ホンダ ヨーロッパGPフリー走行の模様
第12戦 ヨーロッパGP 初日フリー走行
「バトンがバレンシアでの初日、3番手」 8月22日・金曜日(初日フリー走行)
天候:晴れ 気温:27~31度
第12戦ヨーロッパGPの初日フリー走行で、Honda Racing F1 Teamのジェンソン・バトンは、3番手と好スタートを切った。ルーベンス・バリチェロは20番手だった。
Honda Racing F1 Team 初日の展開:
今回が第1回目となる、スペイン・バレンシア市内でのヨーロッパGP。
ここは、公道を使った、市街地サーキットだが、同じようにマリーナを囲むモナコと比べると、かなりスピードが速い。
午前中のフリー走行は、路面がかなり汚れているために、マシンは激しく埃(ほこり)を巻き上げながら走っていた。
しかし周回を重ねるにつれグリップも増し、着実にタイムが縮まって行く。
このセッション、バリチェロは27周を走って11番手。
バトンは29周で、17番手だった。
午後のスタート時は、気温が30度を超え、路面温度も42度まで上がった。
午後のセッションでは、上位陣が続々と1分39秒台に突入する。
ホンダの二人は、タイヤ比較やロングラン走行を行う。
バトンは午前中のタイムを1秒5近く更新して、トップ10内に食い込む。
そして終了2分前には、1分39秒546を叩き出し、2番手に急浮上。
最終的にはひとつ順位を落としたものの、トップのK・ライコネン(フェラーリ)からはわずか100分の7秒差だった。
一方のブレーキに問題を抱えたバリチェロは20番手だった。
Jenson Button (C)Honda Racing
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■ジェンソン・バトン
1回目フリー走行 17番手 1分42秒460
2回目フリー走行 3番手 1分39秒546
Q.新しいバレンシア市街地サーキットでの初日の感想は?
A.シミュレーターで経験し、昨日は歩いてトラックを近くから眺め、ついにバレンシアの市街地コースを走ることができて良かった。
午前はグリップの低さに悩まされたが、それは誰にも同じことだと思った。
トラックはとても汚れていて、ラインを外れれば、タイヤはあっという間にゴミだらけになってしまう。
そのせいで、安定したパフォーマンスを保つのは難しかった。
午後にはマシンにたくさんの変更を施し、これが正解だとわかったし、たくさんの有益な情報を得て、今晩見直すことができる。
最後にオプションタイヤ(ソフト側のタイヤ)でアタックを決められて良かった。
今夜、もっとマシンを進歩させて、明日の予選に十分な戦闘力を持って臨むことができることを期待している。
■ルーベンス・バリチェロ
1回目フリー走行 11番手 1分41秒830
2回目フリー走行 20番手 1分41秒377
Q.バレンシアで実際走った感想は期待通りだったか?
A.ここバレンシアの新しいサーキットは印象的で、グリップレベルは一日を通して良くなっていき、ラップタイムも次第に速くなっていった。
午前はいいセッションとなり、マシンのバランスは非常にいいと感じていた。
しかし、午後にはまったく違うマシンに乗っているような感覚だった。
このセッションのために、いくつかのパーツを変更したが、それが不運にもマシンパフォーマンスに深刻な影響を与えた。
ブレーキに懸念があり、あれ以上進展させることはできなかった。
今夜、この問題を解決できると信じているし、明日の予選に向けて速さを取り戻せると思っている。
■スティーブ・クラーク Honda Racing F1 Team レース兼テスト担当 ヘッド・エンジニア
Q.新しいサーキットに臨む上で、セッティング面での一番の課題は何だったのか?
A.新しいサーキットであるためにトラックはとても汚れていて、路面状況が変わっていくにつれて方向性はどんどん変わり、マシンバランスは変化し、タイヤの挙動も異なっていった。
また、最適なダウンフォースレベルなど、未知のこともいくつかあり、ドライバーたちはレーシングラインを探っていた。
さらに、ブレーキが正しく作動するようにするのも課題だった。
グリップを得るためにやるべきことは多く、できるかぎり早くそれを達成しなければならない。
幸運なことに、われわれのドライバーは2人とも経験豊富であるため、この課題を克服してくれるだろう。
Q.ここまでのパフォーマンスに満足か?
A.ジェンソンは明らかに良い走りをして、非常に競争力があるように見えた。
ルーベンスはブレーキにいくつか問題を抱え、修正する時間が十分になかったため、そのままセッションを過ごした。
この問題が解決できれば、きっとこれからの週末で2台のマシンが接戦を繰り広げるだろう。
これまでのところ、われわれはここバレンシアで良い仕事をしてきたと思う。
しかし、他のチームにも同じような成果があったに違いない。
3週間のF1休暇中に、トラック外では懸命な作業に励んできた。
最近の開発にみがきをかけることで成し遂げてきた、われわれの進歩が、実を結びつつあるように思う。
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