ブリヂストン シンガポールGP決勝レースの模様
中嶋 一貴 (C)Williams F1
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2008年F1世界選手権 シンガポールGP 決勝
マリーナ・ベイ・ストリート・サーキットで開催されたF1初のシンガポールGPは、スーパーソフト・ソフト・ソフトのタイヤ戦略で戦ったフェルナンド・アロンソ(INGルノーF1チーム)がF1初のナイトレースの優勝者となった。
2回のセイフティカー導入を含む多くの出来事が起こった緊張感溢れる61周だったが、アロンソが圧倒的な強さを誇った。
ほとんどのドライバーがソフトでスタートする中、アロンソはブリヂストンのスーパーソフトで15番手グリッドからスタート。
彼がトップを切ってピットインすると、その直後にチームメイトのネルソン・ピケがバリアにクラッシュ。
セイフティカーが導入となり、ピットが再びオープンとなる前にピットインしたドライバーにはペナルティが課せられた。
アロンソは41周目に2回目のピットストップを行い、1位のままレースに戻った。
その後、エイドリアン・スーティル(フォース・インディア)がバリアにクラアッシュして2回目のセイフティカー導入となるが、再スタートでもアロンソがリードを保持、そのままフィニッシュラインを越えて20回目のグランプリ優勝を果たした。
アロンソに2.9秒遅れたAT&Tウィリアムズのニコ・ロズベルグが2位でF1自己ベストのリザルトを達成した。彼もスーパーソフトでスタートしたひとりだが、ピットがクローズの時にピットインしたため、ストップ・ゴー・ペナルティが課せられた。
それにも関わらす2位完走を果たしたのは見事だった。
ドライバーズ・チャンピオンシップをリードするルイス・ハミルトン(ボーダフォン・マクラーレン・メルセデス)はソフト・ソフト・スーパーソフトのタイヤ戦略で3位完走。
ティモ・グロック(パナソニック・トヨタ・レーシング)が4位、スクーデリア・トロロッソのセバスチャン・ベッテルが5位に続いた。
ニック・ハイドフェルド(BMWザウバー)が6位、デイビッド・クルサード(レッドブル・レーシング)が7位。中嶋一貴(AT&Tウィリアムズ)が8位完走を果たし、ウィリアムズは開幕戦オーストラリア以来の2台揃ってのポイント獲得となった。
キミ・ライコネン(スクーデリア・フェラーリ・マルボロ)がソフト・コンパウンドで14周目に今回のレース最速ラップタイムの1分45秒599を記録した。
その後、ライコネンはバリアに衝突し、フィニッシュまであと4周というところでリタイヤとなった。
ポールポジションからスタートした彼のチームメイトのフィリペ・マッサは、1回目のピットストップで燃料ホースがついたままの状態で発進。
この危険行為にペナルティが課せられ、13位という結果に終わった。
現在、ドライバーズ・チャンピオンシップは84ポイントのハミルトンが77ポイントのマッサをリード。64ポイントのクビサは3位のまま。コンストラクターズ・チャンピオンシップは135ポイントのマクラーレン・メルセデスが134ポイントのフェラーリ・マルボロをリード、120ポイントのBMWザウバーF1チームが3位に続く。
浜島裕英 (株)ブリヂストン MS・MCタイヤ開発本部長
「今夜はエキサイティングなレースを観ることができました。
スポットライトの下で行われた今回のレースは意外な結果になりましたが、新しいサーキットの設備も素晴らしく、オーガナイザーも見事に仕事を果たしてくれました。
コース路面は今週末一番の状態だったと思います。
ソフト・コンパウンドが安定した非常に良い性能を発揮してくれました。
今日は、今週の中でスーパーソフトのパフォーマンスが一番良く、摩耗やグレーニングも許容範囲内でした。
今シーズン初優勝を果たしたフェルナンド・アロンソとINGルノーF1チーム、F1での最高成績を達成したニコ・ロズベルグにお祝いを申し上げます。
今日はわれわれブリヂストンにとっても良い日になりました。
F1初のナイトレースを経験することができましたし、日本ではヴァレンティノ・ロッシが茂手木でMotoGPに優勝し、ライダーズ・チャンピオンシップを勝ち取りました。
それに関してもお祝いを申し上げます」
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