トヨタ フランスGP決勝レースニュース
フランスGP決勝 R.シューマッハーが10位フィニッシュ
8番手スタートのJ.トゥルーリはスタート直後の接触で無念のリタイア
F1第8戦フランスGPの決勝レースがフランスのマニクール・サーキットで行われた。
午後2時、曇り空の下、気温24度、路面温度37度、湿度60%のコンディションの下、ドライ路面でレースがスタート。
4列目8番手からスタートを切ったパナソニック・トヨタ・レーシングのヤルノ・トゥルーリは、スタート直後のヘアピンへの進入の混乱で、H・コバライネン(ルノー)の後部に接触。
フロントウィング等を損傷し、緊急ピットイン。
しかし、ダメージはサスペンションにも及んでおり、無念のリタイアとなってしまった。
一方、11番手グリッドから上手くスタートを切ったラルフ・シューマッハーはヤルノ・トゥルーリのアクシデントの影響もあり若干ポジションを落としたものの果敢に序盤戦を開始。
ライバルに勝るラップタイムを刻みながらも、前走車をパスする機会には恵まれずに10位でレースを終え、惜しくもポイント獲得はならなかった。
パナソニック・トヨタ・レーシングは、1週間後に迫った第9戦イギリスGPでの雪辱戦へと燃えている。
Jarno Trulli (C)Panasonic Toyota Racing
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ヤルノ・トゥルーリ : カーナンバー12 シャシー:TF107/06
決勝 : リタイア 0周/70周
タイヤ選択 : ミディアム
グリッド : 8番手
「1周目の接触はレースでは良くあるアクシデントだ。
1周目は非常に混戦であり、正直に言って、私はヘアピン進入で判断を誤った。
私は誰も攻撃しようとしたわけではなく、ブレーキングを遅らせ過ぎてしまったために、H.コバライネンに接触してしまった。
私のレースも終わってしまったが、彼のレースを台無しにしてしまったことには気の毒に思っている。
残念ながら、私はミスを犯し、この接触のダメージはフロントウィングだけでなく、サスペンションにも及んでいた。
接触の後、すぐにピットへ戻ったが、レースの続行は不可能だった。
良い戦略と共に、ポイント獲得の自信を持っていただけに本当に残念だ。
しかし、次戦イギリスGPは目前に迫っており、チームの誰もが懸命な努力を続けているので、シルバーストーンでは好結果を得られると確信している」
ラルフ・シューマッハー : カー・ナンバー11 シャシー:TF107/05
決勝 : 10位 69周/70周
タイヤ選択 : ミディアム/ミディアム/ソフト
グリッド : 11番手
「1周目を除けばレースは上手く行った。
レース中のペースは悪くなかっただけに、ポイント獲得を果たせなかったことは残念だ。
1周目にヤルノ・トゥルーリがH.コバライネンに接触したのは、そのすぐ後にいた私にとって不運なでき事だった。
私は行き場をなくし、他車が安全にコーナーを抜けようとしている中で、2つポジションを落としてしまい、残念だった。
私は前を走るR.バリチェロ(ホンダ)よりも速かったが、追い越すことはできなかった。
その結果、最初のピットストップまでに20秒以上を失い、この時点でレースは厳しいものとなってしまった。
しかし、私は戦い続け、ライバルに引けを取らない速いラップタイムをマークするなど、“TF107”のポテンシャルを見せることはできたと思う。
われわれは開発を続け、更なる進歩を遂げられると信じている。
次戦イギリスGPが行われるシルバーストーン・サーキットは、これまでと異なるサーキットであり、違うレースだ。
先週行ったシルバーストーンでのテストの結果は有望なものであり、次戦こそポイントを獲得できることを望んでいる」
新居章年 : 技術コーディネーション担当ディレクター
「これもレースだが残念の一言だ。
グリッドはヤルノ・トゥルーリが8番手とラルフ・シューマッハーが11番手ではあったが、トップとの差も小さくなってきており、レースでの上位進出を狙っていた。
しかし、1周目の第5コーナーが全てだったといえる。
スタートは2台共に順調だったが、問題のコーナーでヤルノ・トゥルーリは行く手を阻まれて接触。背後にいたラルフ・シューマッハーも減速せざるを得なかった。
ラルフ・シューマッハーは、最初の給油までは、前走車に阻まれたものの、後半はペースも上がり、次のレースにつながる結果といえる。
来週のイギリスGPが行われるシルバーストーンでは、テストで好タイムを記録しており、車の速さを結果に結び付たい」
山科忠 : TMG会長 兼 チーム代表
「今日の結果は良いものではなかったが、いくつか今までより良かった点もあった。
一つはラルフ・シューマッハーが高い競争力を示してくれたことだ。
特にロングランにおいて、混雑に阻まれていない時は速かった。
彼は非常に良いパフォーマンスを見せ、ラップタイムだけを見れば、われわれはより上位でフィニッシュできるペースだったと分かる。
残念ながら、彼はヤルノ・トゥルーリのアクシデントの後、ポジションを落とし、最初の給油までに20秒を失ってしまった。
これがなければ今日はポイント獲得が可能だったはずだ。
また、ヤルノ・トゥルーリももしアクシデントが無ければポイントが獲得できたのではと思っている。
もう一つ良かった点は、われわれの2台共にスタートが上手く行ったことだ。
確かにヤルノ・トゥルーリはH.コバライネンに接触してしまったが、それは6位のポジションに挑戦した末の結果であり、スタート直後の彼の戦う姿勢を見てうれしく思った。
最後に、われわれは全く信頼性の面で問題に見舞われなかった。
この週末を通して大きなトラブルは無く、チームは非常に良い仕事をしてくれた。
彼らを誇りに思っている」
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