トヨタ アメリカGP決勝レースニュース
F1第7戦アメリカGP決勝 J.トゥルーリが6位ポイント獲得
R.シューマッハーはスタート直後の混乱に巻き込まれ無念のリタイア
F1第7戦アメリカGPの決勝レースがアメリカン・モータースポーツの聖地、インディアナポリス・モータースピードウェイで行われた。
午後1時、気温36度、路面温度55度、湿度34%という猛暑の中で決勝レースがスタート。
8番手グリッドからスタートを切ったヤルノ・トゥルーリは、スタートで一つ順位を上げて7位にポジションアップ。
その後、リアタイヤの摩耗に苦しめられながらも、健闘を続け、レースを通して常にポイント圏内で走行。
レース終盤には追い上げるライバル勢との激しいポジション争いが繰り広げられたが、ヤルノ・トゥルーリはこれも凌ぎ切り、今期最上位となる6位でフィニッシュ。
3ポイントを獲得した。
一方、12番手グリッドスタートのラルフ・シューマッハーはスタート直後の第1コーナーで接触を喫し、早々に戦列を去ることになってしまった。
Jarno Trulli (C)Panasonic Toyota Racing
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ヤルノ・トゥルーリ:カーナンバー12 シャシー:TF107/06
決勝:6位 トップと66.7秒差
タイヤ選択:ソフト/ソフト/ミディアム
グリッド:8番手
「信じられない結果だ。
今日ポイント圏内でフィニッシュできるとは思っていなかった。
ここまで行って来た全ての努力を持ってしても、ポイント獲得は難しいだろうと考えていた。
しかし、チームは素晴らしい仕事をこなしてくれた。
全くミスを犯すことなく、われわれは6位を獲得できた。
私にとって今日の結果は勝利に匹敵するものだ。
レースのスタート前には私自身も、“TF107”も、これだけの良いパフォーマンスを発揮できるとは全く予想していなかっただけに、正直言って予想外の結果であり、本当にうれしい。
レース全体を通して限界での走行となったため、精神的に非常に厳しいレースだった。
M.ウェーバー(レッドブル)とのバトルでは、彼に先行を許すとは思っていなかったが、最終的に私は彼の前でフィニッシュできた。
非常に多くのバトルが繰り返された。そのバトルを私は本当にエンジョイしたが、巧みな戦略で2度目のピットインを終えて彼の前に出た時にも、この後、ポジションを失うかもしれないと思っていた。
レースを終えても、私はこの結果が信じられず、『本当に6位でフィニッシュできたのか?』と尋ねてしまった。
ここ最近の4レースでわれわれはいくつかの問題を抱えていたが、今日の結果からも、ポイント圏で戦えるということを示せたと思う」
ラルフ・シューマッハー:カー・ナンバー11 シャシー:TF107/05
決勝:リタイア 0周/73周
タイヤ選択:ソフト
グリッド:12番手
「予選でかなり好調だっただけに、期待はずれの結果に終わってしまった。
スタート直後の第1コーナーは非常に混み合っており、誰もが冷えた状態のタイヤでグリップは低かった。
第1コーナーに進入するためにとても慎重にブレーキングしたが、タイヤが少しロックしてしまった。
D.クルサード(レッドブル)が外側から進入して来て、接触してしまった。
成すすべの無いレーシングアクシデントだった。
残念ではあるが、誰もがポジションを一つでも上げようとするレースのスタート時には、このようなアクシデントは容易に起こりうる。
良いレースが戦えるはずだっただけに、不運な結果であり、失望している。
今週の火曜日にはシルバーストーンでのテストを行う予定になっており、次戦フランスGPの準備のために、直接イギリスへと飛ぶことになる。
フランスGPでは良い結果が得られることを望んでいる」
新居章年:技術コーディネーション担当ディレクター
「ヤルノ・トゥルーリが高温でタフなレースを走り切り、6位に入ってくれたのは本当にうれしい。
ラルフ・シューマッハーはスタート直後、第1コーナーのブレーキングで姿勢を乱して他車と接触し、ストップせざるを得なかった。
今週はラルフ・シューマッハーも調子が良かっただけに残念だ。
しかし、まだ上位との差は歴然とあり、この北米2連戦を欧州での今期後半戦への弾みとして、更に改善を進め、より良い結果を目指す」
山科 忠:TMG副会長
「6月末日付けでチームを去ることになっている、チーム代表兼TMG会長である冨田務にとって最後のレースとなるアメリカGPで6位フィニッシュを果たせたのは素晴らしい。
私も本当に喜んでいる。
ヤルノ・トゥルーリは素晴らしいドライビングでレースを戦ってくれたが、この結果は、チーム全員が良い仕事をしてくれたお蔭だ。
ラルフ・シューマッハーに起きた事は、われわれにはどうすることもできなかったが、彼は次戦で更なる好結果を得てくれるだろう。
レースのスタート直後にはよく起こるアクシデントだった。
このレースウィークは予想以上に低いグリップに苦しみ、厳しいセットアップとなったが、好結果で終えることができた。
非常に面白いレースであった。ヤルノ・トゥルーリはレース終盤、M.ウェーバーとのバトルで素晴らしい走りを見せてくれた。
M.ウェーバーは最高速ではヤルノ・トゥルーリをやや上回っていたが、インフィールド区間では少し遅かった。
昨日の予選第3セッションにおけるわれわれの戦略は、最初の給油までを非常に長く取るというものだったが、結果的にそれによってM.ウェーバーの前に留まることができた。
レースウィークを通して全く技術的な問題に見舞われることはなく、それは勿論良いニュースと言える。次戦フランスGPでは更なる好結果を目指す」
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