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2007/07/09

トヨタ イギリスGP決勝レースニュース

F1第9戦イギリスGP 2台共に不調を抱え無念のリタイア
2週間後にチームの地元で開催される第10戦ヨーロッパGPで巻き返し

F1第9戦イギリスGPの決勝レースがイギリスのシルバーストーン・サーキットで行われた。好天に恵まれ、大観衆の集まったサーキットで、午後1時、気温22度、路面温度42度、湿度42%のコンディションでレースがスタート。

予選6番手と好位置からスタートを切ったラルフ・シューマッハーは、汚れたイン側路面の影響もあり、スタートで若干ポジションを落とし、8位で序盤戦へと突入。
前を行くライバル勢と遜色ないラップタイムでポイント圏内のレースを戦っていたが、1回目の給油ピットインを終えて間もなく22周目に、左前輪のホイール取り付けに関するトラブルに見舞われ、無念のリタイアを余儀なくされた。

一方、予選では苦しみながらもトップ10グリッドからスタートを切ったヤルノ・トゥルーリは、バランスとグリップ不足を強いられながらも粘り強く走行を続けていたが、43周目に、ラルフ・シューマッハーが抱えたトラブルに関する調査のためにピットへ戻り、そのまま戦列を去ることとなった。

この週末、金曜日、土曜日と速さを見せたパナソニック・トヨタ・レーシングだったが、決勝レースは無念な結果に終わった。チームは、2週間後に、ファクトリーにも近いニュルブルクリンクで開催される第10戦ヨーロッパGPでの巻き返しを図るべく、7月10日(火)から12日(木)の日程でベルギーのスパ・フランコルシャン・サーキットで行われるF1合同テストに参加する。

Jarno Trulli (C)Panasonic Toyota Racing
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ヤルノ・トゥルーリ:カーナンバー12 シャシー:TF107/06
決勝:リタイア 43周/59周
タイヤ選択:ハード/ハード/ミディアム
グリッド:10番手
「私にとっては厳しい週末だった。
そして、今日も例外ではなかった。
週末を通して、チームメイトのラルフ・シューマッハーと比較して、タイヤの非常に高い摩耗に苦しんでいた。
その状況は金曜日から酷く、私は週末ずっと、“TF107”を改善する方法を見出すことができなかった。
厳しいレースになることは予測していたが、結果的に、それ以上に悪い結果となってしまい、原因を追及する必要がある。
“TF107”は非常に神経質な挙動で、最終的には、問題を調査するためにチームは私をピットへと呼び戻した。
今回のレースで良かった点は、ラルフ・シューマッハーが攻め、安定した走りを見せたことだ。
全てのグランプリは異なる展開となるものであり、今日のことは忘れて、次のレースへ期待と共に臨まなくてはならない。
しかし、私にとっては忘れてしまいたいような週末であった」

ラルフ・シューマッハー:カー・ナンバー11 シャシー:TF107/05
決勝:リタイア 22周/59周
タイヤ選択:ハード/ミディアム
グリッド:6番手
「残念な一日だった。
左前ホイールに問題を抱え、リタイアせざるを得なかった。
これからこの問題に関する正確な原因を調査しなくてはならない。
トラブルを感じた時、複雑な感情だったが、そのままリタイアを直感した。
この週末、私は好調だっただけに残念であり、また今日は良い結果を得られる自信があっただけに残念だ。
スタートは上手く行ったが、いくつかポジションを落としてしまった。
何故そうなったのか原因を調査する必要があるだろう。
もちろん、結果には満足していないが、予選で2台揃って再びトップ10内に入ることもできた。
また、私は今日とても良いラップタイムを刻むことができ、レース中BMWやルノーと共に戦うことができた。
それはわれわれが十分なパフォーマンスを持っているということを示しており、その点においては満足している。
われわれが上位グループと戦うことができるという事実は、次戦ヨーロッパGPへ向けて準備をするに当たり、チームに更なる士気を与えてくれた」

新居章年:技術コーディネーション担当ディレクター
「昨日の予選結果を活かすことなく、2台共にリタイアとなってしまい本当に残念だ。
スタートで順位を落としたものの、その後のラルフ・シューマッハーの走りは順調で、順位の挽回も可能ではないかと思っていたが、左前サスペンションのトラブルでリタイアせざるを得なかった。
ヤルノ・トゥルーリは“TF107”のバランスに苦しんでいた上に、サスペンションのチェックが必要となり、結果として走行を諦めざるを得なかった。
今回上手くいかなかった部分はしっかり対策を施し、次戦、TMGの地元ともいえるニュルブルクリンクで開催されるヨーロッパGPでは、是が非でも挽回を果したい」

山科忠:TMG会長 兼 チーム代表
「昨日の予選における好パフォーマンスの後、われわれは今日の決勝レースでもっと良い結果を予想していた。
しかし、今日はスタートが全てだった。
われわれの2台のスタートは単純に十分ではなく、再び原因を調査し、われわれのペースを改善するために最善の努力を続けなければならない。
ラルフ・シューマッハーはポジションを落とした後、前走車に阻まれたが、彼のペースは競争力が高く、満足行くものであった。
とはいえ、ホイール取り付けに関するトラブルでリタイアせざるを得なかった。
一方、ヤルノ・トゥルーリはバランスとグリップの問題を抱えており、これも調査しなくてはならない。
われわれは何が起こっているのか理解すべく全てのことを試み、早めに2度目のピットインを実行し、タイヤとフロントノーズ部分を交換した。
しかし、結局その対応では状況を変えることができず、グリップが得られず、バランスも大きく損なわれていたために、われわれは彼を再びピットへと呼び戻すこととなった。
もちろん、われわれはこれから今日の上手く行かなかった点全てを分析し、全力で更なる開発を続けて行かなくてはならない。
今日はわれわれのレースではなかったということだ」

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