一ウェットコンディションになると想定外のアクシデント発生の可能性も考えられそうだ。

期 日 種 目 気 候 気 温 湿 度
9月26日(金) フリー走行 曇り 25-32度 85%
9月27日(土) 公式予選 曇り 24-31度 85%
9月28日(日) 決勝レース 曇り 24-31度 85%

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2008/09/21

マクラーレン首脳、フェラーリの判断に??

フェラーリ・チームは先のイタリアGPで、同チームのマッサのエンジンの交換を決意。
これによりマッサはフレッシュ・エンジンでホームグランプリを戦ったものの、荒れたレースで結果は6位というものに留まった。

これについてライバルであるマクラーレン・チームは、「勇気ある決断だった」と、ある意味皮肉な評価を与えている。
Mercedes V8 F1 Engine (C)Mercedes Motorsport
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今回の変更は年間一度だけ許される『ジョーカー』によりペナルティなしで交換することができたものの、シーズンは残り4戦であることを考えるとローテーションが1戦ずれたことになる。

マクラーレンF1のマーティン・ウィットマーシュCEOは「チャンピオンシップを考えると、残り4戦些細な後れを取ったほうが負け。
その意味でわれわれがまだ『ジョーカー』を残した意味は大きい」と、英『ガーディアン』紙に語っている。

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エクレストン氏、「ベッテル トップチームに行く」

F1史上最年少ウィナーに輝いて注目を集めるトロ・ロッソのセバスチャン・ベッテル(21歳:ドイツ)はすでに来季レッドブル・レーシングへ移籍することが決まっているが、F1総帥バーニー・エクレストン氏は近くベッテルにさらなる飛躍があると予想している。
Bernie Ecclestone (C)RedBull Racing
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「私は以前からベッテルが並の器じゃないと言い続けてきたが、いまなら彼が『スーパー』であると宣言するね。
彼は間違いなくF1の将来を担う男で、必ずや近いうちにトップチームで走るものと確信しているよ」

しかしこれについてレッドブル・グループを率いるディートリッヒ・マテシス/オーナーは「エクレストンは何が言いたいんだ?
ベッテルが一流だということかい。
それともレッドブルが二流だということか?
ただいずれにしても、残念ながらベッテルはマーケット・ドライバーじゃない。
申し訳ないね、彼はどこにも売り渡されることはないということだよ」と、独『ビルト』紙で受け流している。

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ブルツ(ホンダ)、「KERS安全、感電しなかった!」

BMWザウバー・チームのテストではメカニックが感電する事故を起こすなど、その安全性に疑問の声も上がる「KERS」(運動エネルギー回収システム)だが、ヘレス合同テストでこれをトライしたとされるホンダ・チームのアレクサンドル・ブルツはテスト後次のように英誌で強調した。
Alexander Wurz (C)Honda Racing
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「ホンダはこれまでにもKERSの開発を続けてきたし、その安全性には何も疑問を持っていないよ。
ただ友人が『感電するぞ』なんて脅かすものだから、僕はテストの前にちゃんと美容院に行って髪を整えたんだ。だから頭が燃えることもなかったよ(笑)。
ドライブしてその差を感じるかって?
仕事でマシンを走らせて60キロワットもの差がわからないようだったなら、それはテストドライバーとは言えないだろう。
僕が幸いそれを感じ取れる人間であったことを、神に感謝するばかりだね」

関係者によれば、いまF1で一番KERSの開発が進んでいるのはホンダであるとみられているようだ。

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2008/09/20

トヨタ ヘレス合同テストの模様(9/19)

F1ヘレス合同テスト最終日
3日目はティモ・グロックが担当

パナソニック・トヨタ・レーシングは、ヘレスで3日間のテストの最終日を迎え、ティモ・グロックがサーキットに戻ってきた。
昨日の大雨の後で、今日のコンディションはかなり向上し、雨による中断はなかった。
ティモは、この後に控えているシンガポールと日本を含むレースに向けた、空力比較のプログラムを行うとともに、ブレーキと他のシステムの作業に取り組んだ。
彼は、忙しい一日を何のトラブルもなく過ごし、100周以上の走行をしてテストを終えた。
今日は、2008年シーズン最後の公式テストセッションだった。
トヨタF1チームは、今年を締めくくる4レースの1戦目となる、来週のシンガポールGPで活動を再開する。

Toyota Jerez Test (C)Panasonic Toyota Racing
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ティモ・グロック:TF108/04

ベストラップタイム::1分20秒482
順位:6位
周回数:111周
走行距離:491.0km(コース長:4.423km)

「今日は、この後に控えるレースの、それぞれのコースに合わせて、多くの作業を行ったので、非常に忙しいテストデイだった。
われわれは、多くの周回を重ね、何の問題もなく、プログラムをやり遂げた。
今日は天気が安定していたが、新しいコース表面に昨日雨が降ったため、一本のラインしかなく、他の部分は汚れていたので、まだ少しやりにくかった。
それにもかかわらず、われわれは満足のいく進歩を遂げ、シーズン終盤で役に立つ情報を集めることができた」

ゲルト・プファイファー:テスト・チーム・マネージャー
「昨日の雨による中断の後で、今日は走行を行うことができ、昨日よりもはるかに忙しい一日を過ごした。
ティモのプログラムは、残りのレースに向けたブレーキと他のシステムの作業とともに空力に関する作業を含んでいた。
今日は、技術的な問題はまったくなく、多くの役立つデータを集めることができた。
全体的に見て、昨日の天気による中断にもかかわらず、実りある週となった。
われわれは好ましい進歩を遂げた。
そして自信をもって最後の4つのレースに向かうことができる」

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フェラーリ・ムジェロテスト最終日はウェット

ヘレス合同テスト同様、ムジェロ・サーキットで行われていたフェラーリ・チームによるテストも19日(金)打ち上げを迎えた。

最終日『F2008』のコクピットに収まったのは、前日フィオラノでシンガポールGP向けマシンのシェイクダウンを終えたばかりのフェリッペ・マッサ。
Ferrari Mugello Test (C)Ferrari S.p.A
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この日のトスカーナはあいにくウェットコンディションで期待通りの条件とはならなかったものの、僚友ライコネンからプログラムを受け継いだマッサはこの日トータル98ラップを周回、ベストタイムも1'23.618とこれまでの1分21秒と比べると路面コンディションのせいもあってかなり遅れるものだった。

しかしマッサは「信頼性に問題がなければ、シンガポールでもわれわれには十分な戦闘力がある筈」と、自信をみせた。

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トロ・ロッソ代表、ブエミに高い評価

来季、トロ・ロッソのシートを目指しているとされるセバスチャン・ブエミ(19歳:スイス)について、同チームのフランツ・トスト代表は「ブエミはすでにF1への準備が出来ている」と、高い評価を与えた。
S.Buemi & F.Tost (C)Scuderia Toro Rosso
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「ブエミは若いにもかかわらず、とても献身的で熱心にわれわれのテストに対応したね。
エンジニアへのフィードバックも的確だったし、十分なスピードもみせた。
これまでのレッドブルでの仕事も評価されているし、彼ならベッテルの後任が務められるのではないか」

そうなると心配になるのがわれらが佐藤琢磨の来季シートだが、同チームではかねて「ベテランと新人の組み合わせがベスト」としていて、佐藤琢磨&ブエミとなる可能性も期待できる。
その場合、佐藤はこのところ急速に評価を上げている元チャンプカー・チャンピオン、セバスチャン・ボーデとの争いということになりそうだ。

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ブリヂストン、シンガポールGPでは夜光塗料

次戦シンガポールGPは、F1史上初となるナイトレースとして行われるが、これに合わせブリヂストンタイヤではオブションタイヤに施される白ペイントについてこれを夜光性のものとする方針を示した。
Image (C)Redbull Racing
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これは同モータースポーツの浜島裕英/開発本部長が示したもので、「われわれは観客とそしてメディアのために、タイヤに施す白ペイントを夜間でも視認性の良いものにすべきと判断した。
また、夜間レースということでタイヤの温度が十分に上昇するか心配の向きもあるようだが、これについては日中と何ら変わりなく機能するものと考えている」と、語っている。

シンガポールはほぼ赤道直下に位置するため、夜間でもそれほど気温は下がらないものとみられている。

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ヘレステスト最終日、マクラーレンが締める(9/19)

Pedro de la Rosa (C)McLaren Group
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スペインのヘレス・サーキットを舞台に行われていた合同テストは19日(金)最終日を迎え、マクラーレンのテストドライバー、ペドロ・デ・ラ・ロサが1'18.992とただ一人ベストタイムを1分18秒台に入れて締めくくった。
この日天候には恵まれたものの、気温が上昇、また前日の雨で路面コンディションはベストとは言えなかったようだ。

2番手はBMWザウバーのハイドフェルド、3番手にルノーのディ・グラッシ、4番手に今度はトロ・ロッソのマシンに戻ったベッテルがつけた。
ベッテルのタイムは1'19.470というもので、これは前日佐藤琢磨がマークした1'19.574と比べ0.104秒上廻るものだった。

また2日目にトロ・ロッソをドライブした(佐藤琢磨のライバル?)ブエミ、この日は本来の仕事であるレッドブルのコクピットに戻ってテストを行った。

No. Driver Nat. Car TestTime Lap
1 P.デ・ラ・ロサ ESP McLaren Mercedes 1'18.992 90
2 N.ハイドフェルド GER BMW Sauber 1'19.250 98
3 L.ディ・グラッシ BRA Renault 1'19.280 102
4 S.ベッテル GER Toro Rosso Ferrari 1'19.470 93
5 S.ブエミ AUS RedBull Renault 1'20.005 84
6 T.グロック GER Toyota 1'20.482 111
7 A.ブルツ AUT Honda 1'22.658 51
8 N.ロズベルグ GER Williams Toyota 1'22.806 102

   * 2008 TestTime : 1'17.974 H./McLaren Mercedes (2/14)
    (ベストタイム及び周回数等はすべて非公式です)

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2008/09/19

フェラーリ・テスト2日目はライコネン(9/18)

イタリアのムジェロ・サーキットを舞台に単独テストを行っているフェラーリ・チームは、2日目の18日(木)、レースドライバーであるキミ・ライコネンを登場させた。
Ferrari Mugello Test (C)Ferrari S.p.A
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ライコネンはエアロダイナミックスの比較テストやマシンのセットアップなどを行い、この日トータル79ラップを周回してベストタイム1'21.079を記録した。
(前日のバドエルは1'21.010)

一方、僚友マッサは地元フィオラノで次戦シンガポールGPに向けたシェイクダウン・テストを行っていたが、明日はテスト最終日のためムジェロに赴くということだ。

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トヨタ ヘレス合同テストの模様(9/18)

F1ヘレス合同テスト2日目
引き続き小林可夢偉がドライビング担当

ドライバー:小林可夢偉

パナソニック・トヨタ・レーシングが、2008年シーズン残りのレース準備のため、ヘレスで引き続き作業を行っているときに、天候により急にテストが中断させられた。
アンダルシアの一日は、暖かい曇りの天気で始まった。
そして、ランチの後ににわか雨が降り、全チームの走行時間に大きな支障をきたした。
トヨタF1チームでは、小林可夢偉がTF108のコックピットに再び収まった。
シンガポールに備えた昨日の作業を終えて、彼は2008年カレンダーの残りのレースに焦点を切り換え、セットアップと他のシステム作業に取り組んだ。
しかし、午前中は油圧系の問題でテストが中断され、その後は雨によって中断となった。
明日の、2008年シーズンの定期テスト最終日は、ティモ・グロックがドライビングを引き継ぐ予定となっている。

小林 可夢偉 (C)Panasonic Toyota Racing
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小林可夢偉:TF108/04

ベストラップタイム:1分19秒863
順位:7位
周回数:47周
走行距離:207.9km (コース長:4.423km)

「昨日は何の問題もなく作業を行えたが、今日はにわか雨が全チームから走行時間を奪い、より難しい一日となった。
さらに、午前中は油圧系に問題が生じたために、全体的にかなり多くの走行時間が失われてしまった。
それでもわれわれは、サーキットの走行時間外にも好ましい進歩を遂げることができたし、私にとっては手応えのあるテストだった」

ゲルト・プファイファー:テスト・チーム・マネージャー
「今日は、最後の数レースに向けたセットアップとシステムの作業に取り組みながら、一日を費やすことを計画していたが、台無しになってしまった。
午前中は、油圧系の問題により90分の走行時間を失った。
そして午後1時に、われわれはここでにわか雨という驚くべき光景を見ることになり、そのため更なる中断を余儀なくされた。
可夢偉がもう一度走行を行うところで再び雨が降ってきて、残りの時間がまさに洗い流されてしまった。
われわれは積極的にこの1週間を終えることを目指しており、明日はティモがドライビングを引き継ぐ予定だ」

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レッドブル・オーナー、ルノー・エンジンに嘆き

傘下のトロ・ロッソがセバスチャン・ベッテルの手により初優勝を遂げるなど躍進著しいレッドブル・グループだが、その総帥であるディートリッヒ・マテシス/オーナーはエンジンについての悩みを地元オーストリアの『クライネ・ツァイトゥング』紙に語っている。
D.Mateschitz & S.Vettel (C)Redbull Racing
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「レッドブルがトロ・ロッソに後れを取っているのにはベッテルの才能ということもあるが、一番大きな要因はその搭載エンジンの差にあると思っている。
われわれが用いるシャシーのポテンシャルは間違いなく一級のものの筈だが、トロ・ロッソが使うフェラーリ・エンジンに対し、ルノーのそれは劣っているんだよ。
FIAは、エンジンについては開発をストップと言っているが、しかし現実には各メーカー共信頼性確保という名目のもとパワーアップを続けているんだ。
こうした抜け道を閉ざさない限り、公正な争いはできないというものだ」

名実ともに本家であった筈のレッドブル・レーシングだったが、いまやコンストラクターズ・ランキングでもジュニア・チームのトロ・ロッソに逆転を許しているのが現実だ。

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フェラーリはムジェロで単独テスト(9/17)

他のほとんどのチームがスペインのヘレス・サーキットでテストを行なう中、フェラーリ・チームは地元イタリアのムジェロ・サーキットを舞台に単独テストを行っている。
Ferrari Mugello Test (C)Ferrari S.p.A
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17日(水)は、テストドライバーのルカ・バドエルが担当。
この日イタリア人はトータル合計66ラップを周回、ベストタイム1'21.010を記録したということだ。

バドエルが伊『ガゼッタ・デロ・スポルト』紙の取材に答えたところでは、タイヤ温度のコントロールに主眼を置いたものという。

テストはこの後キミ・ライコネンに引き継がれることになっている。

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佐藤琢磨、トロ・ロッソのテストに手応え

F1関係者の大きな注目を集めた佐藤琢磨によるトロ・ロッソ初テストだが、どうやら佐藤は手応えを感じ取ったようだ。
佐藤 琢磨 (C)Scuderia Toro Rosso
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この日のテストは残念ながら午後に降り出した雨のため予定より早く打ち切られることとなったが、佐藤はここまでにトータル49ラップを周回、前日(ライバルと目される)ブエミのものより0.635秒速いベストタイムを記録した。

「テストでは主にエアロダイナミックスのデータを収集していた。
初めて乗った『STR3』はとてもグレートで、テストを十分に楽しむことができた。
残念ながら悪天候のため一日フルに走ることはできなかったけれど、こうした機会を与えてくれたトロ・ロッソとレッドブルに、深く感謝している」と、佐藤琢磨。

ただ、両日共にテストを行ったベッテル(レッドブル)が1.877秒、ディ・グラッシ(ルノー)も1.854秒、小林可夢偉(トヨタ)が0.906秒、中嶋一貴(ウィリアムズ)が1.279秒と、それぞれ大きくタイムを短縮したのと比べると、タイム的にはいささか微妙か。

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ヘレステスト3日目、佐藤琢磨トロ・ロッソ初走行(9/18)

18日(木)行われたヘレス合同テスト2日目は、レッドブルを走らせたセバスチャン・ベッテルが前日より実に1.877秒も短縮する1'18.001というタイムでタイミングモニターのトップに位置し、いまの勢いを如実に見せつけた。
ただし、ベッテルのマシンは途中でエンジン交換を強いられたため、この日の走行は37ラップに留まっている。

2番手はBMWザウバーのハイドフェルド、3番手は引き続きルノーをドライブしたディ・グラッシ、4番手はマクラーレンのもう一人のテストドライバーであるペドロ・デ・ラ・ロサ、そしてこれにホンダのテストドライバー、アレクサンドル・ブルツが続いた。
佐藤 琢磨 (C)Scuderia Toro Rosso
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この日最大のニュースは、この日初めてトロ・ロッソのマシンを走らせた前スーパー・アグリの佐藤琢磨だ。
午後になって雨が降り始めたため前日のブエミの88周に比べ、49周に留まったが、それでもタイムは1'19.574と、ブエミより0.635秒短縮してみせた。

タイムシートの最後はトヨタの小林可夢偉、ウィリアムズの中嶋一貴が占め、リストの上ではこの日参加した3人の日本人が揃って一番下に並ぶという結果となった。

No. Driver Nat. Car TestTime Lap
1 S.ベッテル GER RedBull Renault 1'18.001 37
2 N.ハイドフェルド GER BMW Sauber 1'18.167 70
3 L.ディ・グラッシ BRA Renault 1'18.999 36
4 P.デ・ラ・ロサ ESP McLaren Mercedes 1'19.281 39
5 A.ブルツ AUT Honda 1'19.499 79
6 佐藤 琢磨 JPN Toro Rosso Ferrari 1'19.574 49
7 小林 可夢偉 JPN Toyota 1'19.863 47
8 中嶋 一貴 JPN Williams Toyota 1'21.892 60

   * 2008 TestTime : 1'17.974 H./McLaren Mercedes (2/14)
    (ベストタイム及び周回数等はすべて非公式です)

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2008/09/18

レッドブル移籍のベッテル、契約金倍増へ?

ドイツの『ビルト』紙は、同国の新たなヒーローであるセバスチャン・ベッテル(21歳)が、来季レッドブルに移籍することにより契約金が少なくとも倍増する見通しと伝えている。

それによれば現在のトロ・ロッソとの契約では、ベッテルは年間60万ユーロ(約9000万円)を得ているということだが、来シーズンおそらくは150万ユーロ(約2億2500万円)程度になるというもの。
Sebastian & Norbert Vettel (C)Scuderia Toro Rosso
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ちなみにベッテルは特定のマネージャーを置いてなく、契約は父親のノルベルト氏が代行しているということだが、これについて早くもシューマッハ兄弟のマネージャーを務めたウィリ・ウェバー氏が名乗りを挙げているのは既報の通り。

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トヨタ ヘレス合同テストの模様(9/17)

F1ヘレス合同テスト初日
サードドライバーの小林可夢偉がドライビング担当

ドライバー:小林可夢偉

今日、パナソニック・トヨタ・レーシングは、2008年のF1シーズン最後の定期テストを開始し、ヘレスで3日間に渡って行われるテスト初日の幕が開けた。
南スペインの暑い天候の中、チームのサードドライバーである小林可夢偉がドライビングを担当した。
彼は、来週開催されるシンガポールGPの準備に焦点を合わせることに一日を費やし、ブレーキとその他のシステムに関する作業を行いながら、高いダウンフォース設定で走行を行った。
彼は何の問題もない一日を過ごし、100周近い走行を行った。
可夢偉は明日も引き続きテストを担当する。

小林 可夢偉 (C)Panasonic Toyota Racing
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小林可夢偉:TF108/04

ベストラップタイム:1分20秒759
順位:5位
周回数:94周
走行距離:415.8km (コース長:4.423km)

「今日は、来週のシンガポールGPで使用する予定のダウンフォース・レベルで走行を行った。
大きな技術的問題もなく、何のトラブルもないまま、すべてのプログラムをやり遂げることができた。
プログラムには、ブレーキ及び他のシステムに関する作業が含まれており、われわれは良い進歩を遂げ、役立つデータを集めることができた。
全体的に見て、今日は良い一日だった」

ゲルト・プファイファー:テスト・チーム・マネージャー
「今週は、各チームにとって、2008年シーズンを締めくくる残り4つのレースの前に、テストを行える最後のチャンスだ。
今日は、来週開催されるシンガポールGPの準備に労力を注ぎ、史上初の市街地でのナイトレースに備えて、高いダウンフォース設定で走行を行った。
可夢偉は問題のない一日を過ごし、午前中はシンガポールに向けたセットアップ作業に専念し、その後、ブレーキとソフトウェアの作業を完了させた。
明日はカレンダー上に残る他のレースの準備に焦点を切り替える予定だ」

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イタリアGPトロフィーに賛否両論

2008年イタリアGPはセバスチャン・ベッテルによるF1史上最年少勝利で幕を閉じたが、その後その際に授与されたトロフィーの形が論議を呼んでいる。

と言うのも、今回のトロフィーの形は明らかに大会のタイトル・スポンサーである『サンタンデル銀行』の企業ロゴを模したものとみられるからだ。

FIA(国際自動車連盟)は、グランプリ毎に製作されるトロフィーについて「伝統的な形」であることを求めていて、「トロフィーに大会スポンサーのロゴが入ることは問題ないが、しかしそれには当然節度というものがある筈」と、苦い表情という。

イタリアGPトロフィー (C)Scuderia Toro Rosso
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サンタンデル・ロゴ (C)Scuderia Toro Rosso
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佐藤琢磨にプレッシャー? ブエミ好タイム

今シーズン大活躍のベッテルのレッドブルへの移籍が確定していることから、トロ・ロッソの来季シートを巡る争奪戦が佳境を迎えているが、その第一陣となったセバスチャン・ブエミ(19歳:スイス)によるテストが17日(水)行われた。

ブエミがこの日マークしたタイムはレッドブルをドライブしたベッテルに遅れることわずかに0.331秒というもので、十分そのポテンシャルを感じさせるものだった。
さらにブエミはこの日のテストプログラムだったエアロダイナミックスの確認とマシンのセットアップ、そしてロングランにもトライ、序盤にメカニカルトラブルこそあったもののドライバーのミスによる障害などは一度もなかったと伝えられる。
佐藤 琢磨 (C)Scuderia Toro Rosso
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そしていよいよ今日(18日)はわれらが佐藤琢磨が登場。
ゲルハルト・ベルガー/共同オーナーは「ベテランと新人の組み合わせが望ましい」と語っていることから、スピードだけでなくジョーダン、ホンダ、そしてスーパー・アグリで培った『経験』をぜひとも首脳陣に強くアピールしたいところだ。

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ヘレス合同テスト2日目、クリエン(BMW)最速(9/17)

Christian Klien (C)BMW Sauber F1
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ヘレス合同テストは17日(水)、フェラーリとフォース・インディアを除く計8チームが参加、本格的にスタートした。

トップに立ったのはBMWザウバーのテストドライバー、クリエンで、エアロダイナミックスをさらに改良したという改良型マシンで1'19.537のベストタイムをマークした。
明日、BMWザウバーではクビサがテストを担当する予定だったが歯の治療を行うということでハイドフェルドが残り2日間ステアリングを握ることになりそうだ。

2番手となったのはいよいよ本家レッドブルのコクピットに収まったセバスチャン・ベッテルで、こちらは1'19.878と首位クリエンとのタイム差は0.341秒というものだった。
ギヤボックスのトラブルに見舞われたということだが、それでもこのタイム。
ベッテルは明日はレッドブル、最終日はトロ・ロッソとこのところの勢いさながらに獅子奮迅の活躍が予定されている。

3番手は今回のテストで最も注目されるトロ・ロッソで、この日起用されたセバスチャン・ブエミはベッテルから遅れることわずか0.331秒と堂々たるスピードを示した。
明日は佐藤琢磨が起用される予定で、とりあえずこのタイムがターゲットになることだろう。

パフェットがドライブしたマクラーレンは「KERS」(運動エネルギー回収システム)が装着されていたとみられる。
ウィリアムズの中嶋一貴はトヨタやルノー、ホンダらと同じく来季仕様のアロダイナミックス(リヤウィング)をテストしたとみられるが、タイムは伸びなかった。

No. Driver Nat. Car TestTime Lap
1 C.クリエン AUT BMW Sauber 1'19.537 84
2 S.ベッテル GER Toro Rosso Ferrari 1'19.878 60
3 S.ブエミ AUS Toro Rosso Ferrari 1'20.209 88
4 G.パフェット GBR McLaren Mercedes 1'20.602 52
5 小林 可夢偉 JPN Toyota 1'20.769 94
6 L.ディ・グラッシ BRA Renault 1'20.853 90
7 A.ブルツ AUT Honda 1'21.123 71
8 中嶋 一貴 JPN Williams Toyota 1'23.171 71

   * 2008 TestTime : 1'17.974 H./McLaren Mercedes (2/14)
    (ベストタイム及び周回数等はすべて非公式です)

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2008/09/17

リーマン・ブラザーズ破綻、F1にも影響

アメリカの大手証券会社『リーマン・ブラザーズ』の破綻が、F1にも影響を及ぼすことがわかった。
これは、同社がF1商業権の16.8%を保有していたためだ。
F1 Image (C)Ferrari S.p.A
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しかしこれについてF1最大の株主である『CVCキャピタル』のニック・クラリー/マネージング・ディレクターは、「リーマン・ブラザーズの保有していた株式については元々われわれが購入する先買権を持っているので、当然ウチで買い取ることになるだろう。
何もF1に影響を及ぼすことはない」として、不安の拡大打ち消しに躍起となっている。

そうなった場合、現在も全体の約70%を保有する同社はこれによりさらにF1に決定的な権利を持つことになるだろう。

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トロ・ロッソ躍進の功労者アスカネッリ氏

このところ本家レッドブルを凌ぐパフォーマンスをみせるトロ・ロッソだが、今回のみごとな初優勝の裏にはテクニカル・ディレクターであるジョルジョ・アスカネッリ(49歳:イタリア)氏の力があったと、関係者が一致して高い評価を与えている。

こうした難しいコンディションの中、いくらポールスタートとはいえ状況に応じたチームの判断、優れた戦略が欠かせないからだ。
事実、2番手にはすでに優勝経験もあるマクラーレンのコバライネンがいた訳で、決して楽なレースではなかった筈だ。
Giorgio Ascanelli (C)Scuderia Toro Rosso
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そのアスカネッリ氏は「トロ・ロッソとしてももちろんうれしいが、ミナルディ時代からのメンバーにはとりわけ感動的な勝利になった」と、ベテランらしい配慮をみせた。

同氏はチームの共同オーナーであるゲルハルト・ベルガー氏が現役時代、マクラーレンやフェラーリでレース・エンジニアとして共に働いた関係で、その後マセラティに在籍していたのを特に請われてトロ・ロッソに加入となったものだ。

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アロンソ、行き場をなくす?

かねて他チーム移籍の想いを隠さなかったフェルナンド・アロンソだが、ここに来てその道が閉ざされつつあるようだ。
Fernando Alonso (C)Renault F1 UK
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半月前までは「あと数週間で結論」と語っていたものの、今は「シンガポールGP終了までは何もないし、シーズン終了までになるかも」とすっかりトーンダウン。

その一番の要因は、キミ・ライコネンの契約延長によりフェラーリ移籍の道が少なくともこの先2年なくなったことにあるが、さらに噂に上げられていたBMWザウバー移籍というのも難しくなったというのが周囲の見方。

「僕のことを一番わかっているのはルノー」ということで、結局『大山鳴動ねずみ一匹』現在のルノー・チーム残留になるという見方が有力になりつつあるようだ。

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ヘレス合同テスト開始、初日は3チーム(9/16)

Marko Asmer (C)BMW Sauber F1
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16日(火)スペインのヘレス・サーキットを舞台に3日プラス1の予定で合同テストがスタートした。
しかし初日はBMWザウバー、ウィリアムズ、そしてホンダのわずか3チームだけの参加に留まった。(明日はさらに5チームが参加予定)
いずれも若手ドライバーによるもの(別枠)で、それぞれアスマー(エストニア)、クロス(スペイン)、コンウェイ(イギリス)といったフレッシュな顔ぶれによるそろい踏みとなった。

クロスはこれがF1初ドライブ。
ウィリアムズとホンダのマシンには2009年シーズンを見据えた「KERS」(運動エネルギー回収システム)が装備されていたとみられるが、いずれも大きなトラブルはなくテストは行われた。

No. Driver Nat. Car TestTime Lap
1 M.アスマー EST BMW Sauber 1'20.189 79
2 D.クロス ESP Williams Toyota 1'23.224 75
3 M.コンウェイ GBR Honda 1'24.123 20

   * 2008 TestTime : 1'17.974 H./McLaren Mercedes (2/14)
    (ベストタイム及び周回数等はすべて非公式です)

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2008/09/16

S.ブエミ、今シーズン中にもF1デビュー?

今シーズン進境著しいセバスチャン・ベッテルに対しては、すでに来季本家レッドブルへの「昇格」が決まっているが、場合によっては今季残り4戦中にも出場があるのでは、とみる向きも多い。
Sebastien Buemi (C)RedBull Racing
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その場合、空いたシートにレッドブルの新人セバスチャン・ブエミ(19歳:スイス)がテスト登板するだろうと主張するのが叔父のアンベール氏だ。

「われわれはレッドブルが今季中、少なくとも1戦にはクルサードに代えてベッテルを起用するものと確信している。
そしてその場合、甥のブエミがベッテルのシートを埋めることになる筈だ」

そのブエミは明日17日(水)、スペインのヘレス・サーキットで行われるトロ・ロッソのテストに参加することになっている。

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ベッテル、「シューマッハ2世」評価に辟易

前世界チャンピオン、フェルナンド・アロンソが持っていたこれまでの最年少優勝記録を打ち破ったセバスチャン・ベッテルに対し、周囲から揃って与えられているのが『ミハエル・シューマッハ2世現る』との評価だが、本人は「そんな評価は聞きたくない」と、これを拒否している。
Sebastian Vettel (C)Scuderia Toro Rosso
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「僕がシューマッハ2世だなんて言われているけれど、そんなの全然当たっていない。
だって僕はまだF1でたった一度勝っただけの駆け出しなんだ。
そんなこと言う前に、まずシューマッハが成し遂げた偉大な記録の数々を思い出してみてよ。
比較するならアロンソのほうがよほど偉大で適している。
彼は現役ドライバーの中でも最高、2度の世界チャンピオンなんだからね。
名前を出してくれるのは光栄なことだけど、僕はまだそんなレベルじゃないさ」

それでもモンツァの表彰台で流れたドイツ国歌(ベッテル)&イタリア国歌(トロ・ロッソ)の組み合わせには、誰もがシューマッハ&フェラーリ時代を思い出したことだろう。

なお、この若きドイツ人ドライバーに、早くもシューマッハ兄弟のマネージャーだったウィリ・ウェバー氏がマネージメントの名乗りを挙げているという。

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ハミルトン、自らFIA抗議審査会に参加へ

FIA(国際自動車連盟)は、マクラーレン・チームから提出されたベルギーGPでのルイス・ハミルトンへのペナルティに対する控訴審を来たる9月22日(月)にパリで行う予定だが、これに当事者であるハミルトンが自ら出廷して釈明を行うことが明らかとなった。
Lewis Hamilton (C)McLaren Group
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通常こうした審理にドライバー自身が出廷することはほとんど例がない上、さらにこの週はF1史上初めてのナイトレースとなるシンガポールGPが開催される週であることから、ハミルトン並びにマクラーレン・チーム側の並々ならぬ意志が感じられそうだ。

なおこの件についてはベルギーGP後周知徹底が図られ、「コーナーをショートカットして前のマシンの前に出てしまった場合、まずいったん順位を戻した上でその後少なくともさらに次のコーナーまでは再度オーバーテイクしてはならない」との見解が示されたことにより、イタリアGPでは何もこうした問題は起きていない。

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BMW首脳、ベッテルの活躍に「後悔することはない」

史上最年少でF1優勝を遂げたトロ・ロッソのセバスチャン・ベッテル(21歳:ドイツ)に世界中から注目が集まっているが、実はベッテルのF1デビューは2007年のアメリカGP、BMWザウバーからのものだった。
S.Vettel & M.Theissen (C)BMW Sauber F1
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ベッテルは元々レッドブルのジュニア・ドライバーの一員だったが、当時2年間の限定でBMWザウバーにレンタル、テストドライバーを務めていていた。
そして前戦カナダGPでの大クラッシュから出場を辞退したロバート・クビサの代役としてスポット参戦、19歳349日でデビュー・初入賞を遂げたもの。

これについてBMWザウバーのマリオ・タイセン代表は、「確かにベッテルは当初から類い希な能力を持った若者だったが、ウチにいた当時はまだ経験が不足していた。
それをここまで育てたのはトロ・ロッソであると理解しているから、われわれがベッテルを手離したことを後悔はしていないよ。
それに当時ウチには彼をレギュラーで走らせる『空き』はなかったのだし」と、語っている。

いまのタイセン代表には、それよりも元王者フェルナンド・アロンソの去就のほうが大きな関心事であることは十分理解できるところ。

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2008/09/15

ホンダ イタリアGP決勝レースの模様

honda_f1_logo第14戦 イタリアGP 決勝レース 「バトン15位、バリチェロ17位完走」
9月14日・日曜日(決勝レース) 天候:雨のち曇り 気温:14~15度

第13戦イタリアGPの決勝レースで、Honda Racing F1 Teamのジェンソン・バトンは15位、ルーベンス・バリチェロは17位完走だった。

Honda Racing F1 Team 決勝レースの展開:
決勝当日のモンツァも、朝から小雨の降る天候となった。
完全にウェット路面でのレーススタートとなった。
バトンは、予選後にマシンのセットアップを変更したため、ピットからのスタートとなった。

レースはセイフティカー先導でのスタートとなり、全車に深溝のウェットタイヤ着用が義務づけられた。
2周を終えて、セイフティカーがピットに向かう。
S・ブルデ(トロロッソ)のトラブルで、二人は順位を上げ、バリチェロは15番手、バトンは18番手を走行。
15周目には、14番手と17番手。この頃には雨もほぼ止み、路面は乾いて行く。
翌周に、バリチェロがピットインし、浅溝のウェットタイヤに切り替え、18番手に後退する。
続いてバトンも、22周目にピットへ向かい、チームメイトと同様に浅溝のウェットタイヤに切り替える。
折り返し点を過ぎた27周目、バリチェロ16番手、バトン17番手だ。

終盤37周目には、バリチェロは9番手、バトンは11番手まで順位を上げた。
早めに浅溝タイヤに換えたことが、功を奏した形だ。
そして43周目に、バリチェロが2度目のピットインに向かい、ここでドライタイヤを選択。
しかし、路面が十分に乾いておらず、タイムが伸びない。
バトンはその2周後の45周目にピットに向かい、タイヤ交換を行わず、浅溝のウェットタイヤを継続。
その後、バトン16番手、バリチェロ17番手を走行する。
バトンは、上位陣を上回るペースでタイムを更新しながら、快調なペースで走行する。
最終的にはバトン15位、バリチェロは17位でチェッカーを受けた。

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トヨタ イタリアGP決勝レースの模様

F1第14戦イタリアGP決勝
T.グロック11位 J.トゥルーリ13位

天候:レース序盤は雨、終盤に路面はドライへと変化、
気温14-15℃、路面温度:15-16℃
コンストラクターズポイント:41ポイント(4位)
ドライバーズタイトルポイント:ヤルノ・トゥルーリ 26ポイント(8位)、ティモ・グロック 15ポイント(11位)

F1世界選手権第14戦イタリアGPの決勝レースがモンツァ・サーキットで行われた。
雨が激しいため、午後2時にセーフティーカーの先導でレースが始まり、3周目に本格的な競技へと突入した。
ヤルノ・トゥルーリはポジションを維持、一方のティモ・グロックは1つポジションを上げたが、スピンを喫してしまい、順位を落してしまった。
しかしその後は両車とも順調に走行。
それぞれ給油の前、ヤルノ・トゥルーリは4位、ティモ・グロックは5位であった。
1ストップ作戦でレースを進めた両車であったが、ピットアウト後、レース中盤に路面が徐々に乾いていったため、もう一度ピットストップを実施。
スタンダードウェット・タイヤに履き替えた。
最終的にティモ・グロックが11位、ヤルノ・トゥルーリは13位でレースを終えた。
コンストラクターズ選手権では、4位を維持している。チームは、今週9月17日(水)からスペイン・ヘレスで3日間のテストを行う。

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12位中嶋一貴(ウィリアムズ)、「大変なレースだった」

18番グリッドからのスタートで、ピットスタートを選択したウィリアムズ・チームの中嶋一貴は、ルノーのピケ・ジュニアと並ぶワンストップ作戦、しかし結果は12位フィニッシュとまたもポイント獲得には遠く及ばないレース結果となった。
中嶋 一貴 (C)Williams F1
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「セーフティカー先導でのスタートだったので、エアロダイナミックス等を変更するためのピットスタートは不利にはならなかった。
しかし今日は難しい決断を迫られることが何回もあり、とても困難なレースだった。
ウェットで視界が効かず、ブレーキングもうまくなくてペースを上げられなかった。
モンツァは自分に向いているサーキットだと期待していたのでこれはとても残念な結果だ」

同チームのサム・マイケル/テクニカル・ディレクターは「ロズベルグは十分ポイント獲得が期待できるポジションからのスタートだったのに、ピットストップで時間が掛かるなどの不運で目的が果たせなかった。
カズキのほうはウェット路面に対応すべくピットスタートにしてセットアップを変更したが、これまた残念ながら結果には繋がらなかった。
われわれにとって失望させられる週末になった」と、語っている。

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G.パンターノ、2008年GP2チャンピオンに

F1イタリアGPのサポートレースとして行われたGP2第10戦モンツァで、ポイント・ランキング首位にいたジョルジョ・パンターノ(29歳:イタリア)は、ライバルのブルーノ・セナが第1レース5位に終わったため今季のシリーズ・チャンピオンを決定した。
Giorgio Pantano (C)GP2 Media Service
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F1登竜門とされるGP2は、2005年の新設からこれまでニコ・ロズベルグ(2005年)、ルイス・ハミルトン(2006年)、そしてティモ・グロック(2007年)と、いずれもF1ステップアップを果たしていて、パンターノの去就に今後注目が集まりそうだ。
(パンターノは2004年にジョーダンからのF1経験を持つ)

GP2モンツァ戦のニュースはこちら

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初優勝ベッテル、「今まで生きた中で最良の日」

前日のポールポジションに続き、日曜日の決勝レースにおいても史上最年少という新記録で初優勝を遂げたトロ・ロッソのセバスチャン・ベッテル(21歳:ドイツ)は、「今まで生きてきた中で最良の日」と、その感激を表した。
Sebastian Vettel (C)Scuderia Toro Rosso
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「完璧なレースができたね。
僕も頑張ったし、チームの戦略も最高だった。
初めて上がったこのモンツァの表彰台は、ほんと最高の気分だったよ。
信じられないほどの感激で、まさに今まで生きてきた中で最良の日だったと言える。
レースでは、間違いなくポールからスタートしたことによるメリットに恵まれたと思う。
一番前なら、ウェットでも視界を遮られることもなかったからね。
そのアドバンテージでコバライネンに対してギャップが築けたんだと思うな。
でもトップを走っているとレースはものすごく長く感じられ、集中力を最後まで保つのが大変だった。
ベルガーやトストを始め、チームの全員に心から感謝したい」

これまでのF1最年少優勝記録はアロンソ(ルノー)の持つ22歳と26日。
今回ベッテルは21歳74日とこれを大幅に更新した。

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2008/09/14

驚異の新人ベッテル、史上最年少勝利飾る

イタリアGP決勝レースはウェット宣言のもと、セーフティカー先導によるスタート。
全車エクストリーム・ウェザータイヤ装着によるスタートとなった。
予選18番手ウィリアムズの中嶋一貴、19番手ホンダのバトンはピットスタートを選択した。

自己最高4番手だったトロ・ロッソのボーデはスタートできず。
14周目、フロントウィングを飛ばしたフォース・インディアのフィジケーラがコースアウト、ストップ。
Sebastian Vette (C)Scuderia Toro Rosso
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レースは結局ポールポジションからスタートしたトロ・ロッソのセバスチャン・ベッテル(21歳:ドイツ)がこれまた史上最年少での勝利を記録。(F1わずか22戦目)
ドライバーもチームも完璧なレース運びでチャンスをモノにした。
ベッテルにとってもちろん自身初のポールTOウィン。

2位にマクラーレンのコバライネン、3位BMWザウバーのクビサ、4位ルノーのアロンソ、5位BMWザウバーのハイドフェルド、6位フェラーリのマッサ、7位マクラーレンのハミルトン、8位レッドブルのウェバーと、ここまでがポイント獲得となった。

フェラーリのライコネンは9番手でポイントに届かず。
ウィリアムズは中嶋一貴12位、ロズベルグ14位。
トヨタはグロック11位、トゥルーリ13位。
終盤ドライタイヤで勝負を賭けたホンダはバトン15位、バリチェッロ17位に留まった。

イタリアGPレース結果はこちら

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ブリヂストン イタリアGP公式予選の模様

Sebastian Vettel (C)Scuderia Toro Rosso
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2008 FIA Formula One World Championship 第14戦 イタリアGP [予選]
開催場所: モンツァ 開催日: 9月12日 ~ 9月14日

2008年F1世界選手権 イタリアGP 予選

過酷なウェット・コンディションのモンツァ・サーキットで開催されたイタリアGP予選は、ブリヂストンのエキストリーム・ウェット・タイヤで1分37秒555を記録したスクーデリア・トロロッソのセバスチャン・ベッテルが自身及びチームとしても初となるポールポジションを獲得した。

困難なコンディションにも関わらず、ベッテルは果敢な走りで2位のヘイッキ・コヴァライネン(ボーダフォン・マクラーレン・メルセデス)に0.07秒を上回るタイムでポールポジションを獲得した。
マーク・ウェバー(レッドブル・レーシング)が3位、セバスチャン・ボーデ(スクーデリア・トロロッソ)が4位で予選を終えた。

ニコ・ロズベルグ(AT&Tウィリアムズ)が5位、ドライバーズ・チャンピオンシップを争う上位3名の中ではトップで予選を終えたフィリペ・マッサ(スクーデリア・フェラーリ・マルボロ)が6位だった。
ヤルノ・トゥルーリ(パナソニック・トヨタ・レーシング)とフェルナンド・アロンソ(INGルノーF1チーム)が4列目グリッドで予選通過、ティモ・グロック(パナソニック・トヨタ・レーシング)とニック・ハイドフェルド(BMWザウバーF1チーム)までが予選トップ10。

現在ドライバーズ・チャンピオンシップをリードするルイス・ハミルトン(ボーダフォン・マクラーレン・メルセデス)は15位で予選を終えたが、彼は予選でウェット・タイヤを使った唯一のドライバーだった。
前年度チャンピオンのキミ・ライコネン(スクーデリア・フェラーリ・マルボロ)がハミルトンのひとつ前のグリッドから明日のレースをスタートする。
ベッテルはF1ポールポジションを最年少で獲得したドライバーとなった。

午前中のフリー走行ではティモ・グロックがエキストリーム・ウェット・タイヤで1分35秒464の最速ラップタイムを記録した。
グロックの記録は2位のベッテルを0.6秒以上上回った。
3位はロズベルグだった。
今日の最速ラップタイムは、コヴァライネンがQ1でエキストリーム・ウェット・タイヤを装着して記録した1分35秒214。

松崎淳 ブリヂストン・モータースポーツ・チーフエンジニア

「今日は天候を読んで、コースコンディションが良い時を見計らって、正しいタイミングで正しいタイヤを使う、ということが全てでした。
セバスチャン・ベッテルとトロロッソはチームのホームグランプリで初ポールポジションを達成するという、素晴らしい仕事を成し遂げました。
今日は注目に値するパフォーマンスが数多くありましたし、われわれブリヂストンのエキストリーム・ウェット・タイヤも難しいコンディションの中で素晴らしいパフォーマンスを発揮しました。
イタリアでこれほどのウェット・コンディションは珍しいですが、明日のレースに天気がどのように影響するか様子を見なければなりません。
今日のようなコンディションならば、とてもエキサイティングな53周になるでしょう」

参考データ(フリー走行/予選)
合計走行周回数:614周
1台あたりの平均周回数:31周
最多走行周回数:44周 グロック
最速ラップタイム:1分35秒214 コヴァライネン(予選第1セッション)
コンパウンド:ウェット/エキストリーム

2007年イタリアGP
ミディアム・ミディアム・ソフトのタイヤ戦略で戦ったボーダフォン・マクラーレン・メルセデスのフェルナンド・アロンソが、同じタイヤ戦略で戦ったチームメイトのルイス・ハミルトンを6秒差で破り、2007年度イタリアGPに優勝した。
3位は、ミディアム・ソフトの1ストップ戦略で戦ったキミ・ライコネン(スクーデリア・フェラーリ・マルボロ)だった。

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ホンダ イタリアGP公式予選の模様

honda_f1_logo第14戦 イタリアGP 2日目・予選 「雨の予選。
バリチェロ16番手、バトン19番手」 9月13日・土曜日(2日目・予選)
天候:雨 気温:20度

第14戦イタリアGPの2日目・予選で、Honda Racing F1 Teamのルーベンス・バリチェロは16番手、ジェンソン・バトンは19番手だった。

Honda Racing F1 Team 2日目の展開:
朝のうちは青空が広がっていたモンツァだったが、フリー走行の始まる午前11時頃から小雨が降り出した。
さらに30分過ぎからは強い雨となり、ガレージ内まで浸水するほどだった。
雨はセッション終了時まで降り続き、バトン15番手、バリチェロ16番手。予選に向けてのシミュレーションを行うには、ほとんど不可能なコンディションだった。

午後も雨。
路面は完全に、ウェット。大雨の中でのアタックでは、各マシンのコースアウトが目立つ。
Honda勢は各1回のピットインをはさんで、バリチェロ12周、バトンは13周を走行。
ほぼ1周ごとにタイムを更新して行くものの、バリチェロは最後のアタックで、15番手にわずか0.025秒及ばず、16番手。
バトンは19番手に終わった。

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トヨタ イタリアGP公式予選の模様

F1第14戦イタリアGP予選
J.トゥルーリ7番手グリッド、T.グロック9番手グリッド獲得 ダブルポイント獲得を目指す

天候:セッションを通して雨、気温:19-20℃、路面温度17-18℃
2008年最高グリッド:3位 ヤルノ・トゥルーリ(マレーシア)
2008年最高順位:2位 ティモ・グロック(ハンガリー)

F1第14戦イタリアGPの公式練習第3回目と予選がモンツァ・サーキットで行われた。
天候は予報どおり雨となった。
公式練習3回目では、ティモ・グロックがトップタイム、ヤルノ・トゥルーリも4番手タイムを出し、チームはウェットコンディションでの強さを見せた。
午後2時から始まった予選も、引き続き雨の中で行われ、予選第1セッションでは、ヤルノ・トゥルーリが10番手、ティモ・グロックが9番手に入った。
予選第2セッションでは、上位チームが思うようにタイムを出せずに第3セッション進出を逃す中、ヤルノ・トゥルーリが4番手、ティモ・グロックが8番手となり、2台揃って第3セッションへと進出。
予選第3セッションではヤルノ・トゥルーリは7番手グリッド、ティモ・グロックは9番手グリッドを獲得した。
明日の決勝で、チームは両ドライバーともポイント獲得を目指し戦う。

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史上最年少PPのベッテル、「最高に素晴らしい!」

激しい雨に見舞われるという難しいコンディションの中、みごと史上最年少ポールシッターの名誉に輝いたトロ・ロッソのセバスチャン・ベッテル(21歳:ドイツ)は、次のようにその喜びを表現した。
Toro Rosso Staff (C)Scuderia Toro Rosso
拡大します>
「実は今日、もしも予選が雨だったらポールポジションを狙おうとエンジニアと話していたんだよ。
だけどまさかそれがほんとうのことになるとは、ね。
コースに留まれるか飛び出してしまうかは、まさにホンの紙一重の差。
僕がこうして予選を最後まで戦えたのは運が良かったということ。
本当に、最高に素晴らしい予選結果だね。
それとここモンツァは紅いチームのホームグランプリだということはみんな知っているけれど、もう一つ僕たちのチームだってイタリアのチームなんだということを知って欲しいよ」

トロ・ロッソの前身は元ミナルディ・チーム。
まさにイタリアの熱心な男たちの夢が一つ大きく花開いたと言えるだろう。

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中嶋一貴、ピケ・ジュニアら、無念の弁

S.Michael & P.Head (C)Williams F1
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激しい雨で大混乱となったイタリアGP公式予選、注目の新人トロ・ロッソのセバスチャン・ベッテルがみごと史上最年少となるポールポジション獲得、同じくボーデも4番手を獲得した一方で、ウィリアムズの中嶋一貴やルノーのピケ・ジュニアらは揃って予選Q1敗退、大きく評価を分けた。

予選18位の中嶋一貴は「とても難しく、そして僕にとって残念な予選になった。
おなじくウェットコンディションだった午前のフリー走行ではペースがつかめていただけに、予選ではもっとやれると思っていた」と、説明。
中嶋のチームメイト、ロズベルグは予選5位と大健闘だった。

また同じくチームメイトのアロンソが予選8番手をゲットする一方17位に留まったピケ・ジュニアも「今週はここまでどうもうまく乗れてなく、予選も難しいことになると予想していた。
ましてやこんなひどいコンディションになってしまったしね。
残念なことにこの天候は僕にとってプラスになるものではなかったよ。
このポジションからのスタートでは、明日のレースは厳しいものになるだろうね」と、肩をすくめた。

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2008/09/13

S.ベッテル(トロ・ロッソ)、史上最年少PP獲得!

Sebastian Vette (C)Scuderia Toro Rosso
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イタリアGPでは例を見ない豪雨の中での走りとなったイタリアGP公式予選は、なんといま最も注目を集めるトロ・ロッソの気鋭の新人セバスチャン・ベッテル(21歳:ドイツ)が、F1史上最年少となるポールポジションを決めた。

高速コースのモンツァということで元々ダウンフォースをヘラしたF1マシンは各所でスピン続発。
目下チャンピオンシップを争う3人の中で予選最終ピリオドに残ったのはフェラーリのマッサただ一人で6番手が最上位。
同じフェラーリのライコネンは14位、マクラーレンのハミルトンは15位とQ2での敗退という番狂わせ。

マクラーレンのコバライネンは2位に残って大きく有利なポール争い獲得。
3番手はレッドブルのウェバー、4番手トロ・ロッソのボーデ、5番手ウィリアムズのロズベルグ、7番手トヨタのトゥルーリ、8番手ルノーのアロンソ、9番手トヨタのグロック、そしてBMWザウバーのハイドフェルドが10番手というトップ10グリッドとなった。

ウィリアムズの中嶋一貴は予選Q1敗退の18番手。
ホンダの2台も揃ってQ1敗退でバリチェッロ16番手、バトン19番手と雨でも低迷した。

イタリアGP公式予選の結果はこちら

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イタリアGP予選、雨中の激戦でベッテルが初ポール

セバスチャン・ベッテル (C)Scuderia Toro Rosso
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イタリアGP予選は、フリー走行後に止んだ雨が再び降り出しウエットコンディションの中、トロロッソのセバスチャン・ベッテルがF1最年少記録となる初のポールポジションを獲得した。2位にヘイキ・コバライネン、3位にマーク・ウェバー。4位にはセバスチャン・ボーデが入り、トロロッソの躍進が目立つ予選結果となった。

予選Q1から雨足が強まらないうちにタイムを出すため、エクストリームウエザー・タイヤを履いて全車がセッション開始とともに出走した。Q1で脱落したのはバトン、バリチェロのホンダ勢と中嶋 一貴、スーティル、ピケの5台。フィジケラはフォースインディア初のQ2進出となった。
Q2ではフィジケラ、クルサードとともに、ハミルトン、ライコネン、クビサといった有力ドライバーも脱落する波乱の展開となった。

そして最終Q3では、中盤までコバライネンがトップをキープするが、やや弱まった雨の中ベッテルが最速タイムをマーク。チームメイトのボーデもスピンしながらも最後にひとつ順位を上げた。
明日は天気も回復すると見られており、決勝レースの展開は面白いものになりそうだ。

イタリアGP予選結果はこちら

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イタリアGP:フリー走行3回目はグロッグがトップ

ティモ・グロック (C)Panasonic Toyota Racing
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イタリアGPフリー走行3回目は、小雨の中スタート時点からウエットコンディションでスタート。セッション途中から雨が激しくなり、タイムアタックはできない状況となった。
結局、序盤にトヨタのティモ・グロッグがトップタイムを記録。2番手にトロロッソのセバスチャン・ベッテル、3番手にウイリアムズのニコ・ロズベルグ、4番手にトヨタのヤルノ・トゥルーリ、5番手にウイリアムズの中嶋 一貴、6番手にBMWのニック・ハイドフェルドと続いた。

フェラーリ、マクラーレン勢はほとんど走行せずに終わった。
コース上にはかなり水がたまっている状態で、この後天候の急速な回復が見られない場合、予選はかなり難しい状況となりそうだ。

フリー走行3回目の結果はこちら

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ホンダ イタリアGPフリー走行の模様

honda_f1_logo第14戦 イタリアGP 初日フリー走行
「イタリアGP初日、バリチェロ、バトンは14、15番手」
9月12日・金曜日(初日フリー走行) 天候:晴れ 気温:19~25度

第14戦イタリアGPの初日フリー走行で、Honda Racing F1 Teamのルーベンス・バリチェロは14番手、ジェンソン・バトンは15番手だった。

Honda Racing F1 Team 初日の展開:
前日木曜日は30度を超える暑さに見舞われたモンツァだったが、この日は朝から雨が降ったり止んだりの天候。
気温も、20度近くに急降下した。
午前中の1回目フリー走行は、浅溝のウェットタイヤで走行が開始された。
路面が乾きかけてきた30分過ぎ、強い降りとなる。
さらに11時過ぎには、激しい雷雨が襲う。路面に厚い水の膜ができるほどの雨量となって、走行が出来ない状況に。
赤旗中断となり、そのまま終了した。
セッション序盤にタイムを出していたバリチェロは2番手、バトンは13番手だった。

昼頃までの激しい雨がウソのように、午後2時には青空が広がり始めた。
とはいえ依然として路面は濡れている。
2回目フリー走行がスタートし、30分後以降はほぼ全車がドライタイヤで周回。
その後、バトンは速さを発揮し、上位に食い込むタイムを出す。
二人は、セットアップに加え、タイヤ比較を行い、最終的にバリチェロが14番手、バトンは15番手だった。

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トヨタ イタリアGPフリー走行の模様

F1第14戦イタリアGP公式練習初日

天候:午前中は激しい雷雨、午後は晴れ、終盤はドライコンディション
気温:19-25℃、路面温度:14-30℃

イタリアGP予選最高位:2005年 ヤルノ・トゥルーリ 6位
イタリアGP決勝最高位:2005年 ヤルノ・トゥルーリ 5位

F1世界選手権第14戦イタリアGPの公式練習第1回目と第2回目がモンツァ・サーキットで行われた。
ウェットコンディションで始まった公式練習1回目は、セッションが進むに連れて雨が激しさを増す中、ティモ・グロックが4番手、ヤルノ・トゥルーリが8番手のタイムを出した。
午後には雨が止み、公式練習2回目が開始された。
路面が徐々にドライコンディションへと変わっていく中、最終的にティモ・グロックが17番手、ヤルノ・トゥルーリが19番手でセッションを終えた。
明日は公式練習3回目と予選が行われる。

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中嶋一貴、「ドライになって良かった」

イタリアGPの初日フリー走行を1回目2回目共に16番手というタイムで終えたウィリアムズ・チームの中嶋一貴だが、本人は「十分な手応えが感じられた」と、前向きの評価を披露した。
>Frank Williams (C)Williams F1
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「今日のフリー走行はとてもトリッキーな難しいコンディションだった。
でも、午後のセッション終盤になって路面コンディションが回復し、通常のドライで走れたのは良かった。
今回マシンの感触は悪くないし、ラップタイムもきちんと出ていたと思う。
順位は良くなかったけれど、これは最後までクリアラップに恵まれなかったせい。
明日も公式予選に向けてぜひドライでフリー走行を走りたいね」

同チームのサム・マイケル/テクニカル・ディレクターなどチーム首脳も「このコースにウチのマシンは合っている筈。
大事なのは明日午後の予選なので、3回目のフリー走行ではさらにマシンの熟成を図りたい」と意欲を述べた。
なお、同僚のロズベルグのほうは2回目セッションで全体の5番手と気を吐いている。

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BMWザウバー、15日(月)にも来季体制発表?

フェルナンド・アロンソ去就の大きなカギとなっていたフェラーリ・チームがキミ・ライコネンの契約延長を発表したことにより、大きな影響を受けるとみられるBMWザウバーがこの週明けにも来季の体制を発表するのでは、という噂がモンツァのパドックを駆けめぐった。
BMW Sauber (C)BMW Motorsports
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根強くささやかれているのが2009年アロンソのBMWザウバー加入、それも3年契約というものだが、これについて同チームのマリオ・タイセン代表は「月曜日には何の予定もない。
火曜日にもない」と、つれない反応。

しかし念願だった跳ね馬入りの道が閉ざされたいま、アロンソにとってタイトル獲得の可能性を持つチームは現実問題ごく限られている。

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フェラーリ、ライコネンとの契約延長を発表

12日(金)フェラーリ・チームはキミ・ライコネンとの契約を2010年末まで延長したことを明らかにした。
Kimi Raikkonen (C)Ferrari S.p.A
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同チームではすでにフェリッペ・マッサの契約が2010年までとされており、これで少なくともあと2年間はドライバー・ラインナップに変更がないことになり、噂されたフェルナンド・アロンソ(ルノー)移籍の実現は遠のいたことになる。

一方ここに来て急速に広がっているアロンソのBMWザウバー移籍話だが、これによりさらに実現性が高まったとも言えそうだ。
チームメイトはロバート・クビサになるのが確実とみられ、その場合ハイドフェルドはトロ・ロッソ移籍が有力、佐藤琢磨と一つのシートを争うケースになるようだ。

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2008/09/12

フリー走行2回目はライコネンの逆襲

1回目の豪雨とは一転、急速に路面コンディションが回復する中行われたイタリアGPフリー走行2回目セッションは、このところ周囲が喧しいフェラーリのキミ・ライコネンが堂々のトップタイムを記録して終えた。
Kimi Raikkonen (C)Ferrari S.p.A
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気温も上がり、完全にドライコンディションとなった終盤、BMWザウバー勢のクビサやハイドフェルドが好タイムをマークしたが、ライコネンの1'23.861というタイムには及ばなかった。

2-3番手にクビサとハイドフェルド、4番手マクラーレンのハミルトン、5番手には前戦不振のウィリアムズのロズベルグが食い込み、6番手はフェラーリのマッサ、7番手マクラーレンのコバライネン、フォース・インディアのスーティルが8番手、レッドブルのウェバーが9番手、トロ・ロッソのベッテルが10番手という顔ぶれとなった。

ウィリアムズの中嶋一貴は16番手、ホンダはバリチェッロ&バトンが14-15番手、トヨタはグロック&トゥルーリが17-18番手、ホームグランプリとなるトゥルーリにとっては思わぬ苦しい滑り出しとなった。

イタリアGPフリー走行2回目の結果はこちら

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イタリアGPフリー1回目は「雨による赤旗中断」で終了

12日(木)行われたイタリアGPフリー走行1回目は、地元気象台の予報通りにわか雨により大きく混乱した。
David Coulthard (C)Redbull Racing
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最初からウェットで始まったこのセッションだが、途中でさらに雨の勢いは増し、コースばかりかピットガレージまで浸水する有り様で、まだ走行時間を残した11時25分、赤旗中断となったまま結局再開されないままにセッションを終了、有効なタイムを計測したのは20台中14台のみに留まった。

トップタイムはフォース・インディアのスーティル、2番手はホンダのバリチェッロ、3番手もフォース・インディアのフィジケーラという、あまり参考にならない結果で終えている。

イタリアGPフリー走行1回目の結果はこちら

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2008年 F1日本グランプリのタイムスケジュールおよびイベント等について

Fsw

2008 年9 月12 日
富士スピードウェイ株式会社

2008年 F1日本グランプリのタイムスケジュールおよびイベント等について

富士スピードウェイ株式会社は、10月10日(金)から12日(日)の三日間で開催する「2008 FIA F1世界選手権 フジテレビジョン 日本グランプリ」の決勝レースをちょうど1ヶ月後に控え、タイムスケジュールと場内イベントの詳細について、本日発表しました。
詳細は以下のとおりです。

1.タイムスケジュール

■10月10日(金)

8:45~ 9:15 ネッツカップヴィッツレース フリー走行
10:00~11:30 F1 フリー走行(1回目)
12:00~12:30 ポルシェ カレラカップ ジャパン フリー走行
14:00~15:30 F1 フリー走行(2回目)
16:00~16:30 ポルシェ カレラカップ ジャパン 予選

■10月11日(土)
9:30~10:00 ネッツカップヴィッツレース 予選
11:00~12:00 F1 フリー走行(3回目)
14:00~15:00 F1 予選
15:30~16:05 ポルシェ カレラカップ ジャパン 決勝(1回目 12 周)

■10月12日(日)
10:00~10:30 ネッツカップヴィッツレース 決勝(8 周)
11:00~11:35 ポルシェ カレラカップ ジャパン 決勝(2回目 12 周)
12:00~ F1ドライバーズパレード
12:15~ スターティンググリッド・プレゼンテーション
13:00~ F1カー スターティンググリッドへ入場
13:16~ 国歌斉唱
13:30~ F1 決勝(67 周)

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シンガポールGP、タイムスケジュールを変更

F1史上初のナイトレースとして行われるシンガポールGP(9月28日決勝)だが、FIA(国際自動車連盟)がそのタイムスケジュールを一部変更したことが分かった。
これは、夜間走行への慣熟がより必要ということで、金曜・土曜のフリー走行・公式予選共に当初予定していたものより時間を遅らせることになったもの。
Image (C)Renault F1 UK
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具体的には金曜日のフリー走行1回目が当初の16:00から19:00へ、2回目は20:00から21:30へと変更。
また土曜日もフリー走行3回目が17:00から19:00へ、公式予選は20:00から22:00へとそれぞれ変更された。
なお日曜日・決勝レースのスタート時刻20:00には変更はない。

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渦中のアロンソ(ルノー)、おとぼけ貫く

ここに来て来季『BMWザウバーF1』チーム加入との噂で注目を集めるフェルナンド・アロンソ(ルノー)だが、イタリアGPの舞台となるモンツァのパドックでは素知らぬ顔で周囲を煙に巻いた。
Fernando Alonso (C)Renault F1 UK
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メディアから、実現した場合のチームメイトと目されるロバート・クビサについて聞かれると「昔、カートでも一緒に走った仲で、いい友人」と答えたアロンソだが、さらに「チームメイトとしてはどうか?」と聞かれると、「何? その話」と、完全におとぼけ。

それでも自身の来季去就については、「あと数週間のうちに明らかにできる」と、9月中の解決を示唆した。
なおアロンソがBMWザウバー加入した場合、ハイドフェルドがチームを去ることになるとみられている。

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モンテツェモロ氏(フェラーリ)、「FOTA」の代表に

7月に会合の場を持ったF1参戦各チームは、新たなF1コンコルド協定の策定などに向け、F1チームとしての新団体「FOTA:フォーミュラワン・チーム・アソシエーション」を設立することで合意したが、11日(木)モンツァで再び会合、具体的な活動に向けていよいよ動き出した。
Image (C)Ferrari S.p.A
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それによればFOTAは最初の会長としてフェラーリ会長のルカ・モンテツェモロ氏を、また副会長にはTMG(トヨタ・モータースポーツGmbH)のジョン・ハウェット社長をそれぞれ選出。

また内部には3つの作業部会を設立、スポーティング・ワーキンググループにはマクラーレンF1のマーティン・ウィットマーシュCEOが、テクニカル・ワーキンググループにはホンダ・チームのロス・ブラウン代表が、そしてコマーシャル・ワーキンググループにはルノー・チームのフラビオ・ブリアトーレ代表が就くという、これ以上ないほど重厚な布陣が敷かれることとなった。

これにより、F1チーム側もFIAやFOM(フォーミュラ・ワン・マネージメント)に遜色ない強力な体制で今後のF1に寄与できるものと期待される。

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トヨタ イタリアGP事前ニュース

F1第14戦イタリアGPプレビュー

パナソニック・トヨタ・レーシングは、残念な結果に終わったベルギーGPのちょうど7日後にモンツァで開催されるイタリアGPのために、今週末はレース活動にすぐ戻る。
今週末のレースでヨーロッパ・ラウンドは最後となり、残すところは、シンガポール、日本、中国、そしてブラジルの4戦となる。

チームは、新たな強い結果を獲得して、2008年のヨーロッパでのレースを締めくくることを決意している。
先月草原地帯のコースで3日間に渡って実りあるテストを行い、モンツァの独特な高速コースへのチャレンジの準備は整っている。
モンツァのロングストレートはハイスピードにプライオリティが置かれることを意味しているため、トヨタは今週末のために、異なるフロントウィングとリアウィング、およびその他の車体変更を含む、レース仕様の低ダウンフォースの空力パッケージを開発した。
このパッケージは、今回のレースがホームGPとなるヤルノと、チームメイトのティモによって先月テストが行われ、勇気づけられる結果を出している。

Jarno Trulli (C)Panasonic Toyota Racing
拡大します
ヤルノ・トゥルーリ:カーナンバー11

「イタリアGPは私のホーム・レースになるから、モンツァの観衆の前で再びレースをすることに、とても興奮しているよ。
母国でのレースは、いつも特に楽しんでいる。
だからと言って、いつも以上にモチベーションが与えられるわけじゃない。
だって、今シーズンは、すでに今まで以上にやる気に満ちているからね!
イタリアのファンのために喜ばしい結果を出したいけれど、全チームがモンツァ仕様のパッケージを用意しているし、レースがどのように展開していくか分からないから、週末まで待って様子を見ないとね。
そうは言っても、今シーズンの我々は、異なるコースに合わせて良く適応できているし、チームがこのレースの準備のために一生懸命に作業をしてきたのを知っているから、再び強いレースができると信じている。
ベルギーでは、あのようなファンタスティックなスタートを切れたのにポイントを獲得できなくて、とても悔しかったよ。
素晴らしいチャンスがあったのに、またもスパではアンラッキーだったってことだね」

ティモ・グロック:カーナンバー12

「モンツァでは、昨シーズンのGP2で2度表彰台にあがり、スプリント・レースでも勝利した良い記憶があるよ。
けれど、手首を痛めた2006年のモンツァのことは忘れたいね。
今年は、もっと楽しい思い出を残せることをもちろん望んでいるよ。
極めて速いコースだし、レーシング・ドライバーとしては速く走ることが好きだから、モンツァでレースすることをとても楽しんでいる。
数週間前のテストの間に、“TF108“でモンツァをドライブしたのは良い経験になった。
このレースのために、われわれは完全に異なるパッケージを用意しており、金曜日に良いスタートを切るための非常に役立つ多くの情報を持っているからね。
目標はポイントを獲得することであり、チャレンジすることを楽しみにしている」

パスカル・バセロン:シャシー部門シニア・ゼネラル・マネージャー

「モンツァはかなりの高速コースのため、最近のF1においてはとてもユニークだと言える。
この理由により、ロングストレート上で高い空力効率を目指すため、このレース用限定のパッケージを用意している。
そして長いストレートはエンジンに対しても非常に過酷な要求をする。
しかしながら、言うまでもなく、コースはただストレートなだけではなく、高速と遅いコーナーの組み合わせになっており、それはブレーキにとって最も厳しいコースの一つであることを意味している。
強いパフォーマンスを出すためには、高いトップスピードと良いブレーキングの安定性、そして高い縁石を乗り越える能力が必要になってくる。
これらすべての要因は、このレースが本当に独特なレースであることを意味している。
そして同様に、このユニークな特徴が実際にこのレースならではの雰囲気を高めている。
ここは歴史と情熱を感じることができる場所なのだ。
私はイタリアを訪れるのが好きだし、モンツァ・パッケージの心強い結果を見た後なので、特に今週末を楽しみにしている」

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イタリアGPの週末はなんとかドライか

Italia GP Image (C)Redbull Racing
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地元気象台の予報によれば、イタリアGPの週末も不安定なものになりそうだ。
ただ地元気象台の予報ではフリー走行が行われる金曜日に一時雨と予想されているが、いまのところ公式予選の土曜日、決勝レースの日曜日はいずれも晴れ時々曇りの模様。
どうやらドライコンディションでのレースが期待できそうだ。

期 日 種 目 気 候 気 温 湿 度
9月12日(金) フリー走行 曇り時々雨 18-27度 85%
9月13日(土) 公式予選 晴れ時々曇り 15-25度 80%
9月14日(日) 決勝レース 晴れ時々曇り 11-20度 75%

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2008/09/11

マクラーレン首脳、「スチュワードに確認した」

ベルギーGPのレース結果についてFIA(国際自動車連盟)に正式抗議を提出したマクラーレン・チームのマーティン・ウィットマーシュCEOは、「われわれはレーススチュワードに確認した」と、処分の不当性を訴えた。
Belguim GP Image (C)Renault F1 UK
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「ハミルトンがシケインでオーバーランし結果的にライコネンより前に出たあと、彼は速度を落として再びライコネンを前に出している。
レギュレーション上は何も問題などない筈だ。
しかしわれわれはそれでも念のため、直ちにコントロールタワーに連絡し合法であったかどうかの確認をしたんだ。
レーススチュワードからはその時「OK」という返事をもらったのでそのままレースを進めた。
もしそうでないのなら、その時点でわれわれはもう一度確実にライコネンを前に出していた筈なのだから、到底この処分は納得できるものではない」

今回の件ではとりわけエンジン・サプライヤーでもあるメルセデス側が強く反発していて、同社のベルギーGP結果に対するプレス対応は大幅に遅れることとなった。

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FIA、マクラーレンの控訴は2週間以内に結論

FIA(国際自動車連盟)のスポークスウーマンは、マクラーレン・チームから提出されたベルギーGPでのルイス・ハミルトンへのペナルティに対する控訴審が、ほぼ2週間以内、次々戦シンガポールGP前にも行われるとの見通しを明らかにした。
Lewis Hamilton (C)McLaren Group
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今回の処分については各方面からさまざまな指摘がされている上に、その結論によっては今シーズンのチャンピオンシップの行方をも左右する可能性があることから、FIAも迅速な対応を決めたようだ。

各国のメディアの論調はハミルトンに同情的なものが多いが、しかし過去のケースから考えると予断は許されない状況のようだ。

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ウィリアムズ、スペインの若手ドライバーテストへ

ウィリアムズ・チームは来週予定されるヘレス・サーキットでのテストに、スペインの若手ドライバー、ダニ・クロス(19歳:スペイン)を起用する方針を示した。
Euro F3 Image (C)DTM/EF3 Media
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クロスは今季F3ユーロシリーズにプレマ・チームから参戦、シーズン前半こそポイント獲得を続けたものの目下ランキング16位と低迷しているが、まだ決まっていない中嶋一貴の来季シートを考えるとあまり輝かないで欲しいと願うのは日本ファンの身勝手か。

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2008/09/10

R.パトレーゼ氏、ホンダF1をドライブ

9日(火)、元F1ドライバー、リカルド・パトレーゼ氏がスペインのヘレス・サーキットでホンダのF1マシン『RA107』をドライブした。
Riccardo Patrese (C)Honda Racing
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1977年から1993年に引退するまで実に17年間に渡ってF1をドライブ、ウィリアムズなどで通算6回の優勝記録を持つパトレーゼ氏は、この日トータル5ラップを周回、ベストタイム1'30.210を記録したという。
(コースレコードは1'17.974)

マシンを降りたパトレーゼ氏は「15年の歳月を経て再びマシンをドライブすると、この間のF1の進歩に驚きを禁じ得ない。
ただ、マシンは快適で、スピードは著しく速くなったとはいえ自分のドライビング・スタイル自体は変更する必要がないことも知ったよ。
とても楽しい経験になった。こうした機会を設けてくれたホンダや関係者に感謝したい」と、その感想を語った。

なおパトレーゼ氏はF1通算256レースの最多出走記録を持っていたが、今年のトルコGPでこれをホンダ・チームのバリチェッロが書き換えたことになっている。

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アメリカGP、2010年の復活も困難

すでに2009年の開催がないことが確定しているアメリカGPだが、さらに復活を目論む2010年も現状では見通しが立たないことが明らかになってきた。
USA GP Scene (C)Ferrari S.p.A
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伝えられるところによれば、FOM(フォーミュラ・ワン・マネージメント)のバーニー・エクレストン氏とF1各チームの代表は、先に行われたベルギーGPの際、2010年のF1グランプリ開催数などについて話し合いを行なったという。
しかしその際にインディアナポリスでのアメリカGP復活について積極的な話題とはならなかったということで、いまのところ2010年の復活ということにはなりそうもない。

一方、インディアナポリスのトニー・ジョージ代表も「アメリカGP復活についての交渉は、この夏以降何ら進展がない」と語っていて、これを裏付ける形となっている。

F1は2010年アブダビGPが加わるうえ現在新規開催の意向を持つ国が列を成していて、エクレストン氏による強気の姿勢を支えている状態だ。

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ウィリアムズ、ついに今季断念?

大きくレギュレーションが変更される来季に向けた新型車の開発を進める一方、今季マシンの改善も継続すると言明していたウィリアムズ・チームだが、ついに方針転換を余儀なくされたようだ。
S.Michael & P.Head (C)Williams F1
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同チームの首脳らは「現在のウィリアムズ・チームは毎回とは言わないまでもかなりの確率で後位に沈んでいる有り様。
最近ではトップ10入りというのは遠い目標になってしまっているのが実情になっている。
今年のクルマの改善にはもう限界が来たようだ。
今シーズンの残りを断念する訳ではないが、今後来季の開発に全力を傾注することになるだろう」と、英『ロイター』に語っている。

同チームにとって、今回のベルギーGPの不振はショックが大きかったようだ。
なお同チームではロズベルグについては来季も契約があるものの、中嶋一貴は今季限り。
残留に向けてアピールするにはいよいよ時間が限られてきた。

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ベルギーGPスチュワード、批判に反論

ベルギーGPのレーススチュワードが下したルイス・ハミルトン(マクラーレン)に対するペナルティは予期された通り各方面から厳しい批判を受けているが、これについて当のスチュワードの一人であるサリンダー・ザッシ氏は「公正な判断をしただけ」と、正当なものであることを強調した。
Image (C)BMW Sauber F1
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「われわれは、マクラーレンに対してどうしようとか、そうした何らかの意図などはまったく持ち合わせていない。
ハミルトンが取った行動について、厳正にF1レギュレーションの立場から判断をしたものだ。
ペナルティの内容については、結論を出すのがすでにレース終了後であったため(ドライブスルー・ペナルティーではなく)レース結果に25秒の加算をすべきか、または次戦グリッド10番降格のペナルティかの選択肢があったが、われわれは前者を選択した。
今回の処分について、とりわけ英国内で評判が悪いことは承知しているが、しかしわれわれには何ら恥ずべきことはない」

なお、グランプリレースのレーススチュワード(審査委員)は3人で構成されていて、通常委員長と一人の委員がFIA(国際自動車連盟)からの派遣、もう一人が開催国のACN(モータースポーツ権能団体)から選出される。
ザッシ氏はケニアに籍を置いていて、今回FIAから送られた委員とみられる。

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佐藤琢磨のトロ・ロッソ・シート獲得に難関

スーパー・アグリ消滅でシートを失った佐藤琢磨が、来季に向けトロ・ロッソのテストに参加することが決まっているが、実現に向けては大きな難関が現れたと言えそうだ。

それは今回のベルギーGPで2位入賞を果たしたBMWザウバーのニック・ハイドフェルド。
もし噂のようにアロンソが加入した場合、ハイドフェルドは放出される可能性が高いが、その場合にトロ・ロッソ移籍を図るというものだ。
Toro Rosso Duo (C)Scuderia Toro Rosso
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トロ・ロッソのゲルハルト・ベルガー氏は、かねて「ベテランと新人の組み合わせがいい」としているが、F1での実績は明らかにハイドフェルドのほうが佐藤より上廻ることになる。
また、もし「KERS」(運動エネルギー回収システム)との兼ね合いもあってトロ・ロッソがドライバー変更と共にエンジン・サプライヤーを変更する場合でも、BMWエンジンであれば現状ホンダに劣ることはないという判断だ。

なお、「新人」のほうではセバスチャン・ブエミやブルーノ・セナらの名前が挙げられているが、もしこのところ進境著しいセバスチャン・ボーデが残留した場合には、空きシートそのものがさらに減少することになって状況はより厳しくなる。

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2008/09/09

ラウダ氏、「ハミルトンは完璧なレースした」

ベルギーGP決勝レース、トップでチェッカーフラッグを受けながらもレース後ペナルティを喫し3位とされたマクラーレン・チームのルイス・ハミルトンについて、元3回の世界チャンピオン、ニキ・ラウダ氏が「彼は完璧なレースをした」と、讃えた。
Niki Lauda (C)Redbull Racing
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「私はこの困難なレースで、彼が完璧なレースをしたと考えているよ。
彼がライコネンをオーバーテイクした行為が問題とされているが、いったんコースの外に出てライコネンを抜いた後、彼はちゃんとルール通りにライバルを前に出したではないか。
ハミルトンは何もレギュレーションに触れるような悪いことはしていない。
何よりライコネンの最後をみてみれば、彼がどれだけ素晴らしいマシン・コントロールでこのレースを制覇したか、その技量がわかるというものさ。
彼こそがこのレースのウィナーにふさわしいんだ」

ラウダ氏は同じく偉大なチャンピオンだったジャッキー・スチュワート氏と共に、これまでも偏向とも言われたF1でのルール適用に疑問の声を上げてきた一人だ。

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ホンダは「アロンソの回答待ち」

一時、2009年はホンダ入りか、と伝えられた元チャンピオン、フェルナンド・アロンソだが、ここに来てBMWザウバー入りという話が大きく駆けめぐっている。
Fernando Alonso? (C)Redbull Racing
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これについてホンダ・チームのロス・ブラウン代表は、「われわれがアロンソと交渉したのは事実。
彼にはスピードもあるし、マシンを開発する能力があり、そうした意味で私が最も欲しいドライバーの一人であると言える」と、絶賛。

ただしこれまでにアロンソ側からの回答はなく、すべて状況の進展を待っている状態であるという。

なおもしアロンソがホンダに加入した場合、ルーベンス・バリチェッロは引退という道を選択せざるを得ないことになるだろう。

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マクラーレンの抗議、実は『方策なし』?

マクラーレン・チームはベルギーGPで優勝した同チームのルイス・ハミルトンに対するペナルティ処分に正式抗議を提出しているが、関係者の見方によれば事実上『方策なし』という状況のようだ。
Lewis Hamilton (C)McLaren Group
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ドイツの通信社『スポーツ・インフォメーション・サービス』が伝えるところによれば、今回のハミルトンに対するペナルティは、実質「ドライブスルー・ペナルティー」に値するというもの。
確かに、他の同質の違反のケースをみるとこれが妥当なものと考えられそうだ。
しかし今回は、違反行為が起きたのがレース終了直前だったため、この代わりとして「レース結果に25秒加算」というペナルティが科せられたということだ。

その場合、「ドライブスルー・ペナルティーに抗議はできない」という慣例から、同チームの抗議が認められる可能性はほとんどないことになる。

ただその一方で、FIAないしF1の姿勢が伝統的にフェラーリに甘く、マクラーレンに対して厳しいという周囲の指摘は勢いを増すばかりのようだ。

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アロンソにはBMWザウバー入りの噂も

イタリアのテレビ局『スカイ』が、フェルナンド・アロンソ(ルノー)の来季BMWザウバー入りを伝えて注目されている。
Fernando Alonso (C)Renault F1 UK
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アロンソはかねてフェラーリ入りを熱望しているとみられているものの、実現するのは2010年ということで2009年だけ他のチーム(ホンダorBMWザウバー?)に移籍する説などさまざまな噂が流れていた。

しかし今回の報道では2009年から3年契約ということで、元王者のフェラーリ入りは当面なくなることになる。

ただしこれについて、アロンソ本人、関係チームのいずれも公式コメントを避けていて、真相は不明だ。

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2008/09/08

ブリヂストン ベルギーGP決勝レースの模様

Image (C)BMW Sauber F1
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2008 FIA Formula One World Championship 第13戦 ベルギーGP
開催場所: スパフランコルシャン 開催日: 9月 5日 ~ 9月 7日

2008年F1世界選手権 ベルギーGP 決勝

*(註):レース結果はその後変更されました

スパ・フランコルシャンで開催されたFIA F1世界選手権第13戦ベルギーGP決勝は、ポールポジションからスタートし、ミディアム・ミディアム・ハードのタイヤ戦略で戦ったルイス・ハミルトン(ボーダフォン・マクラーレン・メルセデス)が優勝した。

ハミルトンは2周目でスクーデリア・フェラーリ・マルボロのキミ・ライコネンにリードを奪われたが、レース終盤の雨の中でポジションを取り戻すというドラマチックな展開で優勝を果たした。
フェリペ・マッサ(スクーデリア・フェラーリ)がハミルトンに14.4秒差の2位でフィニッシュ。
3位は、最後の2周でブリヂストンのウェット・タイヤに交換し、難しいコンディションの中で7位から急激にポジションを上げたニック・ハイドフェルド(BMWザウバーF1チーム)だった。

4位で完走したフェルナンド・アロンソ(INGルノーF1チーム)も、最終ラップ直前にピットインしてウェット・タイヤに交換を実施。セバスチャン・ベッテル(スクーデリア・トロロッソ)が5位、ロバート・クビサ(BMWザウバーF1チーム)が6位。
セバスチャン・ボーデ(スクーデリア・トロロッソ)が7位、ティモ・グロック(パナソニック・トヨタ・レーシング)が8位でポイントを獲得した。

レース終盤に雨が降り、各選手はウェットのコースをドライのまま走るか、タイヤ交換するかというジレンマに悩むことになった。
その結果、6名のドライバーがウェット・タイヤ、2名がエキストリーム・ウェットに交換、残りの10名はドライ・タイヤのままレースを走り続けた。
しかし、レースの大半をリードしたライコネンを含む数多くのドライバーがスピンしており、ウェットのサーキットをドライ・タイヤで走ることの難しさが分かった。
24周目で今日の最速ラップタイムである1分47秒930をミディアム・コンパウンドで記録したライコネンは、42周目のスピンでクルマを止めている。

現在、80ポイントのハミルトンが72ポイントのマッサを更に引き離してリード。
58ポイントのクビサが3位に上昇した。コンストラクターズ・チャンピオンシップでは、129ポイントのスクーデリア・フェラーリ・マルボロが依然リードを続けている。
123ポイントのボーダフォン・マクラーレン・メルセデスが2位、105ポイントのBMWザウバーF1チームが3位に続く。

次のF1グランプリはモンツァで9月12日-14日に開催されるイタリアGP。
このレースでもブリヂストンのハード及びミディアム・コンパウンドのタイヤが使われる予定だ。

浜島裕英 (株)ブリヂストン MS・MCタイヤ開発本部長:
「今回は典型的なスパのレースでした。天気がレースをエキサイティングにしたという意味です。
路面が湿ったコンディションではミディアム・コンパウンドが高い性能を発揮しました。
特にキミ・ライコネンが顕著でした。ハード・コンパウンドの方が湿ったコンディションでは難しかったようですが、最後の3周の雨の中でもルイス・ハミルトンは非常に良くコントロールしていました。
ニック・ハイドフェルドのレース終盤の戦略も素晴らしかったと思います。
ウェット・タイヤに交換し、表彰台フィニッシュを果たしました。
正しい判断でした。
また、今回も2台揃って力強い走りを見せ、ポイント獲得を果たしたトロロッソにお祝いを申し上げます」

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ホンダ ベルギーGP決勝レースの模様

honda_f1_logo第13戦 ベルギーGP 決勝レース
「バトン、15位完走」 9月7日・日曜日(決勝レース)
天候:曇りのち雨 気温:16度

第13戦ベルギーGPの決勝レースで、Honda Racing F1 Teamのジェンソン・バトンは15位完走。ルーベンス・バリチェロは、19周でリタイアした。

Honda Racing F1 Team 決勝レースの展開:
決勝当日も、朝から厚い雲が垂れ込めている。
時おり小雨もパラつき、午前中の気温は13度。
さらに正午前後には降雨もあったが、レース開始の午後2時時点では、路面は乾きつつある。気温、路面温度ともに16度の中、レースが始まった。

ほとんどのマシンが、オプションタイヤを選択している。
Hondaの2台は1コーナーの渋滞をうまく抜け、16番手スタートのバリチェロは15番手に順位を上げた。
一方17番手スタートのバトンは一時16番手に順位を上げたが、1周目を終えた時点で17番手を走行する。

11周目のL・ハミルトン(マクラーレン)を皮切りに、上位陣が1回目のピットインを始める。
重い燃量でスタートしたHonda勢はその間に順位を上げ、15周目の時点でバリチェロ12番手、バトン14番手だ。そのバリチェロは、17周目にピットイン。
しかし、その2周後に再度ピットに向かいギアボックスのトラブルで、そのままリタイアを喫した。

14番手を走っていたバトンは、レース折り返し点の22周目にピットイン。
15番手で、コースに復帰する。しかしプライム(ハード側)タイヤを履いた後半は、なかなかペースが伸びない。
ゴール2周前、にわか雨が降り出し、首位を走っていたK・ライコネン(フェラーリ)がリタイアするなど、レースは混乱の展開に。
バトンは緊急ピットインでレインタイヤに履き替え、チャンスをうかがったが、最後は15位完走だった。

Jenson Button (C)Honda Racing
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■ジェンソン・バトン 15位

Q.難しいレースで、ポジションを上げるのは難しかったのでは?
A.マシンパフォーマンスは、僕らがスパで想定していたものに比べ、はるかにタフなものだった。
17番手からいいスタートを切ることができず、僕が行きたい方向はすべてマシンに囲まれてしまった。
そして、ルーベンスがギアボックスにトラブルを抱えたとき、その後ろに連なる隊列に僕もつかまった。
最初のスティントからハンドリングがあまり良くなく、グリップがなくてバランスもとれていなかった。
だから、ピットに戻ってきてプライムタイヤ(ハード側)に履き替えたとき、フロントウイングを立てた。
そうするべきとは思ったのだが、昨日は2種類のタイヤを比較するチャンスがなく、残念ながらこの変更でフロントエンドによりすぎてしまった。
それに、リアのタイヤ圧が低く、ドライブが難しい状態だった。

■ルーベンス・バリチェロ リタイア(19周)

Q.レースをリタイアした原因は何だったのか?
A.レースは僕にとって、すごくうまく進んでいた。
しかし、残念ながらトゥルーリをオーバーテイクしてからすぐに、6速を失ってしまった。
走行を続けようとしたが、ギアボックスの挙動から7速に入れる前に6速に入れなければならず、エンジンにオーバーレブが発生し、重大なダメージを負う可能性があった。
このエンジンは今回から使っているもので、来週モンツァでも使用するため、チームはリタイアするのが最善の策だと判断した。
全体としてはすばらしい週末とはいかなかった。
僕らの最大の問題は、タイヤを温めるのに苦戦したことで、これがパフォーマンスに大きく影響した。

■ロス・ブロウン Honda Racing F1 Team チームプリンシパル

Q.今日のベルギーGPはどうだったか?
A.2台ともきれいなスタートで、それぞれ順位を上げていた。
われわれは、ルーベンスに2ストップ作戦、ジェンソンに1回だけと、戦略を分けることにした。
天候の変化や、セーフティカーの導入など、あらゆるチャンスを活用するためだった。
ルーベンスは、6速ギアなしで、ほぼ10周にもわたって勇気ある走りをした。
しかしながら、ギアボックスの問題が悪化しており、これ以上続けるのは危険だと判断した。
エンジンにダメージを負う可能性があったし、このレースで使っているトランスミッションとエンジンは新品だった。
結果として、このときルーベンスの後ろで長く走っていたジェンソンは、競争相手から遠ざかってしまった。
予定していた最初のピットストップまでのジェンソンのペースは良かったが、プライムタイヤに換えてからは苦戦していた。

Q.なぜレースの終わりに、もう一度ジェンソンのピットストップを行ったのか?
A.レースの終盤、ウエットタイヤに換えようと決めた。
周囲のクルマは雨に苦しんでおり、この状況にチャンスがあるだろうと判断した。
ドライタイヤのままだったマシンは、ファイナルラップでかなりのタイムをロスしており、多くが順位を落としていた。
不運にも、ジェンソンがポイントを取るには遅すぎた。
結局、われわれにとって、失うものも、得るものもない、当たり障りがない戦略になってしまった。

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トヨタ ベルギーGP決勝レースの模様

F1第13戦ベルギーGP決勝
コンストラクターズ選手権は4位を維持

※レース終了後、ティモ・グロックには25秒加算のペナルティが課せられ、最終的な順位は9位となりました。
今回のリリースはペナルティ発表の前に発行されたため、コメント・順位・ポイントに正式結果と相違がありますのでご了承いただきたくお願い申し上げます。

天候:寒く曇り、レース終盤に雨、気温:16℃、路面温度:15-18℃
コンストラクターズポイント:42ポイント(4位)
ドライバーズタイトルポイント:ヤルノ・トゥルーリ 26ポイント(7位)、ティモ・グロック 16ポイント(10位)

F1世界選手権第13戦ベルギーGPの決勝レースがスパ・フランコルシャン・サーキットで行われた。
午後2時、ドライコンディションでレースがスタート。
パナソニック・トヨタ・レーシングのヤルノ・トゥルーリは、11番グリッドからのスタート直後に順位を5つ上げ6番手となった。
しかしその後、後ろから追突され、クルマにダメージを負い、最終的に16位でレースを終えた。
一方、ティモ・グロックもスタート直後に順位を4つ上げ13番手から9番手となった。
ワンストップ作戦を取ったことにより燃料を多く搭載したため、途中順位を落としたものの、ティモは最終的に8位でチェッカーを受けた。
今までのところ、トヨタはコンストラクターズ選手権で4位を維持している。

Jarno Trulli (C)Panasonic Toyota Racing
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ヤルノ・トゥルーリ : カー・ナンバー11 シャシー:TF108/05
決勝:16位(トップと1周差)
予選ラップタイム:11番手 1分46秒949(第2セッションでトップと0.912秒差)
グリッド:11番手

「とてもアンラッキーだったよ。
なぜならば、素晴らしいスタートが切れて、11位から6位まで順位をあげたのに、後ろからとてもひどい追突をされて、そのためにクルマがダメージを負ってしまったんだ。
その後、ドライビングが困難になってしまった上に、このアクシデントが原因でギアボックスに問題が生じた。
そのため、唯一の目標はレースを走り遂げることになった。
今回もまた、ここでは運がなかった。競争力はあるのに、不運に見舞われることが、スパではよく起きるように思えるよ。
強いレースができて、ポイントを獲得できることを願っていたんだけどね。
競争力のある戦略を持っていたし、素晴らしいスタートが切れたから、それは可能なことだったのに、何とかすることができなくて残念だよ」

ティモ・グロック:カー・ナンバー12 シャシー:TF108/06
決勝:8位(トップと56.506秒差)
予選ラップタイム:13番手 1分46秒995(第2セッションでトップと0.958秒差)
グリッド:13番手

「とても際どいレースだったよ。
けれど、今日はずっとポイントを獲得するのが難しそうだったから、それが達成できて嬉しいよ。
チームの皆、特にスタート作業を行ってくれたスタッフに感謝を言わないといけない。
なぜならば、彼らの作業は両方のクルマにとって素晴らしいものだったし、前の数レースでは完璧な仕事をしてくれたからね。
第1コーナーで、セバスチャン・ブルデーがヤルノに追突するのを見たから、混乱が起きるかもしれないと思って、巻き込まれないようにしたんだ。
そして、最初の何周かはタイヤに熱を入れることが全然できなかったんだ。
とても手こずってしまい、順位をいくつか落してしまった。
雨が降り出した時に、ピットストップを行ってスタンダード・ウェット・タイヤに履き替えることを決めた。
そして、その判断が功を奏した。
容易ではなかったけど、最終コーナーでマーク・ウェバーをパスして、ポイントを獲得することができたんだ」

新居章年:技術コーディネーション担当ディレクター
(注:新居のコメントのみは、ペナルティ発表後のものとなっております)

「レース後の裁定でティモのポイント獲得はならなかったが、最後まで諦めないレースを続けた姿勢は今後に繋がるものと考える。
ヤルノは抜群のスタートを決めたが、直後の1コーナーで追突された影響でその後ペースが上がらなくなってしまった。
ティモは1ストップ作戦で粘り強くレースを進めたことと、チームのウェットタイヤへの変更判断が良かったことでコース上では8位でフィニッシュできた。
しかしイエロー区間での追い越しがあったとレース後判断され、正式結果は9位となりポイント獲得はならなかった。
気まぐれな天候に苦労し、一方最後はそれを味方につけることができたと喜んだのもつかの間だったが、より高い目標へ到達するための試練と思いたい。
次のモンツァも高速コースだがしっかりいいレースをしたい」

山科忠:TMG会長 兼 チーム代表
「予選とレース序盤で起きたことを考えると、最終的にポイントを獲得できたのは、非常にハッピーだったと思わなくてはなるまい。
両方のクルマが非常に優れたスタートを切ったのだが、残念ながら、ターン1でヤルノは追突され、彼のレースは台無しになってしまった。
彼は、スタートでかなり順位を上げたし、我々は競争力のある戦略を持っていたから、このアクシデントがなければ良い結果を手に入れることが可能だっただろう。
不運にも、彼のギアボックスとディフューザーはダメージを負い、そのためクルマはドライブするのが非常に困難になってしまった。
レース終盤で雨が降り出した時、ティモのクルマをスタンダード・ウェット・タイヤに変えたのは良い戦略だった。
そのおかげでポイントを獲得してレースを終えることができたからだ。
1ポイントでも獲得できたのは、何も獲得できないより断然良いことだ。
そして、この結果はファクトリーおよびコース上のチーム全員にとって、戦いを続けていく励みになった。
チーム全員の事を非常に誇らしく思う」

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中嶋一貴、「終始難しいレースだった」

ベルギーGP決勝レースを19番グリッドからスタート、オープニングラップでのアクシデントで最後尾まで落ちたあと、着実に順位を上げながらも結局14位でフィニッシュという結果に終わったウィリアムズ・チームの中嶋一貴は、次のようにレースを振り返った。
中嶋 一貴 (C)Williams F1
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「スタート直後の1コーナーでは接触があったし、最後は雨で路面コンディションが大きく変化するなど終始難しいレースだった。
ただ状況を考えれば、(1ストップという)僕のレース戦略は誤っていなかったと思うし、周囲のドライバーのペースと比べても劣るものではなかったと思うけれど、最後は突然の雨で難しい決断を迫られた。
結局(チームメイトの)ロズベルグと共に緊急ピットインしてウェットタイヤへの交換を決めたんだけれど、順位を大きく上げるにはもう時間がなさ過ぎたね」

チームでは終始精彩を欠いたベルギーでのレースを忘れ、次のモンツァでのイタリアGPに焦点を合わせている。

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ボーデ、「結果に失望、でも手応え」

今週目覚ましい走りを披露し続けたトロ・ロッソのセバスチャン・ボーデ(29歳:フランス)は、「レースの結果は残念、でもマシンには手応えを感じた」と、今回のレースを振り返った。
S.Bourdais & G.Berger (C)Scuderia Toro Rosso
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「あと1ラップというところで、一時的にせよ3位のポジションにまで上がったんだから、この7位という結果にはほんとうに失望させられる。
でも最終ラップ、ドライタイヤで踏みとどまるにはあまりに難しいコンディションだったからね。
最後は混乱していて、ゴールした時に自分がどの位置にいるのかさえわからなかったほどだったんだ。
ただ『STR3』になってからなかなかつかめなかったマシンのフィーリングが、やっと自分のものにできてきたという手応えは十分に感じられたよ」

このところ注目を集めるセバスチャン・ベッテルに対し、今回のベルギーGPではボーデのほうが終始優位にセッションを進め、元チャンプカー王者の貫禄を示した。

ただし、ボーデの活躍は一方で佐藤琢磨のチャンスを脅かすものになるとも言えそうだ。

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フェラーリ陣営、「ウチは関与してない」

ベルギーGP決勝レースにおいても、再びマクラーレン・チームに制裁、これによりフェラーリ・チームが利益を得るという結果になったが、当のフェラーリ陣営は「われわれはペナルティ決定に何も関与していない」と、余裕の表情をみせた。
Stefano Domenicali (C)Ferrari S.p.A
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これは同チームのステファーノ・ドメニカリ代表がメディアの取材に対し応えたもので、「われわれはレーススチュワードから事情聴取のため呼び出しを受けたので自分の考えを述べただけ。
そもそも今回の件はわれわれが働き掛けたものでもないし、もちろん科せられたペナルティの内容にコメントすることもない」と、涼しい顔。

なおマクラーレン・チーム側はこの処分を不当として抗議を提出したため、ベルギーGPの正式結果は国際控訴裁判所の審判を待つこととなっている。

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グロックにもペナルティ、ポイント喪失!

ベルギーGPのレーススチュワードは7日行われた決勝レースを8位でフィニッシュ、ポイント獲得を果たしたトヨタのティモ・グロックについて、優勝したハミルトンと同じくレース結果に25秒を加算するペナルティを科したことを明らかにした。
Timo Glock (C)Panasonic Toyota Racing
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グロックは、レース終盤フェラーリのライコネンがコースアウト・クラッシュした時に出されたイエローコーションの際、追い越し禁止区間でレッドブルのウェバーをオーバーテイクしたことが確認されたもの。

これによりグロックは9位に降格、一方ウェバーのほうは8位に繰り上がりポイント獲得することとなった。

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ハミルトンにペナルティ! 3位降格の処分

ベルギーGPのレーススチュワードは、レース後審議の対象としていたルイス・ハミルトン(マクラーレン)への処分を決定、レース結果に25秒を加算するペナルティを科した。

ハミルトンはレース終盤、首位を走っていたライコネン(フェラーリ)とのバトルの際、「不当にアドバンテージを得た」と判断されたもの。

ハミルトンはこれにより3位に降格。
優勝はフェラーリのマッサ、2位BMWザウバーのハイドフェルド、3位にハミルトン。
4位以下の結果は変更ない。

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2008/09/07

レーススチュワード、「ハミルトンのオーバーテイク審議」

ベルギーGPのレーススチュワードは、雨が降り始めたレース終盤におけるハミルトン(マクラーレン)によるライコネン(フェラーリ)オーバーテイクについて、審議の対象となっていることを明らかにした。

この周、ハミルトンは最終シケインでオーバーランしライコネンを抜く形となったが、そのあとレギュレーション通りに順位を戻したものの、直後にまた抜き返すシーンをみせたもの。

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ベルギーGPはハミルトンが初優勝遂げる

レースはドライコンディションでスタート。
15周目、ルノーのピケがコースアウト、タイヤバリアにクラッシュ。
またウェバーにヒットしたマクラーレンのコバライネンがドライブスルー・ペナルティーを受けた。
21周目、ホンダのバリチェッロがガレージにマシンを入れてリタイヤに。

残り6周というところでとうとうわずかに雨粒が落ちてきた。
ラスト2周というところでハミルトンがトップのライコネンを抜いてトップに。
さらに濡れた路面でスピンの連続。
そしてライコネンは足を取られてコースアウト、クラッシュ。
Lewis Hamilton (C)McLaren Group
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結局レースを制したのはドライタイヤのままで慎重にステーしたマクラーレンのハミルトン。
ハミルトンがベルギーGPを制したのはもちろんこれが初ということになる。
2位はフェラーリのマッサ、3位はBMWザウバーのハイドフェルド、4位は最後にウェットタイヤに交換を選んだルノーのアロンソ。
5位トロ・ロッソのベッテル、6位BMWザウバーのクビサ、7位は今回大健闘しながらも最後に順位を落としたトロ・ロッソのボーデ、8位トヨタのグロックと、ここまでが入賞となった。

トヨタのトゥルーリは序盤からトラブルに見舞われ16位。
ウィリアムズ勢は最後タイヤ交換を選んだがロズベルグ12位、中嶋一貴14位。
ホンダのバトンは15位だった。

ベルギーGP公式予選の結果はこちら

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ブリヂストン ベルギーGP公式予選の模様

Image (C)BMW Sauber F1
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2008年F1世界選手権 ベルギーGP 予選

ミディアム・コンパウンドのポテンザタイヤを装着し、全長7kmのスパ・フランコルシャン・サーキットでルイス・ハミルトン(ボーダフォン・マクラーレン・メルセデス)が、2位に0.3秒以上の差をつける1分47秒338でベルギーGPのポールポジションを勝ち取った。

ハミルトンがこのタイムを記録した時のアルデンヌ地方の空は灰色だったが、路面はドライだった。
チャンピオンシップ争いのライバルであるフィリペ・マッサ(スクーデリア・フェラーリ・マルボロ)が2番手。
ハミルトンのチームメイトのヘイッキ・コヴァライネンとマッサのチームメイトのキミ・ライコネンが、それぞれ3番手と4番手グリッドから明日のレースをスタートする。

3列目となる5位にはニック・ハイドフェルド(BMWザウバーF1チーム)、彼の隣にはフェルナンド・アロンソ(INGルノーF1チーム)が並ぶ。4列目はマーク・ウェバー(レッドブル・レーシング)とロバート・クビサ(BMWザウバーF1チーム)、更にスクーデリア・トロロッソのセバスチャン・ボーデとセバスチャン・ベッテルまでが予選トップ10。

午前中のセッションの最速タイムは、ニック・ハイドフェルドがミディアム・コンパウンドで記録した1分47秒876。
約0.3秒の差でコヴァライネンが2位、3位はアロンソだった。
午前中のセッションはウェット・コンディションの中でスタートし、ブリヂストンのウェットとエキストリーム・ウエットタイヤが使われた。
今日の最速ラップタイムはミディアム・コンパウンドを装着してQ2でコヴァライネンが記録した1分46秒037。

浜島裕英 (株)ブリヂストン MS・MCタイヤ開発本部長

「今日は実にスパらしい天気のコンディションで、興味深い走行が見られました。
ドライバーにとっては難しく、理想に程遠いコンディションですが、観客にとっては見応えのあるコンディションです。
今日のタイヤのパフォーマンスには満足しています。
どちらのコンパウンドも、気温が低く路面が湿ったコンディションの中でもグリップも良く、好タイムを記録しています。
ご想像の通り、硬いコンパウンドの方が走行に適した温度に温まるまでに時間が少し長くかかるのですが、ミディアム・コンパウンドと比較しても、ハードはとても良いラップタイムを記録しました。
明日のレースはアルデンヌ地方の天候がどのようになるにせよ、戦略とスキルが全てのレースになるでしょう」

参考データ(フリー走行/予選)
合計走行周回数:553周
1台あたりの平均周回数:28周
最多走行周回数:37周 ハイドフェルド、アロンソ
最速ラップタイム:1分46秒037(予選第2セッション)
コンパウンド:ハード/ミディアム/ウェット/エキストリーム

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ホンダ ベルギーGP公式予選の模様

honda_f1_logo第13戦 ベルギーGP 2日目・予選
「ベルギーGP予選、バリチェロ16番手、バトン17番手」
9月6日・土曜日(2日目・予選) 天候:曇り 気温:16~17度

第13戦ベルギーGPの2日目・予選で、Honda Racing F1 Teamのルーベンス・バリチェロは16番手、ジェンソン・バトンは17番手だった。

Honda Racing F1 Team 2日目の展開:
前夜かなりの雨が降ったため、午前11時からのフリー走行は開始前に「ウェット路面」と宣言された。しかし、路面はさほど濡れていない。

開始直後、コースに出て行ったばかりのバトンは、メカニカルトラブルにより、1コーナーで止まってしまい、その後、走行を断念し、最下位に。
17周を走ったバリチェロも19番手と、厳しいセッションとなった。

予選の始まった午後2時。天候は曇り。気温17度、路面温度18度と、依然としてかなり涼しい。タイヤが温まらないという問題を抱えたHondaにとっては、厳しいコンディションとなった。

第1セッションの1回目のアタックで、バリチェロは午前中のタイムをコンマ6秒近く更新する。
2回目のアタックでは、1回目のタイムに対し、二人のドライバーともに、コンマ8秒タイムを縮めるが、第1セッション通過には厳しいポジション。終了2分前。
3回目のアタックにすべてを賭け、それぞれタイムを大きく更新する。
しかしバリチェロ16番手、バトン17番手に終わり、第2セッション進出はならなかった。

Spa-Francorchamps (C)Honda Racing
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■ジェンソン・バトン
3回目フリー走行 20番手(走行タイムなし)
予選17番手 1分48秒211

Q.午前の走行時間が限られたことで、予選は厳しいものだったか?
A.予選の最初のラップが、今日、初めての走行だったから、何人かのライバルを負かし、チームメートに迫ることができたのは良かった。
僕らにとってはまずまずのセッションで、今週末にマシンが見せたパフォーマンスに相当するポジションだった。
路面がきれいな側のグリッドからスタートすることができてよかった。
雨が降ればレースは面白くなるだろうが、残念ながら降らないようだ。

■ルーベンス・バリチェロ
3回目フリー走行 19番手 1分50秒061
予選16番手 1分48秒153

Q.今週末のこれまでのパフォーマンスに比べ、予選は良かったのでは?
A.これまでと比較し、僕らがタイムシートの最下位に沈んでいたことを思えば、今日の予選でできたことに満足するべきだろう。
いいラップだったし、チームが努力してくれたおかげだ。
マシンが戦闘力をもっと発揮できていないことが残念だ。

■スティーブ・クラーク Honda Racing F1 Team  レース兼テスト担当 ヘッド・エンジニア

Q.昨日、改善を施しただけに、予選は残念な結果だったのでは?
A.まさにそうだ。
昨日のパフォーマンスが低かったことから、われわれは昨夜、空力とサスペンションの両方において、いくつかの重要な変更をマシンに施した。
金曜は実りが少なく、こういった形でグランプリの週末が始まるのは理想的ではない。
今日の午前、ルーベンスにとっては昨夜の変更が役に立ったが、ジェンソンはメカニカルトラブルからサーキット上でマシンを止めてしまった。
16位と17位という位置はわれわれが期待していたものではないが、この週末の始まりを考えれば妥当な結果だろう。
マシンのバランスは良くなったが、ドライバーがQ2に進めるほど十分なセッティングを見出だすことができなかったんだと思う

Q.明日のレースにはどう挑むか?
A.グリッドの後方からスタートするので、戦略は自然と慎重なものになる。
このサーキットは改修されて以降、セーフティカーが入る可能性はそう高くない。
天気予報では明日はドライの状態のようだが、スパにはつねに予期せぬ雨の可能性があるから、もし降ってきた際にそれを活用できるよう準備しておく必要がある。

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トヨタ ベルギーGP公式予選の模様

F1第13戦ベルギーGP予選
J.トゥルーリ11番手、T.グロック13番手、明日のレースで巻き返しを図る

天候:曇り、公式練習はウェットからドライ、予選はドライコンディション。
気温:16-17℃、路面温度15-18℃
2008年最高グリッド:3番手 ヤルノ・トゥルーリ(マレーシア)
2008年最高順位:2位 ティモ・グロック(ハンガリー)

F1第13戦ベルギーGPの公式練習第3回目と予選が行われた。
午前中は、昨日に続きウェットコンディションで始まったが、次第に雨は収まり、徐々にドライコンディションへと変化した。
公式練習第3回目では、ヤルノ・トゥルーリが11番手、ティモ・グロックは15番手で午後の予選へと臨んだ。
午後2時に開始された予選は、ドライコンディションのまま行われ、予選第1セッションでは、ヤルノ・トゥルーリが13番手、ティモ・グロックが12番手で2台共に第2セッションへの進出を決めた。
しかし第2セッションでは、両車ともにタイムを伸ばすことができず、ヤルノ・トゥルーリは11番手、ティモ・グロックも13番手で、共に最終第3セッション進出を逃した。
チームは、明日の決勝で巻き返しを図る。

Jarno Trulli (C)Panasonic Toyota Racing
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ヤルノ・トゥルーリ : カー・ナンバー11 シャシー:TF108/05
公式練習3回目:11番手 1分49秒057(トップと1.181秒差) 16周
予選第1セッション:13番手 1分47秒400(トップと0.623秒差) 7周
予選第2セッション:11番手 1分46秒949(トップと0.912秒差) 6周
グリッド:11番手(暫定)

「低い気温のおかげで、今日は手こずるだろうとは思っていたけれど、実際難しい予選となってしまった。
残念ながら、今までのところ、これがこの週末の流れだ。
タイヤを適切に機能させるために熱を入れるのがとても大変だったから、クルマのバランスを判断するのは容易ではないよ。
また、明日は今のエンジンで2回目のレースとなる。
ベルギーにはロングストレートがあるから、それはここでは特に重要なことなんだ。
通常、2回目のレースでエンジンは少しパワーを失うから、それによりラップタイムに相違が生じてくる。
しかし、明日はまた別の日だから、自分のベストを尽くすよ。
唯一良い点は、われわれはレース直前に戦略を選ぶことができるということだ」

ティモ・グロック:カー・ナンバー12 シャシー:TF108/06
公式練習3回目:15番手 1分49秒535(トップと1.659秒差) 18周
予選第1セッション:12番手 1分47秒359(トップと0.582秒差) 7周
予選第2セッション:13番手 1分46秒995(トップと0.958秒差) 6周
グリッド:13番手(暫定)

「今日は難しいセッションだった。
公式練習では、タイヤを適切な温度に持っていくことに苦労し、予選でも同じことに手こずってしまった。
特に、最初のアタックでタイヤに熱を入れるのが難しく、そのためにわれわれが望む結果を手に入れることができなかった。
われわれは、このようなコンディションでタイヤの性能を引き出せなかった。
そして、そういう時はクルマの状態を感じ取るのが難しいんだ。
今日は、適切な対応をするのに本当に慎重を要したし、明日、この状況が劇的に変わるとは思えない。
けれど、気温が上がるかもしれないし、雨が降るかもしれないから、明日になってみないと分からないね。
ウェットコンディションが好きだし、われわれのクルマは少し雨が降っていると良いパフォーマンスが出せるから、明日はウェットコンディションだといいんだけどね。
明日まで待たないと分からないけど、何が起きたとしても、われわれが獲得できるベストな結果を目指して、できる限りプッシュしていくつもりだ」

パスカル・バセロン:シャシー部門シニア・ゼネラル・マネジャー

「今日は、今シーズンで最も悪い予選結果のひとつとなってしまった。
つまり、それは明らかにわれわれの準備作業に何か問題があったということだ。
今日ここで何が起きたのかを理解するために、今夜と明日の朝は忙しくなるだろう。
予選11位と13位は、言うまでもなくわれわれが望んでいたものではないし、満足のいく結果でもない。
タイヤに関しては、予想通り、ミディアムとハードのコンパウンドは今日のようなコンディションにはあまり適しておらず、われわれは、かなり冷えた路面を走行するのに苦労した。
しかしながら、それは全員にとって同じなため、われわれはこの状況に対処しなければならない。
一方で良い点は、レースのためのタイヤ選択自体がとても明確であるということだ」

新居章年:技術コーディネーション担当ディレクター

「ヤルノ、ティモとも最終予選に進めない、本当に残念な予選結果になってしまった。
最後のセットアップ調整をするつもりだった午前のプラクティスが雨で半分しか走れず、本来の状態で予選に臨めなかった。
そして予選ではタイヤ温度を上手く適正なところに持っていけず、グリップを引き出しきれなかった。
今後に向けプラクティスの進め方に問題がなかったか、しっかり見直したい。
明日のレースは、雨の可能性もあり、タフなレースが予想されるが、直前までストラテジーを選べる有利さを使い、是非とも2台揃ってのポイント獲得が出来る様に頑張る」

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ウィリアムズ、予選結果にチーム落胆

ウィリアムズのベルギーGP予選は、中嶋一貴が19番手タイムでQ1敗退、突破したロズベルグのほうもQ2では最下位となって最終ピリオド進出を阻まれた。

ロズベルグは「このサーキットが僕らのマシンにとってベストなものとは思っていなかったけれど、現実のこの予選結果には失望させられた。
グリップが足りないので、明日は雨でも降らなければどうにもならないだろう」と、悲観的。

また中嶋一貴は「ドライコンディションのほうがいいと思っていたにもかかわらず、予選ではグリップがなくてどうしようもなかった。
このポジションからのスタートは厳しいレースになることだろう」と、釈明。
S.Michael & P.Head (C)Williams F1
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しかしチームの首脳らは、「この予選結果は失望そのもの。
チームとしてまさに恥でしかない。
ここがドライバーズ・サーキットだというのなら、ウチのドライバーがその程度のものということだろう」と、手厳しく吐き捨てた。

ロズベルグ、中嶋一貴いずれにとっても得るところのない不本意な予選となったことは間違いないようだ。

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フォース・インディア、「ホンダに勝てる」

今年からインド資本も加わり、資金的にも充実が図られる『フォース・インディア』チームだが、このところの戦闘力アップにチームからは「(メーカー・チームの)ホンダにも勝てる」と、高い士気が伝えられている。
Mike Gascoyne (C)Ex.Spyker F1
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同チームの頭脳となったマイク・ガスコイン/テクニカル・ディレクターは「今日の予選では届かなかったとはいえ、ホンダとウチとのタイムは非常に接近したものだった。
コンマ1秒という世界でQ2進出を逃がしたというのは残念なことだったが、もう手応えは確実につかみ取ったよ」と、強い自信をみせた。

ベルギーGP公式予選でのバトン(ホンダ)とスーティルとのタイム差はわずかに0.015秒というもの。
そのスーティルは「ホンダのお尻はもう見えている。
僕らのマシンは日に日にステップアップしているし、明日のレースでオーバーテイクだってできるかも知れないさ」と、意欲をみせた。

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アロンソ、次戦イタリアでフェラーリ入り発表?

ベルギーGPのパドックで、ルノーのフェルナンド・アロンソが次戦イタリアGP時に正式発表するのではないか、との噂が駆け巡った。
Fernando Alonso (C)Renault F1 UK
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アロンソがかねてフェラーリ移籍を希望しているというのは衆知の事実だが、これまで同チームの首脳は現在のドライバー・ラインナップ(ライコネン&マッサ)に変更がないことを繰り返し主張していて、今回もこれを否定している。

またアロンソ自身も、「僕の来年のことについては近く明らかになると思う。
でも次のイタリアで、ということはないよ」と、噂を打ち消した。

伝統のモンツァで行われる次戦イタリアGPは、言うまでもなく紅い跳ね馬チームの本拠地、ホームグランプリということになる。

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2008/09/06

ベルギーGPポールポジションはハミルトンの手に

Lewis Hamilton (C)McLaren Group
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予選Q3の結果、ベルギーGPポールポジションはマクラーレンのルイス・ハミルトンが獲得。
ハミルトンのポールは通算11回目、今シーズンでは5回目、ここベルギーでは初ということになる。

2番手はフェラーリのマッサが0.340秒差で続き、以下3番手マクラーレンのコバライネン、4番手フェラーリのライコネン、5番手BMWザウバーのハイドフェルド、6番手ルノーのアロンソ、7番手レッドブルのウェバー、8番手BMWザウバーのクビサ、9番手トロ・ロッソのボーデ、そして10番手同じくトロ・ロッソのベッテルというトップ10グリッドということになった。

ベッテルは他の9台が1回目のアタックを行なう中、ただ一人ピットで悠然とモニターに見入り、走行したのは最後のただ1回に留めたが、それも本格走行という風ではなく最初からそうした戦略であったようだ。

公式予選は結局すべてドライ・コンディションで行われたものの、明日・日曜日はまた思わぬ波乱に見舞われるかも知れない。

ベルギーGP公式予選の結果はこちら

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トヨタ勢、予選Q2で脱落

15台で争われた予選Q2は、マクラーレンのコバライネンとハミルトンが1-2タイム。
これにフェラーリのライコネン、BMWザウバーのハイドフェルド、フェラーリのマッサ、ルノーのアロンソ、BMWザウバーのクビサ、トロ・ロッソのボーデとベッテル、そしてレッドブルのウェバーの計10台が最終ピリオド進出を決めた。

今回トロ・ロッソはボーデのほうが話題のベッテルを凌ぐパフォーマンスを見せ続けている。

ここで脱落したのはトヨタのトゥルーリとグロック、ルノーのピケ、レッドブルのクルサード、そしてウィリアムズのロズベルグの5台ということになった。
トヨタが揃ってQ3に進めなかったのはイギリスGP以来ということになる。

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公式予選Q1、トロ・ロッソのボーデが最速タイム

ドライ・コンディションで行われたベルギーGP公式予選Q1は、なんとトロ・ロッソのセバスチャン・ボーデがトップタイムを記録して気を吐いた。
2番手はマクラーレンのコバライネン、3番手フェラーリのマッサ、4番手マクラーレンのハミルトン、5番手フェラーリのライコネン、6番手ルノーのピケ、7番手BMWザウバーのクビサ、8番手レッドブルのクルサード、9番手トロ・ロッソのベッテル、10番手ルノーのアロンソ。

ウィリアムズはロズベルグが15番手で通過したものの、中嶋一貴は19番手で脱落。
トヨタはグロック12番手、トゥルーリも13番手で通過。
ホンダはバリチェッロ16番手バトン17番手でいずれも脱落した。

他にQ1で敗退したのはフィジケーラ&スーティルのフォース・インディア勢だった。

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フリー走行3回目はハイドフェルド(BMW)が最速!

Nick Heidfeld (C)BMW Sauber F1
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ウェットコンディションで始まったベルギーGPフリー走行3回目セッションは、終盤路面がドライへと好転、ベストタイムはどんどん書き換えられ、最終的にBMWザウバーのニック・ハイドフェルドが1'47.876と言う前日に比べても遜色ないタイムで終了した。

2番手はマクラーレンのコバライネン、3番手ルノーのアロンソ、4番手マクラーレンのハミルトン、5番手フェラーリのマッサ、6番手にはウェット時に素晴らしいタイムをマークしたトロ・ロッソのベッテル、7番手にフェラーリのライコネン、8番手がウィリアムズのロズベルグ。

一時トップタイムを記録するなどしたウィリアムズの中嶋一貴は最終的に16番手。
トヨタはトゥルーリ11番手、グロック15番手。
ホンダはバリチェッロが実質最後尾、バトンはコースイン直後にストップしてタイムが計測されることもないうちにセッションを終えた。

このあと行われる注目の公式予選は、いまのところドライ・コンディションとなりそうだ。

ベルギーGPフリー走行3回目の結果はこちら

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ホンダ ベルギーGPフリー走行の模様

honda_f1_logo第13戦 ベルギーGP 初日フリー走行
「初日はバトン17番手、バリチェロ18番手」

9月5日・金曜日(初日フリー走行) 天候:曇り時々雨 気温:15~18度

第13戦ベルギーGPの初日フリー走行で、Honda Racing F1 Teamのジェンソン・バトンは17番手、ルーベンス・バリチェロ18番手だった。

Honda Racing F1 Team 初日の展開:
南国の暑さだったバレンシアから一転、アルデンヌ山中にあるスパ・フランコルシャンは、すでに秋の涼しさだ。
しかもこの週末は、不順な天候と報じられている。
初日も朝からどんよりとした天候だ。路面温度は気温とほぼ同じ16度。
このセッション、バトン、バリチェロはそれぞれ25周ずつ走行し、19、20番手だった。

午後も灰色の雲が、サーキット上空を覆っている。
気温17度、路面温度は16度と、午前中からほとんど変わっていない。
開始後26分、「ウェットトラック」が宣言された。
ピット付近はそれほど降っていないが、場所によってかなり違うようだ。
路面はかなり滑りやすく、まずK・ライコネン(フェラーリ)がスピンし、コースアウト。
さらに、G・フィジケラ(フォース・インディア)もターン9でクラッシュし、約10分間の赤旗中断となる。
再開後はタイヤ比較などを行い、バトン17番手、バリチェロ18番手だった。

Spa-Francorchamps (C)Honda Racing
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■ジェンソン・バトン
1回目フリー走行 19番手 1分50秒464
2回目フリー走行 17番手 1分50秒925

Q.スパはあなたのお気に入りのトラックの一つだが、RA108にとっては難しいスタートとなったのでは?
A.この週末、シーズン中で最もチャレンジングで楽しいサーキットの一つと言えるスパに戻って来れてうれしいけれど、今日のフリー走行は厳しい状況だった。
涼しく、湿度が高い状態で、タイヤを温めることが非常に難しかった。
フロントのグリップがほとんどなかったが、このサーキットでグリップが低いと、コーナーでのキャンバーを考えると、特にとても難しくなる。
アンダーステアにも苦労した。
しかし、先週のテストや今日の走行でたくさんのデータを得ているし、これを今夜調べて、予選前までにマシンを改善したい。

■ルーベンス・バリチェロ
1回目フリー走行 20番手 1分50秒905
2回目フリー走行 18番手 1分51秒238

Q.今日のプラクティス走行ではどのような問題が生じたか?
A.午後にはマシンバランスに満足できるようになっていたが、リアエンドにはとても苦戦し、一日を通して挙動が予測不能だった。
午後に降った雨は僕らの助けにはならず、走行時間が限られてしまったが、それは誰にとっても同じことだ。
今のところ、トラックとコンディションは僕ら向きではないが、週末を通して激しい雨が降るように祈っている。

■スティーブ・クラーク Honda Racing F1 Team  レース兼テスト担当 ヘッド・エンジニア

Q.何が今日のパフォーマンスに最も影響したか?
A.ここでの最大の問題は、どちらのコンパウンドに対しても、温めることに苦戦したことだ。
われわれのタイヤ温度が他のチームに比べて低いのはそうおかしいことではないが、涼しく、湿度の高い状態になると、多くのグリップを失ってしまう。
高いダウンフォースの部分では競争力があるようだったので、ウイングを立てすぎて、ダウンフォースをつけすぎているのかもしれない。

Q.今後、どのような進展がありそうか?
A.タイヤの温度はスパで常に問題になることだが、午後のセッションの最後に、ルーベンスのマシンで良い変化が見られ、いくらか進展があった。
トラックがこれからの日程で改善していけば、これが間違いなく役に立つだろう。
そうなれば、グリップが増し、結果としてパフォーマンスが上がることになる。
これからの週末で、空力のパフォーマンスについても、詳しく調べたい。

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トヨタ ベルギーGPフリー走行の模様

F1第13戦ベルギーGP公式練習初日

天候:曇りのち、午後は雨、気温15-18℃、路面温度14-17℃

ベルギーGP予選最高位:2005年 ヤルノ・トゥルーリ 4位
ベルギーGP決勝最高位:2005年 ラルフ・シューマッハー 7位、2002年 ミカ・サロ 7位

F1世界選手権第13戦ベルギーGPの公式練習第1回目と第2回目がベルギーのスパ・フランコルシャン・サーキットで行われた。
公式練習1回目でティモ・グロックは9番手、電気系トラブルが発生したヤルノ・トゥルーリは14番手となった。
午後に行われた公式練習2回目は、セッション開始後10分経ったくらいから雨が降り始め、その後、赤旗中断があったが、最終的にヤルノ・トゥルーリが9番手、ティモ・グロックが14番手でセッションを終えた。
明日は、公式練習3回目と予選が行われる。

Jarno Trulli (C)Panasonic Toyota Racing
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ヤルノ・トゥルーリ:カー・ナンバー11 シャシー:TF108/05
公式練習1回目:14番手 1分49秒625(トップと2.341秒差) 14周
公式練習2回目:9番手 1分49秒715(トップと1.261秒差) 23周

「今日は私にとって難しい一日だった。
技術的な問題が生じて、午前中のセッションの一部を行えなかったために、コースがドライの時に走行ができなかったんだ。
そして不幸にも、午後に入ると、セッションは悪天候に阻まれて、あまり多くのことが行えなかった。
結局、今日のセッションから学べたことはほとんどなかったよ。
今週末が、われわれにとって良いものになることを願っている。
もちろん、クルマが如何にコースに適応するかにもよるし、天候や路面温度など、レースに影響を及ぼすその他の要因にもよるけどね。
最近の勢いを維持して、再び強いレースができることを願っているよ」

ティモ・グロック:カー・ナンバー12 シャシー:TF108/06
公式練習1回目:9番手 1分48秒997(トップと1.713秒差) 26周
公式練習2回目:14番手 1分50秒281(トップと1.827秒差) 24周

「概して言えば、今日はとてもやりにくい一日だった。
特に、天候のおかげで午後は容易ではなかった。
今のセットアップに完全には満足していないから、クルマに施さなくてはならない作業がまだ残っているよ。
寒いコンディションは、われわれの助けにはならなかったね。
われわれは、最終走行で少し前進を遂げたが、まだ改良すべきことがある。
今は待って、明日の様子を見なくてはならないね。
通常、ベルギーGPは一年で最もエキサイティングなレースだから、ここでレースをするのを楽しみにしているよ。
今日は多少難しい一日だったとは言え、すべてのドライバーにとってコンディションは同じだから、まだまだ前向きにとらえているよ」

ディーター・ガス:レース&テスト チーフエンジニア
「赤旗中断と天候状態は、今日のわれわれのプログラムに多大な影響を及ぼした。
今日はその上、ヤルノのクルマに電気系統の問題が発生した。
ありがたいことに、第2セッションまでにはその原因を見つけて、修理することができたので、それ以上の問題はなかった。
しかしながら、雨が降ってきて、コースは周回を追う毎にどんどん変化してしまった。
そのおかげで、クルマに関して学ぶのが非常に難しかったが、状況は全員にとって同じだ。
今日のような路面温度は冬以来だったので、まるで冬季テストのコンディションに戻ったかのようだった。
ハード・コンパウンドのブリヂストン・ポテンザ・タイヤの使用は、ウォームアップが明らかに問題になってくることを意味している。
そうとは言え、われわれはかなりハッピーだし、うまく行く週末になるよう望んでいる」

新居章年:技術コーディネーション担当ディレクター
「覚悟はしていたが寒くて不安定な天候に振り回された、ベルギーグランプリ初日となった。
タイヤの温度コントロールに苦心しながら朝のセッションを開始したが、残念なことにヤルノの車に電気系トラブルが発生しプログラムを中断せざるを得なかった。
午後のセッションでは雨やその結果ともいえる赤旗中断があり、急遽予定を変更してタイヤロングランに集中することにした。
まだヤルノもティモも車のバランスには満足していないが、昨年のデータも活用し、明日朝のセッションでセッティングをまとめ、予選で上位進出を目指す」

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中嶋一貴、「良い感触得るのに苦労した」

ベルギーGPのフリー走行初日、ウィリアムズ・チームの中嶋一貴は午前のセッションで18番手、午後のセッションで15番手というポジションだった。
中嶋 一貴 (C)Williams F1
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「午前のセッションではもっとコンスタントにラップタイムを改善させなければいけなかったと思うけれど、状態はそんなに悪くはなかった。
午後にはいくつかセットアップの変更を行ったものの状況がかなりトリッキーでドライビングが難しかったね。
良い感触得るのに苦労した。
明日はもっとセットアップを改善して、グリップが得られることを期待しているよ」

同チームの僚友ロズベルグは午前は13番手だったものの、セットアップを大きく変更した午後は全体で6番手に位置する好タイムを記録していて、このデータが活かせれば中嶋にも土曜日のタイムアップが期待できそうだ。

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初日トップのアロンソ、「トヨタ破るのが仕事」

ベルギーGP初日、コンディションの悪化で午前のベストタイムよりは遅れたものの、2回目セッションで堂々のトップタイムを記録したルノー・チームのフェルナンド・アロンソ(27歳:スペイン)は、「トヨタを破るのが自分の仕事」と、言い放った。
Fernando Alonso (C)Renault F1 UK
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「今週はクルマのセットアップがうまくいっているからね。
ただ残念ながら午後はこんなコンディションでプログラムをうまく進めることはできなかったけれど、ま、それはみんな同じ条件だから。
それにトップとは言ってもまだ金曜日だからそれは意味がない。
明日、もっと進歩させたいと思っているだけさ。
僕の仕事はいまライバルとなっているトヨタを破ってランキング4位にチームを導くこと。
それが今の目標だね」

目下フェラーリ、マクラーレン、BMWザウバーの3強を除くと、4位はトヨタ(41ポイント)そしてルノー(31ポイント)、レッドブル(24ポイント)といった顔ぶれの争いとなっている。
ただし自身の去就も絡むアロンソにとって、これが本音かどうかは微妙のようだ。

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あせる?ライコネン、ピットレーン速度違反2度

このところ周辺が喧しいフェラーリのキミ・ライコネンだが、フリー走行1回目こそ僚友マッサに続く2番手タイムだったものの、名物のスパ・ウェザーとなった午後の2回目セッションでは、2強4人の度のうち4番手、全体では5番手と後れを取った。
Kimi Raikkonen (C)Ferrari S.p.A
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パドックでは、「ライコネンは少々あせっているのではないか」との見方もされていて、それを裏付けたのがこの日2度も繰り返したピットレーン速度違反、そして午後のコースアウトだ。

イギリスGPでも犯した速度違反ではこの日それぞれ約2,400ユーロ(約37万円)を受けたことから、12キロほどのオーバーだったものと思われる。
また、らしからぬコースアウトでは約30分ほどの走行時間を失っている。

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2008/09/05

スピン相次ぐフリー走行2回目はアロンソ

ベルギーGPのフリー走行2回目セッションは、早くもめまぐるしいスパ・ウェザーに見舞われた。
途中から雨が降り出した難しいコンディションで、各車スピンが相次ぎ、約1時間経過した頃にはフォース・インディアのフィジケーラがクラッシュ、初めての赤旗中断となった。
Fernando Alonso (C)Renault F1 UK
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終盤のタイムラッシュで最終的にトップタイムとなったのはルノーのアロンソ。
これに1回目トップだったフェラーリのマッサが続き、さらにマクラーレン勢のコバライネンとハミルトンが順当に続いた。
フェラーリのライコネンは5番手。

ウィリアムズはロズベルグが6番手と健闘、中嶋一貴のほうは15番手。
トヨタはトゥルーリが9番手、グロックは14番手。
ホンダはバトン&バリチェッロが17-18番手とやや挽回の兆しをみせた。

ベルギーGPフリー走行2回目の結果はこちら

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ベルギーGPフリー走行1回目、フェラーリが1-2!

Felipe Massa (C)Ferrari S.p.A
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今季F1第13戦目となるベルギーGPが名コース・スパフランコルシャンを舞台に開幕した。
5日(金)行われたフリー走行1回目セッションは、フェラーリ勢が1-2、前戦からの好調さを維持するマッサがトップタイムを記録した。

しかしこれにマクラーレンのハミルトンとコバライネンが3-4番手で続き、今週のレースも簡単な情勢ではないことを示した。

5番手はルノーのアロンソ、6番手にはレッドブルのウェバーがつけた。
7-8番手はこのところ好調さをみせるトロ・ロッソのボーデとベッテル。
しかしボーデはインラップの際にラソースの出口でストップしている。

BMWザウバーのクビサとハイドフェルドが11-12番手に留まる一方、トヨタのグロックは9番手。
トゥルーリのほうは14番手。

一方、ウィリアムズの中嶋一貴は18番手、ホンダ勢は揃って19-20番手の最下位と日本のファンにとっては気掛かりなファースト・セッションとなった。

ベルギーGPフリー走行1回目の結果はこちら

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ベルギーGPの週末、雨の可能性も

Spa-Francorchamps (C)Redbull Racing
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地元気象台の予報によれば、ベルギーGPの週末は今年も予測がつかない不安定なものになりそうだ。
予報でも一時雨となっているが、スパ・ウェザーと呼ばれる山間地特有の変わりやすい状況から、ウェットになる可能性は十分にあるものとみられている。

ブリヂストンはこのレースのため、ウェット/エクストリームウェットタイヤ及びハードとミディアムドライタイヤ合わせて総計2千本に及ぶF1ポテンザ・タイヤを持ち込んでいる。

期 日 種 目 気 候 気 温 湿 度
9月 5日(金) フリー走行 曇りのち雨 15-17度 70%
9月 6日(土) 公式予選 晴れ 13-22度 70%
9月 7日(日) 決勝レース 晴れ一時雨 12-19度 75%

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クルサード、「エンジンで後れを取っている」

トロ・ロッソの佐藤琢磨テスト起用に、レッドブルのエンジン問題が関係しているとの見方が流れる中、レッドブル・レーシングのデビッド・クルサードがこれを裏付けるような分析を英『ITV』の自身のコラムで行っている。
David Coulthard (C)RedBull Racing
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それによれば基本的に同じマシンを使っているレッドブルとトロ・ロッソだが、使用するエンジン(レッドブルはルノー、トロ・ロッソはフェラーリ)によるパフォーマンスの違いが最近如実に表れて来ているというもの。

クルサードによれば「トップスピードでもドライバビリティでもルノーは明らかにフェラーリに劣っている」ということだ。
同選手は「ルノーに今後の改善を要求する」としてはいるものの、それが現実的ではないことも理解しているようだ。

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「佐藤琢磨はホンダ・エンジン付き」と、独誌

トロ・ロッソは再来週予定されるテストで日本の佐藤琢磨を起用することを明らかにしているが、その裏には佐藤とホンダとの関係があると独『モータースポーツ・アクチュエル』誌が報じて注目されている。
Toro Rosso Nose (C)Scuderia Toro Rosso
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それによれば、佐藤のデビューとなったジョーダンや今年のスペインGPまで在籍したスーパー・アグリ同様、ホンダがドライバー起用と同時にチームにエンジンを供給するという約束があるというもの。

現在のトロ・ロッソはフェラーリ・エンジンを搭載していて、本家でルノー・エンジンを搭載するレッドブル・レーシングを凌ぐパフォーマンスを発揮しているが、ホンダ・エンジン獲得が実現すればトロ・ロッソがホンダ、レッドブルのほうはフェラーリとの契約を引き継ぐことになる可能性があるというものだ。

しかしトロ・ロッソのフランツ・トスト代表が「佐藤の豊富なF1経験とスピリットを評価した」と語っていることや、現在のホンダ・チームの戦闘力からは考えにくい部分もあるのも事実だ。

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2008/09/04

日本GPのスピードカーレース、結局中止に

今年のF1日本GPを主催する富士スピードウェイは、サポートレースとして予定されていた『スピードカーレース』を中止すると4日(木)発表した。
片山 右京 (C)Speedcar Series
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620馬力のエンジンによるワンメイクで争われるスピードカーレースには、ジャン・アレジやジョニー・ハーバート、ステファン・ヨハンソン、ジャンニ・モルビデリら多くのF1ドライバーに加え、日本の片山右京氏も参戦するということで期待が高まっていた。

関連ニュースはこちら

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A.デビッドソンは来季インディカー転向も?

スーパー・アグリ時代の同僚・佐藤琢磨が来季F1シート獲得に向けてトロ・ロッソのテスト参加が決まる一方、アンソニー・デビッドソンのほうはアメリカに渡ってインディカーへの転向ということになるかも知れない。
Anthony Davidson (C)Super Aguri F1
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これは、パンサー・レーシングから声が掛かっているというもので、すでに先にデトロイトで行われたベル・アイランド戦にはゲストとして実際にレースの視察に訪れたということだ。
また、テストの機会も設けられようとしたものの、こちらはマウンテイバイクによる事故で肩を負傷したということで実現しなかったようだ。

ただ、デビッドソン自身はあくまでもF1を第1プライオリティとして諦めていないとのこと。
なお、長くホンダ・チームのテストドライバーとしても貢献したデビッドソンだが、インディカー・シリーズは現在そのホンダによるワンメイクとなっている。

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エクレストン氏もライコネンに「疑問」の姿勢

「元々F1が好きではない」のでは、との噂が流れるなど、その姿勢に疑問が投げ掛けられている現役チャンピオンのキミ・ライコネン(フェラーリ)だが、F1の元締めバーニー・エクレストン氏もこれに同調する発言を英『BBCスポーツ』で語り、注目されている。
M.Schumacher & K.Raikkonen (C)Ferrari S.p.A
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「ライコネンがF1のチャンピオンとしてふさわしい行動を取っているとは到底思えないね。
彼がF1への情熱を失った、とも言われているが、そもそもこれまでに彼がF1に情熱を傾けたことがあるのかどうかすら私は疑問に思っているんだ。
彼が類い希な才能を持っていることには私も同意するが、(マッサに後れを取る)今のレースでの走りは本来のものではない筈だよ」

エクレストン氏によれば、前任のアロンソですらもF1チャンピオンとしての活動は不十分で、満足させられるのはミハエル・シューマッハその人だけということらしい。

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アジアで新たなF1テレビ放送契約

アメリカABC系列のESS(ESPNスタースポーツ社)は、F1商業権を持つFOM(フォーミュラ・ワン・マネージメント)との間でアジア地域におけるF1放映契約をさらに5年延長することで合意したと発表した。
TV Monitor (C)Scuderia Toro Rosso
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日本国内については別の契約になるためこの影響はないが、今回の契約はマレーシア、シンガポールなどすでにF1グランプリを開催している両国を始め、インド、韓国など今後開催が見込まれる国など、アジアでトータル24か国においてESS社が放映権を持つことになる。

アジアは近年急速にF1人気が高まってきていて、バーニー・エクレストン氏は「新しい契約が結べたことを喜んでいる」と、歓迎するコメントを明らかにした。

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2008/09/03

トヨタ ベルギーGP事前ニュース

F1第13戦ベルギーGPプレビュー

パナソニック・トヨタ・レーシングは、チームのテクニカルセンターがあるドイツのケルンから1時間ほどのところにあるスパ・フランコルシャンに向かうため、今週末ベルギーの国境を越える小さな旅に出る。
全長7.004kmを誇るスパ・フランコルシャンのコースは、F1カレンダーの中で最も距離が長く、今度の日曜日、41回目となるベルギーGPが開催される。
高速コーナーとロングストレートがミックスされたユニークなレイアウトは、このサーキットを世界で最も見応えがあり、チャレンジングなコースのひとつとしている。
一方で、アルデンヌ地方の気候は予測不可能である。
先週モンツァで行ったテストでは、イタリアGPにより焦点をあわせ順調に終えたが、トヨタはスパの要求に対処したいくつかの空力のアップデートをTF108に加えている。
チームは前2回のレースで両選手がポイントを獲得し、コンストラクターズ選手権で5位に10ポイントの差をつけて4位を維持したままベルギーに向かう。
そして、今週末は表彰台にチャレンジしながら、現在のポジションを強固なものにすることを目指す。

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スパフランコルシャン、コースのショート化否定

今週ベルギーGPが行われるスパフランコルシャン・サーキットは、そのチャレンジングなコースレイアウトからドライバーから人気の高いコースとして知られるが、現在のF1で最も長い7キロというコース距離故に再三コースのショート化が噂されている。
Spa Francorchamps (C)Super Aguri F1
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しかしこれについて同サーキットのルク・ウィレム/スポークスマンは、「われわれのスパはそのユニークさがあって初めて存在価値がある。
言われるようなショート化を行えば、その魅力が失われることが必定だ。
だから、これからもスパは今のスパであり続けることだろう」

しかしエクレストン氏は主にテレビ放送の事情から、現在のコース距離は長過ぎるとという考えを改めていない筈だ。

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セバスチャン・ボーデ、「故郷フランスに錦」

現在唯一のフランス人F1ドライバーとして活躍するトロ・ロッソのセバスチャン・ボーデ(29歳:フランス)が、母国フランスのパリに錦を飾った。
Sebastien Bourdais (C)Scuderia Toro Rosso
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パトロールカー先導の下、ボーデは華の都パリを象徴するコンコルド広場やエッフェル塔の下をトロ・ロッソのF1マシンで走行、さしものパリジャン・パリジェンヌらも度肝を抜かれたという。

なお、独『アウトモーター・ウント・スポルト』誌によればボーデは、「パリ市内の速度制限を超過したため、取り締まりの自動カメラで撮影された」とのこと。

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英誌、佐藤琢磨のトロ・ロッソ/テスト報道

かねて噂に上がっていた佐藤琢磨による『スクーデリア・トロ・ロッソ』チームのテスト参加について、英『オートスポーツ』がこれを報じ、いよいよ実現性が高まった。
佐藤 琢磨 (C)Super Aguri F1
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それによればテストは9月18日(木)ヘレス・サーキットということで、佐藤にとっては4月に行われたスペインGP(バルセロナ)以来のF1ドライブということになる。

なお前日にはこれまた同チームの来季ドライバー有力候補と言われるセバスチャン・ブエミ(19歳:スイス)のテスト参加が予定されていて、嫌でも佐藤琢磨との比較が行われることになるだろう。

同誌によれば、佐藤は「再びF1マシンのコクピットに戻れるのはとてもうれしい。
またトロ・ロッソはシーズンを通じて大きく進歩しているので、そうしたチームで働くというのはとりわけ興味深い」と、意欲を燃やしているという。

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2008/09/02

エクレストン氏、「オリンピックには参画しない」

かつてない規模で行われた北京オリンピックにおいて、F1関係者の中で元も注目を集めたのは間違いなくF1マネージメントを取り仕切るバーニー・エクレストン氏だったろう。
Bernie Ecclestone (C)RedBull Racing
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FIA(国際自動車連盟)は、モータースポーツをよりグローバルで一般的なものとするため、かねてオリンピック傘下への可能性を探っているとされるが、北京五輪観戦を終えたエクレストン氏は次のように悲観的な見通しを英『BBCスポーツ』で語った。

「次のロンドンはもちろん、その先のオリンピックにおいても、F1がこれに参加するというのは考えられないね。
なぜなら両者の道の間には、大きな隔たりが見受けられるからだ。
もしもほんとうにF1がロンドン五輪に参加するとしたら、われわれは大きな変化を受け入れなければならないだろう。
それはまるで大きな地震のような……。
しかし、われわれにはそうした考えはないということだよ」

F1トレーナーによればトップレベルのF1ドライバーの身体能力は十分オリンピック最高レベルにあるということだが、残念ながら競技としてのモータースポーツはIOC(国際オリンピック委員会)から受け入れられていない。

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M.シューマッハ、スピード違反で罰金

元世界チャンピオン、ミハエル・シューマッハ(39歳:ドイツ)が、母国ドイツの高速道路で速度違反を犯し、地元警察に検挙されていたことがわかった。
Michael Schumacher (C)Ferrari S.p.A
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イタリアの『ガゼッタ・デロ・スポルト』紙等が報じるところによれば、シューマッハは制限速度が100キロのところを約140キロで走行していたとして捕まったという。

これによるシューマッハへの罰金は75ユーロ(約11,800円)、また反則金は3ポイントだったと伝えられるが、もし40キロ以上の速度違反だった場合、免許停止になった筈ということだ。

この件が報道されたあとシューマッハは「一般道路でこんな違反をしてしまい、ほんとうに申し訳なく思っている。
たとえレーシングドライバーといえ、スピードを出してもいいのはサーキットの中だけ」と弁解したというが、FIA(国際自動車連盟)の交通安全啓蒙運動でも活躍するスーパースターとしてはなんとも面目のない結果となった。

なお速度違反で検挙されたF1ドライバーとしては、190キロで罰金600ユーロ(当時約9万8千円)と1か月の免許停止になったハミルトンや、210キロで430ドル(当時約5万円)の罰金を受けたフレンツェン、他にもフィジケーラやアレジらが免許取り消しになるなど、枚挙にいとまがない。

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ベルガー氏、「ベッテル離脱は大きな損失」

来シーズン、兄弟チームであるレッドブル・レーシングにセバスチャン・ベッテル(21歳:ドイツ)を送り出すことが決まっているトロ・ロッソだが、同チームの共同オーナーであるゲルハルト・ベルガー氏は、「大きな損失」とその影響について次のようにF1公式サイトで憂えた。
S.Vettel & G.Berger (C)Scuderia Toro Rosso
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「去年、われわれはスピード&リウッツィというラインナップで戦った訳だけど、今年ベッテルが加わりチームがどれほどできるのかを証明してみせてくれた。
彼はわれわれを引っ張り、巨大なステップアップを果たしてくれたんだよ。
そのベッテルを来季また失うというのは、ほんとうに残念なことだと思っている。
しかしわれわれトロ・ロッソはレッドブルから大きなものを得ている訳だから……。
レッドブルなしでわれわれがF1の場にいることは考えられないんだ」

一方、その後任ドライバーについては「レッドブル・ジュニアの中から抜擢というのがベストなんだろうが、われわれはまだ結論を得ていない」と、慎重な姿勢を崩さなかった。

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2008/09/01

エクレストン氏、「すべては元の通り」

F1総帥バーニー・エクレストン氏は、一連のスキャンダル騒動をほぼ終えたマックス・モズレーFIA会長について、「すべては元の通り」と歓迎するコメントを英『BBCスポーツ』で示した。
B.Ecclestone & F.Briatore (C)Renault F1 UK
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「もう騒動は終わったんだ。
人々が大騒ぎしたことは、結局モズレーには何の関わりもなかったということ。
すべてはゼロだったという結論に達したのさ。
だからわれわれは以前と同じく、彼を中心にモータースポーツの発展ためにまた頑張るということだ」

なお、「復権なった」モズレー会長は、早くも自分を糾弾したドイツの連盟を牽制するなどその動きを強めている。

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アロンソ、「ルノーはまだ進化できる」

モンツァ合同テストでは、初日ピケが最下位、2-3日目を担当したアロンソも共に6番手タイムに留まったルノー・チームだが、テストを終えたアロンソは「ルノーはまだ進化できる」と、その感触に手応えが感じ取られたことを明かした。
Fernando Alonso (C)Renault F1 UK
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「今回のテストでは改良されたサスペンションと共に実に様々なセットアップを試してみたんだ。
ここではシケインを通過する際のマシンの挙動が重要なことになるからね。
幸い正しい方向に向かって進んでいることが確認できたので、われわれはさらに進化できると確信している。
いまから本番のレースをとても楽しみにしているよ」

ルノーの今季成績次第で来季の去就が決まると言われているアロンソ、チームがチャンピオンの期待に応えるマシンを準備できるか注目だ。

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ホンダ、続くヨーロッパ2連戦も苦戦か

今週F1は9月7日のベルギーGP、14日のイタリアGPと、今季2度目となる連戦が始まるが、ホンダ・チームにとっては相変わらず苦しい戦いが続くかも知れない。

今回行われたモンツァ合同テストでは、全般にタイムの上がらなかった初日こそバリチェッロが5番手に位置したものの、2日目・3日目とホンダ勢はバリチェッロ・バトン共に最下位に留まり、依然としてセットアップに苦しんでいる様子が窺われた。
Ros Brawn (C)Honda Racing
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チームを率いるロス・ブラウン代表によれば、テストでは二人のドライバーがそれぞれスパフランコルシャンとモンツァに向け異なったプログラムでテストを行ったということだが、いずれもマシンのトラクション不足に解決策が見出せていないということで、今後さらにデータを分析し究明にあたる作業が不可欠ということだ。

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