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2007/06/11

トヨタ カナダGP決勝レースニュース

F1第6戦カナダGP決勝 R.シューマッハーが8位入賞
完走12台。大波乱のレースで見事ポイント獲得。J.トゥルーリは無念のリタイア

F1第6戦カナダGPの決勝がカナダ・モントリオールのジル・ビルヌーブ・サーキットで行われた。
午後1時、気温26度、路面温度53度、湿度56%というコンディションの下、開始されたレースは、ハイスピードかつ特設コース特有のフェンスに囲まれたコースでアクシデントが続出。
4度に渡ってセーフティカーが導入され、10台が戦列を去るという大波乱のレースとなった。

セーフティカー導入の度にめまぐるしく順位が入れ替わるレース展開の中で、ラルフ・シューマッハーは18番手という後方スタートから粘り強く順位を上げ、8位に入賞。開幕戦以来となるポイント獲得を果たした。
一方、10番手からスタートを切ったヤルノ・トゥルーリは、6位まで順位を上げたが、58周目、4度目のピットインからコースへ戻った直後にスピンを喫し、コースオフ、レースを終えることとなってしまった。

Ralf Schumacher (C)Panasonic Toyota Racing
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ラルフ・シューマッハー:カー・ナンバー11 シャシー:TF107/05
決勝:8位 トップと22.888秒差
タイヤ選択:ハード/ハード/ソフト
グリッド:18番手
「私にとっては今回も厳しいレースウィークだった。
もちろん18番手というグリッドからポイント獲得を果たせたことは良いことだ。
誰もこの結果は期待していなかったのは確かだが、レースは大波乱の展開だった。
今日われわれは後方グリッドポジション故に燃料を多く積み、重い状態で最初の給油ピットインまで臨んだ。
“TF107”の状態は、それほど悪くなく、前車に追いつくことはできたが、直線でのスピードが不足しており、シケイン進入で追い越しを行うのは困難だった。
レース終盤、佐藤琢磨(スーパーアグリF1)に追い抜かれたが、この時、彼はハード、私はソフトタイヤを履いていた。
今日の状況ではソフトタイヤの方が劣っていたのは明らかだったが、競技規則のために私はソフトタイヤで走らざるを得なかった。
われわれの前には多くの課題が待っているが、少なくともわれわれは今日ポイントを獲得できた」

ヤルノ・トゥルーリ:カーナンバー12 シャシー:TF107/06
決勝:リタイア 58周/70周
タイヤ選択:ハード/ハード/ソフト/ハード/ハード
グリッド:10番手
「非常に過酷なレースとなってしまった。
スタートはまずまずだったが、グリップが不足しており、特に、周回を重ねて、給油ピットインする直前までペースを維持することができなかった。
最初のセーフティカー導入時にピットインを行い、新しいタイヤに交換した後、後部にR.クビサ(BMWザウバー)が接触してきて、彼はクラッシュを喫した。
私は自分のラインから動いたわけではないが、彼が回転してクラッシュしたのを見て非常に心配していた。
共にF1を戦う仲間があのような大クラッシュを喫し、後部から接触されれば、あまり気分の良いものではない。
その時点では私は多くのことを考えていたが、彼が大事に至らなかったと聞き、一日も早く戻って来ることを望んでいる。
この接触で私はパンクを喫し、再びピットインを強いられたが、その後どのポジションにいるのか確実なところは分からなかった。
予想していなかった最後のピットインを行うことになり、最後尾でコースに戻ることになったため、前走車に追いつくためにハードに攻め過ぎてしまい、フェンスにクラッシュしてしまった。
しかし、今日のような一日においては、レース自体は重要ではない」

新居章年:技術コーディネーション担当ディレクター
「荒れたレースだったが、ラルフ・シューマッハーが18番手グリッドからポイントを獲得してくれたことは非常にうれしい。
しかし、全体としてはラルフ・シューマッハーもヤルノ・トゥルーリもグリップが不足しており、本来の力を出せなかったことは残念だ。
次週のアメリカGPまで時間は無いが、できることを尽くし、しっかりとパフォーマンスを引き出したい」

冨田務:TMG会長 兼 チーム代表
「明らかに今年最も荒れたグランプリだった。
クラッシュとセーフティカー導入がレースの流れを支配した。
われわれはセーフティカーを戦略に利用したが、2台の“TF107”は、全く異なる結果に終わった。
18番手グリッドからスタートしたということを考えれば、ラルフ・シューマッハーは素晴らしい仕事をしてくれたと言える。
彼はフルに積んだ燃料で非常に重い状態ながら、レースの最初の給油まで、タイヤをセーブする走りを見せてくれた。
レース終盤には、若干順位を失ったものの、セーフティカー導入を利用してポジションを上げていった。
多くのライバル同様に、ソフトタイヤを最後の走行に用いたため、ペースを維持するのに苦しんだ。
ヤルノ・トゥルーリは序盤戦からグリップ不足の問題を抱えており、その後、R.クビサが後部から接触したためにパンクを喫してしまった。
結局、物事はヤルノ・トゥルーリのために上手く運ばなかった。明らかにこの週末、われわれは最高のパフォーマンスを見せられたとは言えず、やらねばならないことがある。
しかし、金曜日に見舞われたサスペンションの問題を解析し、今日は機械的なトラブルには見舞われなかったことには満足している。
ポイント獲得はチームを去る私にとって良いプレゼントであり、チームの将来と成功、そして幸運を祈っている。富士スピードウェイで再会しましょう」

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